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木庭健太郎君 今
外務省に概略をお聞きしましたけれ
ども、私自身、今回の現場を見てきて非常に感じたことは、今おっしゃっていたことなんですけれ
ども、これまでの避難民とか難民の発生状況はどうなのかというと、紛争があったところとか当事国とか、そういうところの
人たちが避難民になり難民になるという形だったわけですよ。今回キャンプに行ってみて驚いたのは、本当にさまざまな国の
人たちがいるということなんですね。
もちろん、今まで日本で話題になりましたアジア系の
人たち、出稼ぎ労働者もいました。それから、中東のあの地域のいわゆる出稼ぎ労働者の方、イエメンの方もいましたし、もちろんパレスチナの方もいらっしゃいました。そういう
人たちが難民になっているような、避難民になっているような状況もある。いわばこれからの難民問題、避難民、難民の問題でぜひ
考えておかなければいけないのは、当事国だけではないんだと。労働力が国際化している中で、やはり一たん紛争なり何か問題が起きた場合はいろんな国が影響を受けるということが
考えておかなきゃいけない課題だと思うんです。
それともう一つ、本当は言っていただきたかったんですけれ
ども、私がキャンプを見て感じたのは、これがどんな状況になるか、推移するかというのは国際
機関も現在非常に心配しているところなんですが、もう一つ心配していることがございます。何かというと、避難民の難民化の問題です。結局どういう
人たちが今避難民になっているかというと、その国に帰れる人はいいです、母国がある人は。例えばソマリア人とかスーダン人とか、いっぱい避難民のキャンプにいました。この
人たちはどうなるかというと、国が内紛です。帰ろうにも帰る国がない。
さらにかわいそうなのはどういう
人たちかというと、地図上国がない
人たちがいらっしゃいますね。御存じのとおり、アッシリアとかエリトリアとか、こんな
人たちが避難民として追い出されたけれ
ども、結局帰れないままもうキャンプが長期化しているわけですよ。こういう
人たちに何ができるのか、これが物すごく大きな課題の一つにもなっているわけです。国連
機関の
現地の
人たちと話しても、その問題が非常に出されました。政治的に非常に絡む問題でもございます。それに何ができるか。日本としてもそういう面、ぜひ何かできないのかという話も実際ございました。
そういうことを踏まえて、私は今あの湾岸の避難民、難民の問題は第二段階に入ったと思うんです。避難民が大量に出るという時期は終わって、そこに残された
人たちがどうなるのかという問題がある。それから、新たに紛争で、確かにおっしゃったように、イラク
国内から兵士が逃げてきたり、いろんな問題がございます。そういう第二次段階を迎えたと私は思っています。決して終わったわけじゃない、今から一つの新しいものが始まったという認識をぜひ頭の片隅に入れてほしいと思うんです。日本人というのは熱しやすく冷めやすいし、ニュースはいっぱいありますから、一つのことが終わったらもうすぐ忘れてしまいますけれ
ども、そうじゃないんだということを認識していただきたいと思うんですね。
そこで、外務
大臣、国連事務総長と
アメリカでお会いになったという
お話ですけれ
ども、人道上の問題については何か
お話をされたかどうか、お伺いしたいと思います。