○黒柳明君 ですから、私は別に相撲協会を批判したりとか星取りがどうであるとか、こんなものをここで論議したいわけじゃない。それを言ったことがすぐ、今までやっぱりそういう要素が日米間においてあったから、現に要素じゃない、批判が出てきたわけですよ。こちらも謝らなきゃならないような局面がつい冬から春にかけてあったわけですよ。
さらに問題なのは、何か今言いますように、唯一の総理大臣杯を出しているプロスポーツなのです、これが。そうなりますと、協会が言う品格を持った横綱を決めると、非常に東洋的というか
日本の伝統的なものというか、合理主義のアメリカ、欧米人にはわからないようなものがあるのです、星取りだけで済まないような問題が。星取りでは確かに満たされないようなものがあっても、品格とは何だ、人格とは何だと、こういう問題でクレームをつけるとこれはもうつけられやすい
一つの点でもあるのですが、だから相撲協会がそういう項目を出していることがいいとか悪いとか、私はそんなこと論議したってしょうがないし、ただ日米間の問題として非常にまずい問題を提起したなど、今、審
議官がおっしゃるように。
事実
関係も何もないの、大臣。だけど、伝統伝統で済まされないことも
一つあるのですね。だから、もうちょっと合理的にこうしてこうなれば横綱になれるのだと。大関は二
場所負け越せば関脇になるのだ、降格するのだとこれはっきりしているわけですよ、大関まで。横綱になると非常に東洋的というか伝統的というか
日本的というか相撲協会的な哲学が入っちゃいまして、星取り勘定だけじゃ済まされない問題になっている。
さらに私が言いたいのは、そこに唯一総理大臣杯のプロスポーツである。プロスポーツに対してそれがいい悪いなんて私は言っているのじゃないですよ。結構なことでしょう。伝統的でこれだけ国民に人気があるスポーツですからね。だけれ
ども、逆に言うとただ
一つ総理大臣杯。そして天皇賜杯。天皇賜杯が出ているのは競馬と相撲なのです。こんなことは結構でしょう。総理大臣杯が出ているプロスポーツですよ。
そうなると、これはただ単なるプロというわけにいかないのですね。相撲のことだから関知しませんというわけにもいかなくなる接点が、副総理、あるわけですよ。プロスポーツに出しているという伝統がありますのでね。そうなると、これは文部省も若干、八百長なんていうことも国会で取り上げられたことがありますわね、文部省もこれについて答弁せざるを得ないという局面があったわけですけれ
ども、そんなことがあります。
副総理、ひとつ議会に
発展しないように私は願いたい。さらにニューヨーク・タイムズの二十二日の報道がそれっきりでしりすぼみになることを願いたい。後を引かないことを願いたい。けれ
ども、ちょっとアメリカの雰囲気はそんな雰囲気じゃないぞと、私はそんな感触をきのうの夜の電話では受けたわけです。だから相撲協会にどう言えと私は要望しません。言ってもらいたいと、こんな気持ち全くありません。協会は協会なりのひとつ伝統もこれは尊重しなきゃならない。ただし、小錦が言っていることもうそではないのではなかろうか。
ひとつやっぱりアメリカ、人種的な排除、こうなると今度は相撲も相当いろんな国から今どんどんどんどん新しい血を注ぎ込んでいるわけですから、これについて果たしてそのままでいいのかと、こんなことも心配していますよ。何かハワイばかりが強いですからね、最近。ランクはもう
日本人がどんどんどんどん外国人に食われているし、ましてや横綱というのが全く影も姿もないわけでありますから、だから非常に今の時期といいますかタイミングといいますか、これはただ単に一人の発言とかなんとかいうわけにいかないという私は感じをしていまして発言させていただいた。
それに加えて、そういう一議員であるのかわかりません、あくまでも私は一議員の発言と、こう受け取っただけでありまして、それでネグりたいのですけれ
ども、ちょこっとそういう感触を、電話の向こうから耳に響いてくる感じがそういう感触に受けとめなかったものですから、まあ老婆心であるか、あればいいのだがと、こんなことです、大臣。事実
関係も何もないのです、別に。そういう発言があってそういう否定をした。だけど、これは否定できません。高砂親方は否定したけれ
ども、否定できません。これは否定せざるを得ないでしょう。ありましたか、ありましたなんと言ったら大変なことになっちゃいますからね。
だけど、事実
関係は明瞭であります。明らかに小錦とデビッドさんとのやりとりの中でそれははっきりそういう発言がありましたと。発言ありましたって、あったから書いたのでしょう。もう小錦が直であることは間違いありません。赤の他人じゃありません。勘違いでもない。ですから、これが尾を引かなきゃいいがな、タイムズがまた何か事実のことをそうじゃないなんて言わなきゃいいがな、それがまたアメリカにさらに輪を広げなきゃいいがな、してもらいたくない、こういうふうに思いつつ、その前に
日本としても北米局なり審
議官なり、今の発言は非常にやっぱり重きをなすのです。
大臣ね、大臣はここで発言するとかえってうまくないのかな、沈思黙考して一言も語らず、
日本的哲学でこれでけりをつけたと、こういう記事もそれで
一つの記事がなと、こんなふうにも感ずるのですけれ
ども、ひとつ
あと二分三十秒時間がありますので、大臣、何かコメントがあったらひとつコメントしてください。