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秋葉委員 実は、今
お答えのあった二〇〇〇年までに一九九〇年の
レベルに戻す約束、これは
クリントンさんが言われたことですが、それから、
生物の
多様性条約に
署名をする、調印する意向、これは一般的に重要な点で、いいのですけれ
ども、しかしながら、今おっしゃった
気候変動枠組条約の方だけとりあえず考えたいと思いますけれ
ども、その中で、今おっしゃった
日本の方が進んでいるということ、これは
クリントン発言があるまではそうだったかもしれません。しかしながら、
クリントンさんが言ったのは、一人
当たりの
排出量を一九九〇年の
レベルに
安定化するということではなかったはずです。これは
総量ですね。そういたしますと、一人
当たりの量によってこれを算定すれば、人口がふえれば当然全体量というのはふえてもいいということですから、これは
日本の方が
アメリカよりも実は
目標値が下がってしまっているということです。
そういう
逆転状態があったんだから、
日本としても今までのその
方針を改めて、さらに
アメリカ以上のことをやるべきではないかというのが私の
質問の趣旨です。そこのところを御理解いただかなかった。その点について伺いたい。それが一点です。
それから、
アメリカと比べて
日本の方がよりよい
施策をずっととってきたというようなことをおっしゃったと思いますけれ
ども、本当にそうなんでしょうか。例えば、一、二例を申し上げますけれ
ども、事によったら今まではそうだったかもしれない。しかしながら、二十一日の
クリントン発表、これは
クリントン政権の
環境に対する基本的な考え方を表明したものですけれ
ども、その
内容をより具体的に見ていくと、とてもそんなことは言えない。これは実は
日本が
アメリカに対して
先進国づらといいますか、こっちの方が先のことをやっているんだというような
態度をとるかわりに、謙虚に
アメリカの
態度から学ぶべきところではないでしょうか。
例えば、
クリントン発表の中にこういう重要な
項目があります。
一つは、
グリーンGNPあるいは
グリーンGDP、こういった指標をきちんとつくっていきたい、
環境といったものを
経済の成長あるいはそれ以外の考慮の中に入れていきたいということを言っている。
それから、これはクリーン・フユール・オートまたはクリーン・フユール・ビーヒクルと言っていますけれ
ども、つまり
燃料が比較的クリーンである、そういった車を
アメリカの
連邦政府としては、例えば九三年には五千台、九四年には七千五百台、九五年には一万台買うことになっておりました。これは一九九〇年の法律でそう定められていたんですけれ
ども、今回
クリントンが発表したのは、これを五〇%
目標値を上げるということを発表しているのです。そうすると、まず
日本では九三年に
政府が五千台のクリーンな
燃料の車を買うようなことは考えておられたのか。五千台ですよ。それを五〇%上げるということになっている。それに匹敵するようなことを
日本政府ももっと五年前からやっているというのだったら、それは大威張りで、私
たちの方はちゃんとしたことをやっていますと言ってください。しかしながら、
アメリカは五千台、七千五百台、九五年には一万台です。ですから、九五年、五〇%ふえるわけですから、一万五千台買うと言っている。では、
日本は九五年に
日本政府としてよりクリーンな
エネルギーを使う車を何台買おうとしているのですか。
とりあえずその二点を申し上げておきますけれ
ども、
グリーンGNPの方は一般的な話ですから、これに余り時間を使わないでください。車の方を
中心に答えてください。