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国務大臣(大島友治君) お答え申し上げます。
谷川
委員、宇宙問題特に科学技術庁
関係の問題について大変御勉強をいただいたんで私恐縮に存じているわけでございますが、まさに今御
指摘いただきましたように、この間のゴールデンウイークのときにちょうど日米協定の中での第二回の高級
委員会というのをやりまして、去年は我が国でことしは米国でということで私も行ってまいりました。そのときにやはり感じましたことは、今御
指摘になったように日本も若干スタートはおくれましたけれ
ども、しかしアメリカといえ
ども、日本の技術あるいは科学という面から見て決してこれは世界に引けをとるものでないというような意識から、非常に関心を持ってきておるということを私は率直に感じてまいりました。
そういう点からして、とりあえず宇宙の問題につきましては今後
基本的な
考え方というようなもので申し上げ、同時に先ほ
どもお話しになりました我が国において宇宙にふわっと日本人が行くことにつきましては既に新聞等でも御
承知のとおりになっておりますので、その点につきましても直接
関係者ともお会いしてお話をしてまいったわけでございます。宇宙開発の問題は、もちろん、今後我が国が発展していくとともに国際貢献を果たしていく、そういう上で非常にこれは重要な施策であるというふうに私は認識しておるのでございまして、谷川
委員にまさるとも劣らない気持ちで私もやっているつもりでございます。
そこで、今回の日米間の衛星問題に関する実質合意に関しましては、研究開発の積極的な推進それから民間における宇宙開発活動の促進等の充実に努めてまいりまして、宇宙開発活動を自在に遂行する能力を保持するために必要な技術基盤の確立を図ってまいりたい、こういう
考えでおるわけでございます。
そこで、御
指摘の有人宇宙活動については、先般日本人といたしまして初のスペースシャトル搭乗員が決定されたところでございますが、御参考に申し上げますというと、多分五年ぐらい前だったでしょうか、全国から五百三十名の応募者がありまして、その中から三名、女性一人、男性二人、合計三名がアメリカで長いこと訓練を受けて、ついこの間こっちに参っておりまして、さらに去る四月の二十九日に、御
承知のように毛利さんが来年六月のスペースシャトルに乗るということで人選されまして、そして三人とも一応アメリカにただいま参りまして訓練を受けているというようなことでございまして、そういうような現状になっておりまして、搭乗員を今度は送れることになったわけです。そしてスペースシャトルの来年の名前は、これは募集しまして「ふわっと91」というんです。来年が九一年ですから「ふわっと91」という
名称の宇宙船に乗って来年スペースシャトルがアメリカから飛び立つ、それに日本人が一名だけ搭乗できるということになっているのが現状でございます。
また、宇宙ステーションにおける有人飛行活動に備えるために、
平成二
年度から第二次国際微小重力実験室計画、これはIML2と言っておりますが、これに参加するために必要な
経費を
政府予算案に計上していることもまたこれ事実でございます。こういう点、前向きにはやっておるんですが、決して十分とはまだ言えないのでございます。
そこで、日本人の搭乗につきましては、私が先日訪米いたしました際に直接米国のNASAのトルーリー
長官にお会いいたしまして、現在訓練中の残る二人の搭乗員候補者につきましても、この二名にもぜひ搭乗の機会を与えていただくように強く私も要請してまいったところでございます。これが実現されるならば、
平成五年に再びスペースシャトルの日本人搭乗員が具体化するものと私も期待しておるのでございますが、なかなかそう簡単にはまいりませんけれ
ども、私も強くお願いをしてまいりました。私の真心が通じて、ややまじめに受け取って御協力の意を表していただいたということを改めて御
報告申し上げます。
それから、さらに地球環境問題における国際貢献にも積極的に取り組んでいく所存でありまして、
平成二
年度から地球観測プラットホーム技術衛星、これはADEOSと申しますが、この開発に着手することとして、必要な
経費を
政府予算案に計上しているところでございます。本衛星には、我が国の観測機器のみならず、オゾン等の観測に大きな威力を発揮すると期待される米国それからフランスの観測機器も搭載する予定になっておるようなわけでございます。
このように、まさに谷川
委員の非常な関心と御協力に感謝しながら申し上げたわけでございますから、ひとつ十七日、十八日も、先ほ
ども言った国際宇宙年の国際会議を京都でやりまして、二十四カ国それから機関が五十ということで、約百名の専門の人
たちが京都に集まりましてこの問題を協議するということになっておりますので、日本といたしましても積極的に我々はこれに参加していくべきじゃなかろうかということでございます。どうぞ今後とも絶大なる御協力をひとつお願いします。
以上でございます。