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国務大臣(
橋本龍太郎君) 大変失礼でありますが、多少私は言葉を返させていただきたいと思います。
まず第一点は今の
体制についてでありますが、これは
委員が御承知で恐らくお触れにならなかったと思いますけれども、地震予知
対策としては
科学技術庁長官を本
部長とした地震予知推進本部、これを
中心として機能させているところであります。また、私はそのメカニズム、非常にむしろ現況はうまく機能していると実態として考えております。
なぜなら、私はちょうど大島の三原山の爆発の時点、運輸
大臣でありました。そして、あの爆発した日はこのちょうど同じ部屋で国鉄改革関連法案の
審議の途中でありまして、その
審議中にメモが入り、当時の参議院の
委員各位にも
委員会運営の上で非常に御
協力をいただいたことを今でも覚えております。そうして、確かに急激な噴火により予知におくれはありました。しかし、その後における島民の避難誘導等、後で分析をしてみますと幾つかの問題点が出てまいりまして、その結果として港湾の改修等が行われておりますけれども、結果的に一人の犠牲者も出さず全員無事に避難させることができたことは、
委員も御承知のとおりであります。そして、あの時点において国土庁を
中心とする
体制というものは非常に私はうまく機能したと思っておりますし、その後における避難しておられる方々への食料の配送等について各省庁さらに東京都が非常にいいチームワークを
組んで
体制を最後まで確保していただいたことを、当時私としては非常に感謝いたしておりました。
そうした実績から考えてみますと、私は仕組みは不断に見直してよりよいものを考えていく必要はあると思いますけれども、地震
関係を特定の部局を編成しそこに集約することばかりが地震
対策の強化ではないと思います。また同時に、今六十一億九千万円という御
指摘を受けまして改めて見てみますと、そのとおりであります。ただ同時に、
委員に振り返ってお調べをいただきますと、急激に予知の
予算のふえておりますとき、これは機器の整備に非常に大きな金額を要した時期であります。今後におきましても私どもは、所管省庁を通じ
予算要求があり、その機器の整備についてあるいは増強について御要請が出てくれば、その都度十分これは検討させていただくことはやぶさかではありません。
しかし、その機器の整備が終わりました後、その機器を運用し例えばその得られた
データを解析する、三原山の噴火によって得た
データなどというのは非常に貴重なものでありまして、まさに現在もその分析が続いておるわけでありますが、こうした時期には施設整備ほど巨額の
予算の増加を必要とするものではございません。むしろそれがより人手の面で増強を必要とする場合があり得る、これは私も認めます。そうした中において私は各省庁はそれぞれの所管分野において適正な御要求をいただいたと考えておりますし、その御相談の上に立って今回まとめました地震予知
対策の
予算というもの、今後ともに私どもとしては注意を払いながら
対応してまいりたい、そのように思います。