○武部(文)
委員 平成二年度、三百七十一億が赤字、わかりました。
そこで、先ほど
上田委員とのやりとりの中で聞いておったのですけれ
ども、
日本新聞協会の数字を先ほどお述べになりました。〇・〇七という数字が出ておりましたが、一日当たり三万四千通の三種の差し出しだ、こういうことでございました。私は、ちょっとこれは数字に問題があるように思うのです。というのは、いつかも話したことがございますが、山間僻地や離島では、第三種郵便
料金の切手を張った
新聞が僻地の
郵便局に相当数出されておる事実を我々は知っておるわけであります。特に冬、豪雪、台風、そういうものが来るときには大量にどさっと来る、これはもう明白な事実でございます。そういうことが行われるのもゆえなしとしないと思いますけれ
ども、前の
郵政大臣の深谷さんが山陰の田舎の山の中の
郵便局に視察に行かれましたね。そのときに、毎日
郵便物の中に
新聞を配達しておるのでびっくりしたということを
新聞に発表しておられました。それが事実なのです。そのとおりであります。一日に大体二百五十通
程度の
郵便物を持って出る山間僻地の
郵便局の半分近いものが
新聞だということも、これまた調べてみればおわかりのとおり出てくるのです。
ですから、そういう現実があることを十分
承知の上で、私先ほどの数字を聞いておって、全国で百二十五紙ですか、三万四千通しか一日に第三種が差し出されておらないというのはこれはちょっと疑問に思うなということを直観的に聞きました。ですから、ここで具体的な数字は言いませんが、やはり三種というものがどういう状態に置かれておるかということは、
郵政省としてはひとつ何かのチャンスにきちっとしたものを調査をしておかれる方がいい、こういうふうに思います。これは手間暇、時間もかかることですから簡単にはできぬと思いますけれ
ども、やはり現実というものはきちんととらえておく必要がある、このことだけは特に三種の問題として申し上げておきたいと思います。
そこで、三種の問題でもう
一つ。
郵政審議会が答申を出しておる中にも、この
料金のことについてやはり
審議会は見解を出しておりますが、
大臣の諮問機関でございます郵便の基本問題に関する
調査研究会
報告書、これは六十三年ですから三年ちょっと前に出た研究会の
報告書の中にも「第三種
郵便物の
料金は、基本的には、それぞれのサービスの社会的意義などを考慮しつつ、取扱いに必要な個別の費用のほかに郵便システム維持のための共通の費用の一部を相応に
負担するよう
料金を設定することが望ましい。」こういうちょっと靴の上からかくような
表現で出されておりますが、やはり
料金に触れておりますね。しかし、第三種の
料金を変えるということはこれは大変なことですから簡単にはできないことです。しかし、現実にこの第三種
郵便物というものを隠れみのにして、先ほど来いろいろ
お話があったようなことが行われておることも事実です。したがって、
監査ということは十分気をつけてやっていただきたい。別に
料金を上げろというのではなくて、不当な
郵便物については取り消すということは当然のことですから、そういうことをこれを機会にぜひやっていただきたいと思います。これは要望であります。
私は、郵便会計の中でちょっときょう問題にしたいのは小包のことであります。
この間、四月の中旬に全国紙の中にこんな記事が載っておりました。「人気ありすぎ」「人手確保、難しく」「「ゆうパック」
事業を縮小」、こういう見出してございました。ごらんになった方もあると思いますが、人手が不足する、あるいは預かり荷物の集荷場に困る、昔と違うのですから。したがって、そういうことで集荷場のいわゆる局舎の問題ですね。採算も悪化しておるとか、ゆうパックは宣伝活動を抑制して
事業規模を徐々に縮小の方針、こう書いてあるのです。なるほど
郵政省の小包というのは昔は非常に評判が悪くて、遅くて、高くて、壊される、これが
郵便局の小包だったのですよ。今は全く違います。その点は、速くて、安くて、安全だ、こういうふうに全く逆な評価ですよ。それだから、ゆうパックがどんどんふえてきておるということに私はつながっておると思うのです。
ふるさと小包というのがまたどんどん驚異的な伸びで、六十一年に四百二十一万個だったものが五年後には千八百六十万個、実に四・五倍に伸びておるのですね。そして重くなったし、大きくなったし、取り扱いも大変だしというので、いろいろな困難があることは私も
承知しております。今出されておる小包は
年間三億五千万個、三年度が四億を超しておるというような推定の数字を聞いておるわけであります。民間の宅配の全部の業者の扱いが十一億ちょっとですから、そう考えますと、
一つの
郵政省が扱っておるのが四億を超すというようなことは驚異的な伸びだと思うのです。民間の伸びは一けた、
郵便局の伸びは一六%、こういう伸びですから、確かに今のままでいくと大変なことになると思うのですが、私はここで
料金について非常に疑問を持つことがあるのです。
そこで、
平成二年度の小包の収支、それから
平成三年度の小包の収支見通しがわかれば、簡単でいいですから述べてください。