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1990-11-08 第119回国会 参議院 商工委員会 第1号
公式Web版
会議録情報
0
平成
二年十一月八日(木曜日) 午前十時開会 ─────────────
委員氏名
委員長
名尾
良孝
君 理 事
中曽根弘文
君 理 事
前田
勲男
君 理 事
梶原
敬義
君 理 事
井上
計君 岩本 政光君
大木
浩君
合馬
敬君
倉田
寛之
君
下条進一郎
君 向山 一人君 翫
正敏
君
庄司
中君
谷畑
孝君
浜本
万三
君
吉田
達男
君
広中和歌子
君
三木
忠雄
君
市川
正一
君
池田
治君
今泉
隆雄君 ─────────────
委員
の
異動
十月十二日 辞任
補欠選任
翫
正敏
君
穐山
篤君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
名尾
良孝
君 理 事
中曽根弘文
君
前田
勲男
君
梶原
敬義
君
井上
計君 委 員
大木
浩君
合馬
敬君
倉田
寛之
君
下条進一郎
君
穐山
篤君
庄司
中君
谷畑
孝君
浜本
万三
君
吉田
達男
君
三木
忠雄
君
市川
正一
君
池田
治君
政府委員
通商産業大臣官
房総務審議官
高島 章君
事務局側
常任委員会専門
員 小野 博行君 ───────────── 本日の会議に付した案件 ○
国政調査
に関する件 ○
産業貿易
及び
経済計画等
に関する
調査
(
派遣委員
の
報告
) ○
石油製品値上げ
に伴う
便乗値上げ防止
に関する
請願
(第一〇二号) ○
原子力発電所
の
安全確保
と
防災対策
に関する
請願
(第一〇三号) ○
石油製品等
の
便乗値上げ防止
に関する
請願
(第一五八号) ○
継続調査要求
に関する件 ○
委員派遣
に関する件 ─────────────
名尾良孝
1
○
委員長
(
名尾良孝
君) ただいまから
商工委員会
を開会いたします。 まず、
委員
の
異動
について御
報告
いたします。 去る九月二十一日、
大森昭
君が
委員
を辞任され、その
補欠
として
浜本万三
君が選任されました。 また、去る十月十二日、翫
正敏
君が
委員
を辞任され、その
補欠
として
穐山篤
君が選任されました。 ─────────────
名尾良孝
2
○
委員長
(
名尾良孝
君) 次に、
国政調査
に関する件についてお諮りいたします。 本
委員会
は、
今期国会
におきましても、
産業貿易
及び
経済計画等
に関する
調査
を行いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
名尾良孝
3
○
委員長
(
名尾良孝
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
名尾良孝
4
○
委員長
(
名尾良孝
君) 次に、
産業貿易
及び
経済計画等
に関する
調査
を
議題
とし、本
委員会
が先般行いました
委員派遣
について、
派遣委員
の
報告
を聴取いたします。
梶原
君。
梶原敬義
5
○
梶原敬義
君
宮城
県及び
山形
県における
産業活動等
の実情に関する
調査
のため、去る九月十七日から十九日までの三日間にわたって行われた
委員派遣
について御
報告
申し上げます。
派遣委員
は、
名尾委員長
、
前田理事
、
井上理事
、
倉田委員
、
吉田委員
、
三木委員
、
池田委員
、
今泉委員
と私、
梶原
の九名で、
日程
は、九月十七日に
東北通商産業局
及び
宮城
県よりそれぞれ
概況説明
を聴取した後、
仙台卸商団地
、
仙台印刷工業団地
、
笹かまぼこ製造
の
鐘崎
を視察いたしました。翌十八日には、まず
仙台
市の
東北セミコンダクタ
を、次いで
山形
県に入り、
蔵王
・
月山地域リゾート構想重点整備地区
をそれぞれ視察した後、
山形
県より
概況説明
を聴取いたしました。さらに、十九日には山辺町の
オリエンタルカーペット
、天童市の
天童木工
をそれぞれ視察いたしました。 以下、ただいま申し上げました
日程
の順序に従って、
視察先
の
概要
について申し上げます。 まず、
東北通商産業局管内
の
概況
でありますが、
東北地域
の
全国
に占める
割合
は面積が
全国
の約一八%を占めるものの、人口は八%、
製造品出荷額
は四・八%にすぎず、また、
就業構造
は第一次
産業
が
全国
九・三%に対し二〇・二%と高いことが
特徴
であり、第二次
産業
は二八・八%でありますが、
業種別出荷額
としては
電気機械
の
割合
が三〇%、
食料品
が二〇%と極めて高く、それぞれ
全国生産
の約八・五%を占めております。
工場立地動向
は順調に推移しており、
平成元年
の
立地件数
は
昭和
五十年以降最高の七百二十八件、
全国比
一七・六%を記録し、特に、
技術先端型業種
の
全国シェア
は近年特に伸びが著しく、
昭和
六十二年以降
全国
で最も高い値となっており、
平成元年
には百二十件と、
全国
三百六十六件中の三二・八%となっております。また、
平成
二年七月現在の
有効求人倍率
は青森県を除いていずれも一を超え
東北
六県全体で一・二五と高い値となっております。
東北通商産業局
の当面の
重点施策
のうち、
地域経済
の
活性化施策
としては、まず新
東北地域産業ビジョン
の
推進
、
東北インテリジェント
・
コスモス構想
に対する
支援
、
テクノポリス構想
の
推進
。
中小企業施策
としては、
中小企業
の
活性化
に向けた
各種施策
を展開するとともに、
中小企業大学校仙台校
の円滑な開校の
支援
。
流通施策
としては、大
規模小売店舗法
の
運用適正化対策
として
出店調整
の
円滑化
を
推進
するとと もに、
中小商業活性化基金
を利用した
中小商業活性化事業
への助成、
商店街活性化
の
推進
のための
構想策定
。 また、
資源エネルギー開発
の
推進策
としては、
核燃料サイクル施設
の
立地推進
、
電源立地
の
推進
、
国家石油備蓄基地建設
の
推進等各種施策
を積極的に進めているとのことであります。 次に、
宮城
県の
商工行政
の
概況
について、最近の
経済動向
を見ると、
個人消費
が継続して好調に推移しているほか、
建設投資
も
民間建設
を中心に高水準を持続するなど景気は拡大を続けており、
企業
の
生産
は引き続き順調に増加しているが、最近の
中東情勢
の混迷による
景気先行き懸念
や
人手不足
が逼迫するなど、
中小企業
を取り巻く
環境
は厳しいものがあり、引き続き
県内商工業
の
動向
を把握しつつ、
社会経済情勢
の変化に対応できる
中小企業
の育成並びに
工業
の
多様化
及び
高度化
を
推進
する必要があり、
企業立地
は順調に進んでいるが、
基本的インフラ
の一層の
整備
が必要で、
宮城
県においても
仙台空港
、
仙台
港などの
整備
に
重点
を置いているとのことであります。 次に、
仙台卸商団地
は、
仙台
の
中小卸売業者
が集まって
昭和
四十年に設立され、
店舗
・
倉庫等施設
及び経営の
合理化
、
近代化
を促進し、
共同
による
集積メリット
を生み出すことを目的とし、現在では
組合員
二百八十六社、
年間売り上げ
七千二百億円という
全国屈指
の
卸商団地
に
発展
しております。また、当
団地
では、
昭和
六十三年
地域健康保険組合
を設立し、
組合員
と家族の
厚生福利
の増進を図っております。 また、
仙台印刷工業団地
は、
昭和
三十九年我が国の
印刷業界
では初めて
中小企業団地
として国の認可を受け
昭和
四十一年に完成したもので、現在は
印刷団地協同組合各社共同
で
求人活動
、
社員教育
に力を入れており、今後は
印刷団地協同組合
としても
印刷技術
の
発展
に努めていきたいとのことでありました。 次に、
鐘崎
は、
宮城
県の
代表的地場産業
である
笹かまぼこ
に代表される
水産練り製品製造販売会社
で、
昭和
二十二年に創業され
売上高
は約五十億円、
従業員
三百二十名で、
昭和
五十五年に
工場
を新設移転し、昨年十月には
本社工場
の隣に海の
メルヘンミュージアム笹かま館
をオープンし、
企業
と
地域
との融和を図り
地域社会
に貢献できる
情報発信基地
としての役割を果たしております。 次に、
東北セミコンダクタ
は、
昭和
六十二年に設立された
東芝
と
モトローラ社
との
日米合弁企業
で、
日米半導体摩擦
など
日米
の
先端技術
をめぐる話題の多い中で注目された新しい
企業
であります。
出資比率
は
両社半々
で、
東芝
の
半導体メモリー技術
と
モトローラ
の
マイコン技術
を相互に利用しているほか、
共同研究
や
営業面
での
協調関係
も存在するとのことであります。
会社
は
仙台郊外
の自然に恵まれた
泉パークタウン
内に位置し、
従業員
は六百四十人で、
半導体製造工程
の前工程と言われるウエハープロセスと
特性試験
を担当して、超LSIの
生産
を行っておりますが、
日米先端技術
の
橋渡し役
を担っているところから、
見学者
も多いという
説明
がありました。 次に、
蔵王
・
月山地域リゾート構想
は、
スキー場
として
全国
に名の知られている
蔵王
と
月山
を両翼にして、その間に
山形
市と温泉で有名な上山、
天童等
を抱えた
地域
が対象で、現在
基本構想
の策定中とのことで、
構想
では、こうした
環境
の中に「
健康回復
」「スポーツ」「
精神改革
」「体験・創造」「半
定住
・
定住
」等の多様な国民の
余暇活動
の場をつくることとしており、今後
民間活力
の活用により
開発
を進めていくが、
開発
のデメリットを減らすため、第三
セクター
に地元民が参加した第四
セクター
による
開発
を考えているとのことでありますが、本
構想
における
労働力
の
確保等
について
派遣委員
から質疑がありました。 次に、
山形
県の
商工行政
の
概況
について、
本県経済
は引き続き
拡大基調
に推移しており、
平成元年
度は
製造業
、非
製造業
とも
設備投資
が増大するとともに、
企業立地
が
東北
六県の中では第一位となっております。今後もこの時勢を生かして
県内産業発展
の
基盤強化
を図るため、
産業拠点
の
整備
、
デザイン
の
振興
、
情報化対策
を図るほか、
生産
の
省力化
、
効率化
、
人手不足現象
に対応した
金融対策
の充実などの
産業政策
を展開することとするとともに、
テクノポリス計画
を一層
推進
するため、異
業種交流等
の促進による新商品の
開発等
を図るなどの
工業政策
を展開することとしております。なお、
県内企業
のほとんどが
中小企業
であるため、現在の高金利と
原油高
に不安を感じており、
中小企業振興対策
について要望がありました。 次に、
オリエンタルカーペット
は、
昭和
十年に中国から
技術者
を招き
高級手織りじゅうたん
の
製造
を行ったのが
会社
の始まりで、
日本唯一
の
手織りじゅうたん
をつくっている
メーカー
で、
バチカン宮殿
、皇居新
宮殿等
にも納入されており、九割が
受注生産
であります。現在は、昔ながらの伝統的な
技法
に基づく
手織りじゅうたん
のほか、
電動工具
を使いながら、
手織り
の
特徴
をそのまま保った
手刺しじゅうたん
の
技法
も
開発
しております。 最後に訪れた
天童木工
は、現代感覚あふれる
デザイン
と独自の
成形合板技術
を持った
家具メーカー
で、官庁、
企業用応接家具
を初め、ホテル、劇場、
美術館等納入先
は
全国
に広がり、
受注生産
と
規格品生産
の
割合
は半々で、特に
デザイン開発
に力を入れており、内外の優秀なデザイナーとの提携を深めているとのことであります。
視察先
の
概要
は以上でありますが、今回の
現地調査
を通じての
派遣委員
の全体的な印象として、「東京一極集中の是正及び国土の均衡ある
発展
のためには、
東北地域
の一層の
発展
が必要である。
先端産業
の
立地
が近年好調であることも示しているように、
東北地域
は今、
地域振興
に燃えている。
先端産業
の
生産拠点
から、高
付加価値
を生む
研究開発拠点
に成長することを期待する。」との感想が述べられましたことを紹介しておきます。 なお、今回の
現地調査
に際し、御協力をいただきました
通商産業省東北通商産業局
、
宮城
県、
山形
県及び各
企業等
の
関係者
の皆様に、厚く御礼申し上げまして
報告
を終わります。
名尾良孝
6
○
委員長
(
名尾良孝
君) 以上で
派遣委員
の
報告
は終了いたしました。 ─────────────
名尾良孝
7
○
委員長
(
名尾良孝
君) これより
請願
の審査を行います。 第一〇二
号石油製品値上げ
に伴う
便乗値上げ防止
に関する
請願外
二件を
議題
といたします。 これらの
請願
につきましては、
理事会
において協議の結果、いずれも採択すべきものにして内閣に送付するを要するものとすることに意見が一致いたしました。 以上、
理事会
の申し合わせのとおり決定することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
名尾良孝
8
○
委員長
(
名尾良孝
君) 御
異議
ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。 ─────────────
名尾良孝
9
○
委員長
(
名尾良孝
君) 次に、
継続調査要求
に関する件についてお諮りいたします。
産業貿易
及び
経済計画等
に関する
調査
につきましては、
閉会
中もなお
調査
を継続することとし、本件の
継続調査要求書
を議長に提出いたしたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
名尾良孝
10
○
委員長
(
名尾良孝
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 なお、
要求書
の作成につきましては、
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
名尾良孝
11
○
委員長
(
名尾良孝
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
名尾良孝
12
○
委員長
(
名尾良孝
君) 次に、
委員派遣
に関する件についてお諮りいたします。
閉会
中の
委員派遣
につきましては、その取り扱いを
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
名尾良孝
13
○
委員長
(
名尾良孝
君) 御
異議
ないと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午前十時十六分散会