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高井和伸君 私、
新米議員としましてこの
税制問題等特別委員会、これの
審議に参加してまいりました。いろいろこの
審議する
場面において感じたことは、私がこの
質問に立つのは実は四回延びまして、いろいろ私もそのたびに心構えをやり直す、土俵で言えば仕切り直しのたびに気合いを入れてきましたけれ
ども、何とか早く
審議が進まないものだろうか、このように考えておるわけでございます。
そこで考えますのは、
議員立法というものの困難さ、これを感ずるわけでございます。実は個人的なことにもわたりますけれ
ども、私は郵政省という行政機関に勤務していたことがございます。そして、政府側
答弁の原稿の下書き、
質問取り、そういったことも経験しております。また、裁判官それから弁護士ということで法律にも関与してまいりました。法律を使う方の
立場でございました。それが今回立法府へ参りましていろいろ感じましたことは、実はこういう本格的な
議員立法が大変エネルギーの要ることである。政府提出の
法案に比べて、ここにおられる
皆さん方にプラス二十名ぐらいでおやりになっているというのが私の
認識でございます。ところが、政府提出
法案、実はこれは霞が関じゅうの官庁のビルの中の全員が、私
どもから見れば、公費でもって立法事務をなさっておられる。そういう圧倒的な落差のあることを私は
認識しているわけでございます。
実は
連合参議院は、我々は実はこの延びたことにつきまして、ミスがあったということは
認識しております。そのミスにつきまして、出るべくして出たんだろうとも
認識しております。しかしここで、
議員立法、これは立法府の命だろうと思うんです。
議員相互が
議論し合って、討論し合って、そして動議を出して修正し合って、
一つの結論を出して
国民の前に立法府の責任を示していく、これが理想だろうと。そして、
連合参議院は新しいスタンスで行こうというわけで、実は同僚
議員の新坂
議員がアメリカにせんだって
政治改革の問題で行ってこられました。それで、御当地の
議員立法はどうなっているんだ、こういうミスもあるんじゃなかろうか、こういう話を聞きましたところ、それはお互い恥をかき合ってやってるんだと、これは国家を思う心があれば、そういったお互い恥をかくところもあって謝るところは謝るけれ
ども、それはレットアスで、お互いでパートナーシップでやろうじゃないか、こういうふうなことだそうでございます。私としましては、こういった側面で
皆様方の御苦労に対して非常に深く敬意を表しているわけでございますが、
一つ政府側というか、行政府で合点のいかない点がございます。
それは何かといいますと、大蔵大臣が、「育んでいきましょう。
消費税。」、それから、育てよう
消費税、といった政府広報的なものを一般商業紙に出しておられます。これは、私にすれば、今
消費税というものがこの
国会の立法のレベルで
政治的な大
テーマになっているわけです。この
テーマになっているときに、行政府が片方の片棒を担ぐようPRを国費、これは実はせんだっての我々の
代表質問の中で、三億円国費を使っておられるというふうな話を聞きましたけれ
ども、こういう
政治的テーマになっているときに、行政府は一歩下がって中立の
立場にいなきゃいかぬのじゃないか、このように考えるわけでございます。実はこの
消費税というもの、納税期間が例えば三月何日ですよだとか、納めるのはここですよ、手続はこうするんですよ、こういう手続ならそれは構いません。だけれ
ども、この
消費税については、
政治的な
テーマのときに行政府が一歩立法府に足を踏み込むことはよくない、このように考えるわけです。
さらにもう
一つ、
大蔵省の方が、実はこれは十一月十三日の朝日新聞の夕刊に載っているわけでございますけれ
ども、
大蔵省の幹部が語ったと。これは事実確認はできませんけれ
ども、新聞報道が正しいとすれば、他にも疑問がある、知っていたんだけれ
どもこれは相談を受けたこともないんだと、「
議員立法であり、要求がなければ行政府から口をはさむことはできない」、このようなことを言っておられます。
こういった問題を考えるときに、実は
憲法で公務員は全体の奉仕者である、このように定められている、この
立場からすれば、
大蔵省の
方々、少しぐらい親切心を起こしてそれを立法者に通知なさるなり耳打ちするなり、そういったことをすることは何ら立法権を侵害するものじゃないというふうに考えるわけです。すなわち、私の考えるところ、公益性というものが絶えず公務員の上にもあると。それは公平無私な公務員、それから非党派性な公務員、その制度も必要でございますけれ
ども、さらにもう
一つ、全体的な公益、国家の福祉、それを目指すためにもぜひそういった公務員が少し協力する、簡単に言えば、立法府と行政府がパートナーシップを持ってやるべきじゃないか、このように考えるわけです。この最後の一点だけについて
皆さん方の御
答弁をいただきたい。
そして最後に、この
委員会におきまして各
政党の
政策の違いなどるる明らかになりましたけれ
ども、これは
連合政権樹立のための前提条件が整備されたものとして私は非常にうれしく思って、間もなく
連合政権協議も始まるんじゃなかろうか、このように考えておるわけでございます。
時間が来ました。これにて終わります。(拍手)