○関
委員 どのくらいかかるかもわからない。中期
防衛計画の中には書かれている。書かれているならば、あの十八兆円の算定の基礎の中にあって計算されていると思うのだけれども、聞いたらその計算はできていない。ですから私は、なるほど中期
防衛計画の中にはあっているかもしれませんが、実質的にこの弾薬庫を建設していくというようなことはこの後になる、言うなれば次期
防衛計画の中に入っていく性質のものだろうと思う。それだけに、言うなれば、十年前に
考えたときにおいて必要と思ったものだが、今の
時点ではもう用がない。
先ほど、弾薬庫が必要だ、こう言っておりますけれども、あなた方が必要だと言えばそれは必要があるでしょう。しかし今日、戦後四十五年、そうしてまさしく
世界がデタントの
方向に大きく歩を進めているときに、逆行するような大規模な弾薬庫をつくるなんというのは、これは頭がどうかしているんじゃないかと思う。
私は現地を訪ねましたよ。国有林の中につくるという。林の中に隠れてつくればいいんだという話も出てきた。隠れたってあるものはみんな見える。また、見えて悪いこともないと思う。しかし、こういうようなものをつくるという場合には、もっともっと事前の
説明が私は必要だと思う。昨年の十二月の十八日に申し入れをした。そうして、十二月の二十五日に町議会は協議会を開いた。それから三日後の十二月の二十八日、御用納めの最後の日に、たくさん反対の諸君
たちが行っておるのを、隠れるかのごとくにして町議会を開いて、思わざるところからこそこそ逃げて散会しているのですよ。やるならば堂々とやったらいいじゃないですか。また、そういう
説明はきちんと全町民に聞かせてやったらいいじゃないですか。
やみくもに認めてもらうようなやり方、これが
防衛庁のやり方ですか。年度の予算が使われなければ、また不用になれば困る。これは
一つのメンツもあるでしょう。メンツもあるだろうけれども、
我が国の
防衛上の問題でこれは必要だということになるならば、その必要性をじゅんじゅんと説いたらいいでしょう。しかも、五百ポンドの弾丸だとか二百五十ポンドの弾だとか、その弾の性格はどういうものだと聞いても、これは言うわけにはいかないと。みんな驚いちゃっているんですよ。しかも、
日本一の弾薬庫、これは何の要があります。これからつぶしていく時代でしょう、兵器を。
軍縮の時代ですよ、これからは。そういう
意味において、幸いに今のところ
調査をしてくれという話の段階にあるだけでございますから、もうその
調査の要もない、その必要もない、そういう
方向で私は、
防衛庁長官が御判断していただきたい。
今ここで言えばまた、必要なものだからといって繰り返しお答えするしかないのでありましょうが、しかし、真剣に
考えて、だれのための弾薬庫なのか。武器製造業者のために、そういう諸君のための弾薬庫になるのじゃないだろうか。また、弾薬庫というものはどういう使い方をしているのか、弾というものはどういうふうにして生かされているのか。生かされていないから投げる一方でしょう、次々と新しい弾を入れなきゃならない。全くたまらないということもそこにあるのですよ。
戦争をしないのですからね、
日本は。そういう
意味においてむだ遣いの最たるもの。そうしてそれに便乗して町が、学校の施設、公共の施設、道路、そういうものに補助金をたっぷりいただく。いい補助率ですよね。国の行政の公共事業に行っている補助率よりもはるかにいい補助率です。
そういう
意味において私は、金にほれてよしとするようなこともよくない、
防衛思想だとか、本当に
日本の国のためになるというようなことでやるというならば、わからないわけでもありません。とにかく、この際もう一遍思い返していただいて、なるほどそうだ、もう
ソ連の攻めてくる心配はなくなったんだ、その
意味においては
プラスする弾薬庫は用がないんだ、こうお
考えになって、賢明なる石川長官のしかるべき御決断を期待して、私の
質問を終わります。