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1990-10-30 第119回国会 参議院 社会労働委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成二年十月三十日(火曜日)    午前十時十六分開会     ─────────────   委員氏名     委員長         福間 知之君     理 事         小野 清子君     理 事         前島英三郎君     理 事         対馬 孝且君     理 事         高桑 栄松君                 尾辻 秀久君                 木暮 山人君                 佐々木 満君                 清水嘉与子君                 田代由紀男君                 田中 正巳君                 西田 吉宏君                 糸久八重子君                 菅野  壽君                日下部禧代子君                 堀  利和君                 木庭健太郎君                 沓脱タケ子君                 乾  晴美君                 勝木 健司君                 西川  潔君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         福間 知之君     理 事                 前島英三郎君                 対馬 孝且君                 高桑 栄松君     委 員                 尾辻 秀久君                 木暮 山人君                 清水嘉与子君                 田中 正巳君                 西田 吉宏君                 糸久八重子君                 菅野  壽君                日下部禧代子君                 堀  利和君                 木庭健太郎君                 沓脱タケ子君                 勝木 健司君                 西川  潔君    政府委員        労働大臣官房長  齋藤 邦彦君        労働省婦人局長  高橋柵太郎君    事務局側        常任委員会専門        員        此村 友一君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○国政調査に関する件 ○社会保障制度等に関する調査及び労働問題に関する調査  (派遣委員報告) ○小委員会設置に関する件     ─────────────
  2. 福間知之

    委員長福間知之君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。  まず、国政調査に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、今期国会におきましても、社会保障制度等に関する調査及び労働問題に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 福間知之

    委員長福間知之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  4. 福間知之

    委員長福間知之君) 次に、社会保障制度等に関する調査及び労働問題に関する調査議題とし、先般当委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員報告を聴取いたします。前島英三郎君。
  5. 前島英三郎

    前島英三郎君 去る九月十九日から二十一日までの三日間、福間委員長対馬理事高桑理事尾辻委員糸久委員、沓脱委員乾委員と私の八名は、高齢者障害者保健医療福祉等及び最近の雇用失業情勢等に関する実情調査のため、北海道に行ってまいりました。  以下、調査概要について御報告いたします。  第一に、北海道における高齢者障害者保健医療福祉等概要について申し上げます。  道におきましては、昭和六十三年度から平成九年度までの十カ年を期間とする北海道社会福祉長期計画を策定し、現在、これに基づき福祉に関する施策を進めております。  まず、道の社会福祉施設整備状況につきましては、全国水準を上回る整備が行われ、特に特別養護老人ホーム全国第二位の整備水準となっております。しかし、北海道地域が広大であることから、さらに整備拡充について道民要望が強く、今後とも地域の実態に即した整備を進める必要があるとのことであります。  北海道人口高齢化状況について見ますと、六十五歳以上の老人比率は、平成元年の推計によりますと、全国平均の一一・六%に対し一一・三%と低くなっております。しかし今後は.全国水準を上回るベースで高齢化が進み、平成七年には全国平均の一四・一%を上回り、一四・三%になるものと推計されております。このような状況から、道では老人保健施設整備を積極的に進めております。昭和六十二年度以降現在までに十五施設国庫補助対象となっておりますが、補助対象施設外施設や本年度オープンする予定のものも含めると二十五施設整備されることになっております。今後は、百カ所程度を目標に老人保健施設整備を進めたいとのことでありました。  また、道独自の施策として、現在二十一市町村において高齢者地域ケアモデル推進事業実施し、その体制づくりに取り組んでおります。しかし、在宅ケア推進などでますます必要とされる看護職員はまだまだ不足しており、その確保対策に苦慮しているとのことでありました。  なお、札幌市におきましては、老人福祉センターの一区一施設整備を図り、このほか高齢者身体障害者保健休養の場としての老人休養ホーム設置し、好評を得ているとのことでありました。  次に、障害者福祉の面では、ノーマライゼーションの考え方に沿って、重度障害者日常生活上の介護を受けながら、地域で自立して生活できるケアつき住宅整備障害者福祉工場整備し、障害者生産活動への参加を支援するなど、新たな取り組みを進めております。また、脳性麻痺等早期発見事業充実早期療育システムの確立に努めているところでもあります。  次に、保健医療供給体制につきましては、現在、昭和六十三年三月に策定した北海道地域保健医療計画に基づき整備が進められております。しかし、医療施設医師等札幌市など都市への集中傾向が強く、広大な地域を有することから、全国一多い百五十二の無医地区等に象徴されるように、医療地域偏在が問題となっております。このため、地域医療資源を有効に活用し、各保健医療圏ごと医療機能を体系的に整備していくことが極めて重要とのことでありました。  第二に、北海道雇用失業情勢等について申し上げます。  全国的な景気の好調を反映して、道でも完全失業率求人倍率が引き続き改善されており、一部の業種、職種では人手不足の声も聞かれるようになっております。しかし、北海道における有効求人倍率は本年七月で〇・七四と全国平均の一・四五の半分程度水準であり、また、第八次石炭政策に基づく閉山合理化等に伴い大量の離職者が発生するなど、これらの産業を中核としている地域雇用失業情勢は依然として厳しい状況が続いております。  まず、高齢者雇用について見ますと、北海道における六十歳以上定年制実施状況は年々改善されておりますものの、平成元年六月一日で四九%と、いまだ普及割合が低く、高齢者雇用を進めるための環境整備充実強化が必要とのことであります。  また、障害者雇用については、徐々に改善されてきてはおりますが、増加傾向にある第三次産業での雇用が進んでいないことなどから、依然として厳しい状況にあります。道としては、雇用率達成指導を強化するとともに職業相談充実強化など、障害者雇用促進に努めているとのことでありました。  次に、炭鉱離職者状況についてでありますが、北海道石炭産業は第八次石炭政策実施以来、三井砂川炭鉱三菱南大夕張炭鉱など四鉱が閉山したほか、大規模合理化実施され、その結果、本年七月末現在で七千七百三十九名の離職者が発生しております。このうち四千二百四十八名の再就職が図られましたが、七月現在でなお二千百六十三名の方々が未就職状況にあります。道では、炭鉱離職者求職手帳発給等各種援護制度を活用して再就職促進を図っているほか、企業誘致地域活性化プロジェクトなどの対策推進しているとのことでありました。  また、北海道では、積雪寒冷気象条件から、季節的に循環雇用を繰り返す季節労働者が多いことが特徴となっております。これらの季節労働者建設業を中心に約二十三万人を数えており、これらの季節労働者雇用の安定も重要な課題となっております。この点について、日本労働組合連合会北海道連合会北海道季節労働組合及び社団法人北海道建設業協会から、それぞれ平成三年度予算をもって打ち切りとなる現行の冬期雇用援護制度延長等についての陳情がございました。  第三に、視察先概要について報告いたします。  第一日目は、まず道民健康教育センターを視察いたしました。同センターは、道民の健康を維持増進する目的北海道医師会により昭和五十年に設立されたものであります。同センターは、ビデオ健康相談コーナー研修室などを備え、各種ビデオやパンフレットを通じて道民健康教育に寄与しているとのことであり、開設以来道内各地からの一般市民はもとより、看護婦、栄養士などの養成機関教育学校保健教育に利用され、高く評価されております。  続いて、特別養護老人ホーム幸栄の里を視察いたしました。同ホーム昭和五十九年に社会福祉法人札幌栄寿会により開設され、定員は百名で、入所者平均年齢は八十歳となっておりますが、明るく清潔で快適な印象を受けました。同ホームでは、現在在宅ケアサービスに重点を置き、デイサービス、ショートステイ、ボランティアスクール等各種サービス事業実施し、寝たきり老人ゼロ作戦に従った離床運動を展開しているとのことでありました。また、入所者と家族のつながりに細やかな心配りをしていることが感じられました。  最後に、コミュニティーホーム白石であります。同ホーム平成元年社会福祉法人南静会により開設された老人保健施設で、単独施設として運営されております。入所定員数は百名で、入所経路在宅からが二九%、病院からが六六%、施設からが五%となっております。職員は全部で四十一人でありますが、介護員が少なく、特に女性介護員腰痛等の職業病を訴える者が多いとのことであります。また、入所者家庭復帰をしましても、家庭内での介護態勢が十分でないと再入院の可能性が高く、施設による家庭内での介護に対するバックアップ機能充実する必要があるとの意見も聞かれました。  第二日目は、まず北海道立福祉村を視察いたしました。同施設は、北海道昭和五十四年に重度脳性麻痺者及びこれに類似する症状を持つ重度障害者対象に、生涯を通じ生きがいを持って生活できる村づくりを目指して開設したもので、重度更生重度授産、療護、通所の四部門を有し、雄大な自然の中にすばらしい施設が広がっております。現在二百十九名が入所しておりますが、福祉村では自主性が尊重され、入所者にはすべてに個室が与えられ、自由な雰囲気が印象的でありました。また、仕事をしたい者はすべて仕事に参加でき、織物、木工、印刷などが盛んに行われておりました。  続いて、夕張市を訪れ、市の概況及びマウントレースイスキーリゾート開発計画につきまして聴取いたしました。夕張市は、最盛期には二十四もあった炭鉱が現在ではすべて閉山に追い込まれ、十二万人あった人口も二万二千人にまで急減しております。また、六十五歳以上の人口は四千百二十三人、老人比率は一八・八%と高齢化が進んでおり、生活保護世帯は四百七十二世帯保護率人口千対三十六・九、失業者は現在でも五百人という状況であります。  このような中で夕張市では、第三セクター方式による石炭博物館の設立を初めとして、観光開発企業誘致農業振興等に取り組んでおります。その一つであるマウントレースイスキーリゾート開発計画は、労働省による大規模雇用開発モデルプロジェクト一つで、夕張市のマウントレースイ国際スキー場を四季を通じた総合的なリゾートとして開発しようとするものであります。設備投資予定額は二十五億四千万円で、雇用予定人員は百十二人となっておりますが、現在までに雇用予定人員の約半数を既に雇い入れているとのことであります。  第三日目は、まず大滝温泉ハイツであります。同施設社会福祉法人大滝福祉会により昭和六十二年に設立された特別養護老人ホームで、美しい自然環境と豊富な温泉を利用した施設であります。収容定員は五十名で、明るく家庭的な雰囲気で人気があり、入所者道内各地から来ておられるとのことでありました。  最後に、重度身体障害者更生援護施設大滝わらしべ園を視察いたしました。本施設は、社会福祉法人大滝わらしべ会により設置され、身体障害者のリハビリテーションを目的としたハンガリーのペテー教授の創案による集団指導療育を採用しております。施設関係者は、この療育法普及大変熱意を示しており、指導者養成のための学校をつくりたいとのことでありました。また、柔道を療育実践の中に取り入れているのが目を引きました。  以上が調査概要でありますが、現地におきまして提出されました要望書及び陳情書につきましては、会議録末尾掲載方委員長においてお取り計らいいただくことをお願い申し上げまして、私の報告を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。
  6. 福間知之

    委員長福間知之君) 以上をもちまして派遣委員報告は終了いたしました。  なお、ただいま前島君の報告中、御要望のございました北海道当局を初めとする現地要望事項等を本日の会議録末尾に掲載することについてお諮りいたしますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 福間知之

    委員長福間知之君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────
  8. 福間知之

    委員長福間知之君) 次に、小委員会設置に関する件を議題といたします。  育児休業制度等について調査検討するため、小委員十三名から成る育児休業制度検討小委員会設置いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 福間知之

    委員長福間知之君) 御異議ないと認めます。  つきましては、小委員及び小委員長選任につきまして、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 福間知之

    委員長福間知之君) 御異議ないと認めます。  それでは、小委員小野清子君、尾辻秀久君、清水嘉与子君、西田吉宏君、前島英三郎君、糸久八重子君、菅野壽君、日下部禧代子君、木庭健太郎君、沓脱タケ子君、乾晴美君、勝木健司君及び西川潔君を指名いたします。  また、小委員長小野清子君を指名いたします。  なお、小委員及び小委員長の辞任の許可及びその補欠選任、並びに小委員会から参考人出席要求がありました場合の取り扱いにつきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 福間知之

    委員長福間知之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時三十分散会