○高桑栄松君
大臣、しっかりひとつお願いいたしたいと思います。
それでは、また
現地で私が承ったことでありますけれ
ども、友好議連の中でドクターは私と
衆議院の代議士の方お一人の二人でございましたが、
北海道医師会からも医者が一人行きましてドクターは三名でございまして、ちょうど私が年長のゆえか、
日本人側の座長みたいなことで
医療部門で
サハリンの
お話を承ったわけであります。その二、三を紹介いたしまして、これは
最初に
外務省の問題のようですから
外務省にまずお
伺いし、それに対する
厚生省のコメントをお願いしたいなと思うんです。
新聞等で御承知のように、やけどでコンスタンチン君というのが札幌へ来て札幌医科大学で手術を受けた。非常にうまくいったということでありまして、また二番手が金沢医大だったですか行ったりしていますね。余りやけどが多いのでどういうわけだろうかと思ったんですけれ
ども、要するに安全管理がまずいようであります。それはそれとしまして、
医療に対する
日本への期待というのは非常に大きいということを感じました。
これから述べますのは、幾つかありますけれ
ども、基本的には
ソビエトの医学が
日本よりはるかにおくれているとは私は思っておりません。例えばモスクワに行ったら
日本と対等である、先進国の第一級の国でございますから医学的なしベルで相違はない。ただし、旧
樺太になりますとモスクワからは何千キロと離れておりましてもうどうにも、途中は
シベリアですから中継基地がないようなわけで、ほとんど文明、文化、そういったものはモスクワからは非常におくれて到着をするということだろうと思うんです。官吏で来ておられる
方々は、これは言っていいかどうかわかりませんが、私の印象として聞いていただければいいと思います。みんなモスクワを見ておりまして
樺太は見ていない。もう出稼ぎ的精神で何とか成績を上げて帰ればいいという、どこの国でもありそうな
お話ではございますが、
樺太はさらにこのモスクワから遠隔の地であって、僻地なんというものじゃございませんね。僻地の僻地の僻地の僻地みたいなところでございますから、その意味で
医療の器具とか器材とかそういったものが非常に劣っている、私はそういうふうに理解いたしました。
それで、
最初に言われましたのが、小児科の病院長が人工透析器をぜひ二台欲しい、こう言ったんです。そしてやりとりしている間に市立病院の院長がうちへももっと
内容のいいものが一合欲しい、こう言うので、全
サハリンで一体どれぐらいの人工透析器があるかといったら一台しかないというんですね。もう問題にならないわけです。それで、あと三台くれということでございましたが、話を聞くと外貨がないから何とかしてくれということであります。何とかしてくれといったって外貨がなくて何とかというのはどういうことかと思いますわね。外貨は考えれば幾らでもあるわけでございまして、殊に
樺太近辺、
北海道近辺には大変有力な外貨資源がございますから、いろいろなことがあると思うんです。ですから、そういうことで、簡単に私たちの方もイエスとは言えませんが、一応
検討いたしましょうということで帰ってきたわけです。
それで、人工透析器のようなものを言われたときに、言われたのは三台でありますが、問題にはならぬと思うんです。今
日本では私がこの間勉強のために行ってみた病院だけでもう二十台ぐらいちゃんとあるんです。大きな病院ですと何十台も持っているという
状況でございますので、七十万ぐらいの人口もある
サハリンで、ユジノ
サハリンスクが十七、八万でしたか、そんなところで一台というのは考えられないわけです。ですから、急性腎不全とかあるいはそういった慢性のものでも人工透析をしなければ、
日本なら透析で助かるのをみすみすアワトになっていくというのが常識なわけでありますが、こういうときに、もしやるとすればどういうことになるんでしょうか、
外務省の方にまずお
伺いいたします。