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上田耕一郎君 これは文献までちゃんと言っておいたんだけれども。
アメリカ連邦航空局のエアマンズ・インフォメーション・マニュアル、一九八七年APR版、これ見てくれと言ってたんだけれども、これにちゃんと書いてある。
アメリカでは連邦航空局と国防省の共同事業として航路図をつくるんです、軍事訓練航路図を。それを国防省航空広報に掲載するんです。この航路図には航路、作戦空域、制限区域、危険区域、警戒区域、全部書いてあるんです。
アメリカはそうやっているんです。
西ドイツは、今度参議院の
外交・総合安全保障
調査会の
委員派遣で行かれて、きのう
調査会で報告がありました。団長からも報告がありましたし、私どもの吉岡
委員からさらに詳しい話がありましたけれども、西ドイツの空軍飛行場へ行って、ビデオまで見せてもらって物すごく詳しい説明を受けたそうです。カナダなんかでは地上五十メートルという低空飛行までやっている。国外でやる場合も三百メートル、百メートル、すべて高度、区域、時期、全部協定を結んで米軍の超低空訓練もやっている。詳しいビデオまで見せた。
そうしますと、
アメリカ本国でも公表し、こういう共同の航路図までつくってやっておる、そういう危険な訓練です。西ドイツでもそうです。NATO軍はそれをやっているんだ。
日本でも自衛隊はちゃんと訓練空域でやっているんです。米軍に対して提供されている訓練空域というのは本土で十二カ所ありますよね。公海上を米軍が勝手に使用地域と宣言しているところが十二カ所あるんです。ところが、この米軍の訓練空域以外で、先ほどから条約
局長と北米
局長の答弁は、実弾射撃以外はこういう危険な訓練を
通告なしで地上百五十メートルなんて、谷の百五十メートルのところを百ホンの爆音で、〇・七マッハで飛んでいるんです。そういうことをいいというわけだ。
世界で
日本だけですよ、こんなことをやっているのは、オーケーと言っているのは。
それで、条約
局長はさっき大変な答弁をしていましたよね。安保
国会のをよく知っている。赤城さん、爆撃演習等はしないと言ったから、これは爆撃することだと。丸山調達庁長官の答弁、空軍の演習の場合は演習区域を指定している、「従いまして、その演習は、その上空においてのみ行なわれることになります。」と言っているんです。上空で行われるというのは実弾射撃、爆弾を投下することだけだという答弁。とんでもないですよ。これははっきり、すべての演習は区域指定したその上空だけだと言っているんですよ。地位協定で、私がさっき言ったように、二条、三条、五条、これ以外に何も決まってないんです。決まってないからやれるんだというのが条約
局長、北米
局長の解釈なんだ、
外務省の。決まってないことを何でもやれるなんというのは主権国家ですか。僕はこういう条約解釈を
国会として放置できないと思うんです。
中山外務大臣はこういうことはそうお詳しくないかもしれないけれども、やっぱり
外務大臣なんで、この安保条約問題、日米関係、日米軍事同盟関係の問題は研究してほしいんですよ。
きょう私三十七分の
質問で、もう余りないんですけれども、さっき私言いましたように、とにかく地位協定に書いてないことだ、予想してなかったことだ、それで新たに起きたことで、当時の安保
国会の答弁とも違うんですよ。NATOにおいて協定を結んでやっておるのとも、
アメリカ本国とも違うんだ。自衛隊とも違う。
日本だけ何も決まってないから米軍は何でもできるんだと。こういう恐るべき危険な訓練を、ニアミスまで起こすような、そういうことでいいのか。
この条約上の根拠を、きょうの口頭答弁だけじゃなくて、はっきり文書で、
外務省の、
政府のはっきりした解釈をいただきたいと思う。
外務大臣の責任としていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。