○上原
委員 皆さん、そうおっしゃるのです。本当に神経質なまでに対策をやってきた、県も対策をやっておると言うのですが、対策をやっておればこんなに汚れるはずはないのですけれ
ども、実際はそうではないのです。これは国、皆さんも犯人なんです。
私は、今さっき申し上げたように、余りにひどいものですから、いろいろ調べて連休中に新聞投書をしたら大分反応があった。
開発庁も来たし、農林省も飛んできたし、
沖縄県庁も那覇の私の事務所にこれを見て飛んできて、いや、上原
先生、こんなに一生懸命やっていますと、
資料もたくさん持ってきた。確かに農水部で「土砂流出防止対策基本方針」とか、それは何のことはない、これは
平成二年四月、この間しかつくっていない。今市町村でやっているのは、宜野座村と東村しか
条例はつくっていない。しかし、県のこの「県土保全
条例関係集」を見ますと、復帰前後につくっているのですが、非常に立派な
条例です。これを私が一々
指摘したら、こういう
条例があったということさえ知らなかった人がいる。本当に冗談じゃないというのです。この基本方針なんかを見ますと、いろいろ業者にも指示をして対策を講じさせておるということを盛んに弁明しておるわけです。そこで、私は実際に
調査してみた。なぜ
名護湾があれほど真っ赤に汚染されておるのか、非常に不思議でいろいろ調べてみたわけです。
今、
名護市の数久田で土地改良
事業をやっておる。現場へ行ってみると、何の防砂対策もしていない。全く流しっ放しです。赤土丸出しで流出しておる。あれで
名護湾が汚染されないはずはないのです。私に説明した
職員の名前は彼の名誉のために言いませんが、こういう
条例をつくって業者にも周知徹底させておると言いながら、現場は全く野方図にたくさんの重機類、ブルドーザーを入れてどんどんやっておる。これがうそだと思ったら、皆さん、数久田の現場へ行って見てください。本当にひどいものです。ですから、
沖縄全県下でやられておる土地改良
事業の工法、手法というのは恐らくあのとおりやっておると思うのです。これについては、
沖縄総合事務局から「県営畑地総合土地改良
事業の概要」というのが出ておるのですが、本当にひどい。
それから、県が国の工事として三百二十九号線改修を今やっております。この間、
資料要求したら、こんなちゃちな見にくいものを持ってきた。
名護市の世富慶と二見の間の道路改修工事をやっておる。これな
ども世富慶の今皆さんが工事をやっておるところは、きれいな沢が流れて、相当いい川が流れておる。その川の上にでっかい橋げたを建てて、現在道路があるのに何であんなところに道路をつくらなければならないのか。だから、世富慶川は真っ赤じゃないですか。
名護湾の犯人というのは、今言った数久田の土地改良
事業と、世富慶から三百二十九号の二見までの皆さんがやっておる工事によって汚染されておるのです。私は、そこの現場にも行ってみた。ある程度は砂防
措置をやってあるけれ
ども、川に流しっ放しです。ですから、河口の方は雨が降れば土が
たまるという状態です。
それだけではないのです。この間、定礎式もやった漢那ダムがありますが、この漢那ダムをつくっておるところ、漢那福地川の河口はどうなっておりますか。ダム工事による赤土の流出によって真っ赤です。だから、あの漢那ビーチはヘドロでいっぱいになっておる状態です。確かに複合汚染ではあるけれ
ども、公共工事による汚染というものが非常に大きなウエートを占めておるという点は、皆さんがしっかり認識して、この蘇生を図ってもらわぬとどうにもならぬ。
そのほかにもあるのですけれ
ども、今、三つの例を挙げました。数久田の土地改良
事業、世富慶の道路工事、漢那ダム、これは県と国ですよ。ここにおられる防衛施設庁、防衛庁も同罪だ。戦車道だとかそういう面からみんな流れっ放しです。そういう複合汚染で、これは一体どうするのか、この際、
政府の対策をしかと聞きたい。