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政府委員(
岸本正裕君) 今いろいろな制約づきながら
平成五年度を一応のめどにして概了を
考えているということを申し上げたわけでございますけれ
ども、私
ども今寄せられております、今当方で把握しております情報をもとにすれば、
平成五年度までに概了できるだろうというふうに見込んでいるわけでございますけれ
ども、今の
先生の
お話の中にもちょっと出てまいりましたが、相手国側の
事情、例えば一つには治安の
状況などがありまして、来年度計画として
お話を進めてまいったわけでございますけれ
ども、急に向こうの
政府側として治安が少しおかしいので延期してはどうかというような
お話が来ることがあるわけでございます。そうしますと、まさにミイラ取りがミイラになってはいけないわけでございまして、安全ということを非常に大事に
考えておりますから、私
どもといたしましてはそういう場合には無理をしないというふうに
考えたいと思っておりまして、五年というのはそういう
意味で一応の目途を持っているわけでございます。
身分でございますけれ
ども、なかなか難しいわけでございましょうが、私
ども少しこれから研究しなければならない分野が残っているかと思いますが、とにかく一緒に御
協力をいただきます戦友の方々も御高齢になってきておりますし、余り危険なことはやるべきではない。非常に危険なところまで入り込むということにつきまして私
どもも非常に慎重に
考えておるわけでございまして、今までも数多くの
遺骨収集団を派遣し、遺骨を送還しておりますけれ
ども、事故というものは幸い今までなかったと思っております。これからも安全には最大の注意を払っていきたいと思います。
概了計画につきましてはそういうことでございまして、特に日本の領土でございます硫黄島につきまして、また沖縄につきましてはこれをきちっとやりたいと思っておりまして、今硫黄島につきましては
平成三年度で概了するようなペースで進めているところでございます。沖縄につきましては、県当局とも少し
お話し合いをして計画を具体的に詰めていかなきゃならないところが残っておりますので、まだはっきりとした時期は申し上げることができないわけでございますけれ
ども、いずれにいたしましても五年度までに概了させるということでいきたいと思っております。
それから、
遺骨収集の長い経緯についてきちんと記録を残してそれを後世に伝えると、こういう
先生の御
指摘で、それをしかも概了する前から始めたらどうだという御
指摘だと思いますが、私
ども確かに概了した
段階で、一段落した区切りのときにきちんとした記録をつくろうと、こういうふうに
考えていたわけでございます。ただ、その記録は急に一日にしてできるわけでございませんので、
先生のお
考えの記録のつくり方というのとちょっとどうかと思いますけれ
ども、私
どもそういう記録をきちんとさせるためのいろいろな基礎資料、そういうものを援護局の部内できちんと整理をしていくという作業は今もう始めておるわけでございます。そういう
意味で、記録につきまして概了を待たずに実際の作業には入っているというふうに受けとめていただきたいと思います。
以上でございます。