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深田肇君
労働省の方は御存じだったらしいんで、
それなりのいろいろ対応をされているんでしょうけれ
ども、時間の
関係もありますから、私は一方的にしゃべらせてもらって、あとはここで
やりとりしなくったって幾らでも機会もありましょうし、
労働省の御配慮をいただければいいんだというふうに思います。
私は、最初いろいろ御
質問申し上げたかったのは、この勧告の内容はどんなものかと、その勧告を受けて先ほど来出ているような附帯決議との絡みを含めてどういうふうに現在
労働省が進めておられるか。それから、職安の方でどういうふうにやっておられるかということなどを伺いたかったわけでありますが、私はむしろ
労働省で働いている一職員がいわゆる新聞に「論壇」という
項目にきちんと名前入りで、写真入りで投稿されている文章に大変説得性があると思います。読んでみて思いました。
したがって、勧告の方は正式に膨大な
資料もありますし、それは
労働省内部で十分討議されて、これからまた大臣も研究されて、よりよりやっていただきたいんでありますが、私はこのことで感じますことは、
高齢者の
方々に対するいわゆる「冷たい職安」という見出しがついて、それはその新聞社がそういう
見方をしているのかどうかと、すっと文章を読んでみますと、監察した結果、これでは
高齢者の
方々は職安へ行っても
仕事もなかなかつけないし、冷たいからなかなか
高齢者の人も足が運びにくい、言うなら、職安は相手にならぬから、リクルートとはあえて言いませんけれ
ども、何かそういう就職の情報誌を読んで
仕事を探そうかというようなことになっている、職安しっかりしろというふうなことなんですね、一言で言えば。
それに対して、働いている
労働者の方が出されたものを一々読みますと、一、二、三、四、五ぐらいぱっと拾いますから。簡単に言いますと、職安の窓口に座っていて、次々と
失業者の生み出される構造に悲鳴を上げたくなります。私もそう思います。それから、高
年齢者が真っ先に
雇用調整の対象になっている現状も実感されると、わかっておられるんですね。そして、しかしながら、五十五歳以上の
求人倍率は〇・一四だ、それぐらい低いと。それで、高
年齢者の排除には熱心で、
高齢者の
雇用には消極的な
企業の体質がある、あるんですね。それは
行政指導だとか、こういうところで決めたからといって、やったって
企業側にも言い分があるわけでしょうから、その言い分をどういうふうに受けとめて政策として国全体が考えるか、でなければできないだろうと思うんですが、この人はびしっとそこのところをおっしゃっているんですね。同時に、そういう勧告が現在行われたと、それでマスコミからどんどんたたかれていると、改善を急がなきゃならぬことは私もよくわかると、この方も認めておられる。これ三番目。
四番目では、なぜこのような
状況になっているか。現在の職安や
労働省は、なぜこのような
状況になっているか。それで、
高齢者の
方々が来て不満を持たれるか、嫌な思いをされているかについて、なぜこうなっているかについての問題の本質や背景について勧告が言及してないと、こう言っているんです。言及していると言うんなら言及していることを聞かしてもらわなきゃいかぬのだけ
ども、私がいただいた
資料の、ここにある勧告本文を読む限りにおいては、確かにこの
労働者というか、職員が
指摘しているような背景や等々については
指摘は余りないですよ。しっかりしとらぬと、職安何やっているんだ、
労働省何やっているんだということばっかり書いてあって、なぜこういうことが起きているかということについては余り書いてないじゃないかということは、この人の
指摘を私は素直に認めた方がいいんではないかというふうに思います。それが四番目。
五番目。この人が書いていることが事実だと思うんだけれ
ども、昭和四十三年に始まった第一次の定員削減以降、職安では実に二千人の職員が減っていると言うんです、減少している。昭和四十三年だから、まあ今から二十年前の話なんだが、二千人減っている。これは平均的職員数の職安が百カ所廃止されたことに相当すると言うんです。職安が百、この日本からなくなるというふうに。仮に単純
計算でいけば、これは窓口は狭くなるし、働いている人は大変だしするから、それは求人なり求職
仕事も余りできないだろうとなるだろうし、来るところの国民なり
高齢者から見れば――
高齢者に限らぬわね、一般の人だって大いに不満持ちますよね、これ、私は労災のときに申し上げたけれ
ども、そういったことが起きるんだろうと。働いている側の方にも問題があるかもわからぬし、その人に対する思想改革や
仕事に対する情熱を教えにゃいかぬというようにおっしゃるかもわからぬけれ
ども、今度は働いてる側からすると、そういうちゃんとした反論をしているわけなんだね。
ということを読んでみて、なるほどなと、そしたら、このころまでさかのぼって
労働省と
やりとりさせてもらって、それでちゃんとやらぬといかぬではないかというふうに、実はこの御本人の投稿原稿を読んで感じました。しかも、この方は労働組合のどうも幹部らしい。それでその方は、労働組合ではこれまで、これまでというのはいつのことか書いてないが、これまで中高
年齢者、パートなどの大がかりな実態
調査、研究を行って、
労働省に対して、自分のところの省だな、
労働省に対して政策提言を行ってきている。政策提言をもしもらっているなら後でいいからちょっともらいたい、もうきょう時間ないから。もらって、それで政策提言が間違っていたら間違っていると労働組合に言ってやりたいし、いいことなら応援したいと思うしということを含めて、私は事前に労働組合と
やりとりしてないから、今ずばりこのこと読んで申し上げているんだが、政策提言を行ってきた。そういうこともやってるんだが、
労働省と、これは労働大臣であるか
局長であるかわからぬが、労働組合との間はどうも意思疎通がうまくいってないようだという感じがします。しかもその上いろんなこと調べに来られて、外へ歩いて求めてくる
仕事をちゃんとやっとらぬ。だから
高齢者は不満を持つ。不満を持つからリクルートの本を読んじゃうと、こういうふうな格好でずっと論争になるわけですね。
それに対して反論をされている。反論は僕は大変もっともなものたくさんある、こういうふうに申し上げますと時間が来ましたから、これ以上言えないんでありますけれ
ども、ぜひ
労働省におかれましては、労働組合と話し合いをしろと私は申し上げておるんではなくて、こんなことは当たり前のことだから、
労使関係というのはある限りやってもらうことは当然のことでありますけれ
ども、そのことを強調しておるんではなくて、この勧告は勧告として受けなきゃならぬ問題なんだろうけれ
ども、勧告の側に一方的であったり片手落ちがないのかどうか、それについては
労働省はどういう
見解をお持ちなのか、それを受けとめた
労働省はどういうふうに今日まで
施策を進めてきたのか。時間がありませんからこれで終わりますが、今後何かの機会で
お話をしたいと思うし、個別でも結構です、いい
意味における御報告や
施策があれば
お願いをしておきたい。
以上で終わります。