○楢崎
委員 むだな
答弁はやめた方がいいんじゃないですか。そういうことをあなたわからぬから、それがはっきりしたときには、予算を伴いますから諮るのは当然じゃございませんか。今通っている防衛庁の予算は、今度の場合のような予算は
項目として含まれてない、当然でしょう。だから、もう一度審査をするのが当たり前じゃないかと聞いているんですが、あなた、首振ったってだめですよ。まあそれじゃ、それは出てきたときいたしましょう。
それじゃ、明日もわずかな時間ございますから、
湾岸問題はそちらに譲りまして、実は私は大変遺憾というか、けげんに思っている事件があります。それは、先月の十一日に丹羽文雄という冒険家の方ですけれ
ども、房総半島から太平洋に向かって単独の飛行を試みられて、それで十一日朝飛ばれて、七時間ぐらいで機械の故障か何か知りませんけれ
ども、急降下、着水をされて、とうとう亡くなられたという事件についてであります。
それで、来年度予算、今、当予算
委員会が審議いたしております来年度予算にも、宇宙開発事業団の予算案の中で技術試験衛星六型の開発予算、これはETSと言っていますね、この技術試験衛星は。これが百四十億二千五百万円組んであります。もう大蔵大臣の
答弁は要りません、組んであります。それで私が伺いたいのは、今度の六型は予算にのっておるが、その前の五型ですね、五型。五型は六十二年の八月に既に打ち上げられましたね。そして、今宇宙を飛んでおります。それとこの今度の気球の事故と
関係があるから、私はこのETSVの利用実験に無理があるのではないか、焦りがあるのではないか、その
一つの例としてこの事故を観察したいのであります。
それで、どういう事故かというと、長くなりますからあれですけれ
ども、要するに、ここに海上保安庁の正式の報告書をいただきました。この5の「救助状況の概要」のところの(2)のところにこういうことが書いてある。「捜索の結果、」十一日のことですね、「十三時四十八分海上
自衛隊US―1がゴンドラを発見、十三時五十一分当庁LA機がゴンドラ及び乗員を確認、US―1より救難キットを投下、当庁航空機によりラジオブイを投下し監視を続けた。 なお、気球乗組員」、これは丹羽さんのことです、「気球乗組員は身体をゴンドラに結びつけておりゴンドラのすぐ近くを通過したラフトに移乗できなかった。」この海上保安庁の報告のくだりであります。
本当に体がゴンドラに結びつけられておったんですか。私は大きな疑問がある。丹羽さんはいわゆるこの、私が先ほど申し上げましたETSVの利用実験計画、これの生体実験の材料にされたのではないか、そういう疑いがありますから、それを解明していただきたい、以下申し上げることについて。
どういうことかというと、これはやはり郵政省の電波システム開発センターが出しておる資料です。これは
政府の資料。人命にかかわっておるから私は申し上げるんです。
政府がかかわっておるから申し上げている。つまり、簡単に申し上げますと、ETSの利用実験のための機材をこのゴンドラは積んでいた。ここに、海上保安庁の報告書にはこう書いてありますね。その日の明くる日、十二日の午前七時ごろにそのゴンドラから遺体を釣り上げた。それだけしか載ってない。釣り上げた。どのような状況であったかというのはこの報告書にはない。何でゴンドラにその丹羽さんの遺体が結びつけられておったように見えたか。これはゴンドラに今言いましたETSVの実験材料の機器をたくさん積んでおって、しかも五体には、これは東海大学医学部が絡んでおります。五体には心電図をはかるその他のものが、後で言いますけれ
ども積んである。それが絡まってゴンドラから出られなかったのではないか。そういう疑いが濃厚です。これは私は相当詳しく調べました。つまり、この実験は、この気球の丹羽さんの実験は、このETSV利用実験連絡会のメンバーであります東海大学医学部が中心となって行っております。これは医学部のどういう
先生が担当であるかも私は調べております。
私が申し上げたいのは、こういう実験をすることを非難しているんじゃないんですよ。こういう気球に乗っている、
幾ら冒険家であっても、本人がイエスと言ったかもしれないが、こういうことは危険過ぎるのではないか、こういうやり方は考えるべきではないかということを言っているんですよ、誤解しないでください。こういう実験は必要でしょうが、その実験のやり方に私は問題があるのではないか、それを言っているんです。どういう機材がゴンドラに積んであったか、海上保安庁、わかってますか。