○菅野
委員 今お答えいただいたような姿勢で、もっと
指導を強めていただかなければならぬのじゃないかというふうな
現状認識は私
どもしているわけです。私も何カ所かの皆さん方に直接お電話などで
実態を聞かせていただいたのです。とりわけ灯油というのは、
全国の
情勢を先取りするのはまず寒くなる北海道だというふうに思うのですけれ
ども、今週に入って日に日にというふうに言っていいと思いますけれ
ども、物不足が急速に強まっているという
状況がありまして、いろいろ
調査した
状況では、
事態は相当深刻だなということを率直に言わざるを得ないわけです。
最近、北海道でも
値上げを一斉に各社が言い出しております。それも二月に上げ損なった値戻し
値上げ、これをやるんだということで、リットル四十三円ということを言っているらしいのです。これが事実なら、
中東情勢の
原油の値上がりというのはまた別の話になるから、えらいこっちゃなというふうに思うわけなんですけれ
ども、そういういうことで各社がずっと
値上げを言い出した。ですから、今もちょっとありましたけれ
ども、
消費者としては季節柄もあり、この
動きの中ではやはり買い行動が強まらざるを得ないという
状況にあると思うのです。
ところが、いざ小売店に行ってみると油がない、売ってくれないというふうな
状況がありまして、事実、中間の卸とか元売が出さない
状況にあるということが指摘されております。そういう中で、もう既に四十三円どころか、道東の方ではきょうあたりは四十五円、
業界からの圧力でこの値段で動いているということが言われています。
この点では
石油情報センターの
調査、この数字を私も見せていただきましたけれ
ども、九月の十日の店頭
価格が七百八十六円、リットル四十三・七円ということになっておりますから、こういうふうなぐっと急速な値上がりというのは、この資料でも裏づけられているなというふうに思うわけです。もしこれが四十五円になりますと八百十円ですね。八月二十七日が七百四十八円ですから、二週間
程度で既に六十二円灯油が上がっているというのが現実の問題なんですね。
何でないんだということでるる聞いてみました。そうしたら、今もちょっとおっしゃっておりました買いだめに対する規制だというふうなことなのかもわかりませんが、昨年実績の八、九割しか元売から卸さないという
状況があるようなんです。
ただ、ちょっと昨年実績というのを実際聞いてみて驚きました。これは道東の釧路の方の小売の方から聞いた話なんですが、昨年は二月、七月に灯油が
値上げされたのですね。ですから、今後のことを
考えて七月にぐっとみんなが買いだめしたということで、七月にいわゆる仮
需要、これが相当ふえたらしいのです。家庭のタンクがここで満タンになったというふうな
状況らしいのですが、そういう
状況の中で一万二千世帯を扱うようなこの小売の方でさえ、八月に実際買いに来た方は百五十件しかなかった。九月は三百二十三件だったというのです。最高の月では八千八百件も買いに来るようなこの小売店でさえ、九月には三百二十三件しか買いがなかった。その八掛けないし九掛けしかおりてこないという
状況なんですね。ですから、これはもう大変な
状況なんですよ。全く売ろうにももう油がない、入ってこないという
状況、これが現実問題として出てきているわけなんです。
それで、きょう聞いたところによりますと、もう道東では、根室とか釧路などあちらの方ですけれ
ども、非常
事態に入っているところもあるというのです。非常
事態とは一体何だとお聞きしますと、病人のいる家とか全くもう灯油がゼロですというふうな家については、優先的に三十リットルということをめどに売るようにしているという
状況なんですね。これがこの一両日の
状況なんですよ。
ですから、こういうような具体的な経過を聞いてみますと、これは本当に大変な
事態になってきているなというふうに思いまして、早急に
指導を強めていただかなければあかん。そして、こういう
事態というのは
値上げを
見通してこういう
動きが出ているわけなんですから、
便乗値上げとか売り惜しみ、こういう懸念、これを指摘せざるを得ないのではないかというふうに思うわけです。
そこで、こういう
事態を踏まえてぜひ
長官にお尋ねをしたいというふうに思うのですが、こういう
物価の急激な
上昇とかあるいは買い占め、売り惜しみ、これは起こったときだけでなくて、おそれのあるときというときに適用するということで緊急措置法がありますね。これに基づいて
調査物資の指定とか必要な
調査、これを行うべきではないかというふうに思うわけです。
第一次オイルショックのときには、この点で
政府の
対応が非常におくれた。そのことが狂乱
物価に拍車をかけたということで、当時この当
物価問題
特別委員会とか七十二回国会の予算
委員会でも、
対応のまずさが論議されております。この教訓をどう受けとめておられるのかということ。この法律では、
長官が総理の権限を補佐できるということになっておりまして、そういう点では本当に大きな権限も持っていらっしゃるし、責任も大きいというふうに思うわけなんですけれ
ども、
長官のお
考えをぜひお聞きしたいと思います。