○横尾和伸君
バーゼル条約への
加入及びその
関係国内法の
整備に関しましては早急に行うべきである、早ければ早いほどいい、これが私の意見であります。
その
理由は、一つには
廃棄物の越境
移動という言語道断とも言うべき事件が相次いております。フランスのいわゆるセベソ事件あるいはナイジェリアでのココ事件などに代表されるものでありますけれども、こういったものの対策が早急に必要だと、こう思うからであります。もう一つは、国際社会の中で
日本の国際貢献が厳しく問われている昨今の
状況下であります。この中で、
バーゼル条約の推進役として
日本の存在をアピールする絶好のチャンスであったと考えるからであります。
昨年来、国連のPKO活動の参加についての大変な議論、御努力があったわけですけれども、
関係者のそういった努力の中で実現して今や
日本の国際貢献策の柱の一つとなっております。国際貢献上、金だけ出して事足れりという
状況でないということは言うまでもありません。このような国際貢献時代にあって、なぜもっと早く積極的な
対応ができなかったのか。そういう観点から大変残念に思う面があるわけであります。
日本もリーダーだというアピールがどれほど価値があるかということを考えるべきだったと思うわけであります。このようなことから、私は本件は早急に合意して進めるべきである、こういう考えであることを改めて初めに申し上げておきたいと思います。
今回の廃掃法の
改正は、
バーゼル新法と並びまして、今後予定されている政省令の
改正、改定、あるいはそのための組織の充実など、今後のそういった姿勢あるいは努力によるところが大きいものと思います。したがって、私は、これからの質問は、そういった
意味での姿勢を
確認するという
意味で
お尋ねをしたいと思います。
過ぎたことではありますけれども、今後のためにお聞きしたいんですけれども、
バーゼル条約への署名のチャンスを逃し、また
加入がおくれたという
理由についてまず外務省に
お尋ねしたいと思います。
本条約は、
バーゼル条約ですが、一九八九年の三月、平成元年の三月ですが、UNEPにおいて採択されて、その後一年間の署名期間があったわけです。その署名期間のうちにアメリカ、ソ連、旧ソ連ですが、イギリス、フランス、中国、ドイツ、スイスなど合計五十三カ国が署名をして、その
趣旨に賛同する意思表示をきっちりとしております。にもかかわらず、このような中で
日本はなぜその署名ができなかったのか、その
理由をお伺いいたします。