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1989-06-05 第114回国会 衆議院 本会議 第17号
公式Web版
会議録情報
0
平成元年
六月五日(月曜日)
—————————————
議事日程
第十七号
平成元年
六月五日 午後四時
開議
一
国務大臣
の
演説
………………………………… 第 一 新
技術開発事業団法
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
) 第 二
大気汚染防止法
の一部を改正する
法律
案(
内閣提出
) 第 三
雇用保険法
及び
労働保険
の
保険料
の徴
収等
に関する
法律
の一部を改正する法
律案
(
内閣提出
) 第 四
原子爆弾被爆者
に対する
特別措置
に関 する
法律
の一部を改正する
法律案
(内
閣提出
) 第 五
戦傷病者戦没者遺族等援護法等
の一部 を改正する
法律案
(
内閣提出
) 第 六
日本鉄道建設公団法
及び
新幹線鉄道保
有
機構法
の一部を改正する
法律案
(内
閣提出
) 第 七
特定農産加工業経営改善臨時措置法案
(
内閣提出
) 第 八
航空業務
に関する
日本国
とオーストリ
ア共和国
との間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件 第 九
航空業務
に関する
日本国
と
トルコ共和
国との間の
協定
の
締結
について
承認
を 求めるの件 第 十
水資源開発公団法
の一部を改正する法
律案
(
内閣提出
) 第十一
民間都市開発
の
推進
に関する
特別措置
法の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
) 第十二
国会議員
の
選挙等
の
執行経費
の基準に 関する
法律
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
) 第十三
日本輸出入銀行法
の一部を改正する法
律案
(
内閣提出
) 第十四
日本開発銀行法
の一部を改正する
法律
案(
内閣提出
) 第十五
特定新規事業実施円滑化臨時措置法案
(
内閣提出
) 第十六
金融自由化対策資金
の運用及び
簡易保
険郵便年金福祉事業団
の
業務
の
特例等
に関する
法律案
(
内閣提出
) 第十七
郵便貯金法
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
) 第十八
郵便為替法
及び
郵便振替法
の一部を改 正する
法律案
(
内閣提出
) 第十九
放送法
及び
電波法
の一部を改正する法
律案
(
内閣提出
) 第二十
国立学校設置法
の一部を改正する
法律
案(
内閣提出
) 第二十一
恩給法等
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
)
—————————————
○本日の
会議
に付した案件
農林水産委員長
の
選挙
宇野内閣総理大臣
の
所信
についての
演説
午後四時二分
開議
田村元
1
○
議長
(
田村元
君) これより
会議
を開きます。
————◇—————
農林水産委員長
の
選挙
田村元
2
○
議長
(
田村元
君)
農林水産委員長
が欠員となっておりますので、この際、
農林水産委員長
の
選挙
を行います。
金子原二郎
3
○
金子原二郎
君
農林水産委員長
の
選挙
は、その手続を省略して、
議長
において指名されることを望みます。
田村元
4
○
議長
(
田村元
君)
金子原二郎
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
田村元
5
○
議長
(
田村元
君) 御
異議
なしと認めます。よって、
動議
のとおり決しました。
議長
は、
農林水産委員長
に
近藤元次
君を指名いたします。 〔
拍手
〕
————◇—————
国務大臣
の
演説
田村元
6
○
議長
(
田村元
君)
内閣総理大臣
から
所信
について発言を求められております。これを許します。
内閣総理大臣宇野宗佑
君。 〔
内閣総理大臣宇野宗佑
君登壇〕
宇野宗佑
7
○
内閣総理大臣
(
宇野宗佑
君) このたび、私は、
内閣総理大臣
に任命され、
国政
を担うこととなりました。
政治
の大きな岐路に立ち、身の引き締まる
思い
がいたします。私は、
決意
を新たにし、力の限りを尽くし、みずからに課せられた重責を誠 実に、しかも勇断を持って果たしてまいる
所存
であります。 第二次
世界大戦
は、
我が国
民に忘れられない惨禍をもたらしました。私が約四年
ぶり
に帰還し、目の当たりにした祖国は、廃墟の中にありました。ところが今や、本州、北海道、四国、九州は、トンネルや鉄橋によって結ばれ、
国土
全体が
新幹線
と
高速道路網
で
一体化
されております。さらに、
自然災害
についても、ほぼ克服されるに至りました。戦後の
食糧危機
はなくなり、また、
国づくり
の
基本
となる
教育
についても、国際的に見て誇り得る水準以上に達しております。人々は、このように
物質面
では
生活
に満足しており、今や、心の豊かさ、
文化
の
充実
を求めております。 今日、
我が国
が享受しているこの平和と
繁栄
は、内にあっては、戦後
日本
全体が選択した
民主主義体制
の
もと
で、
自由市場経済
の
理念
に基づく
個人
の自由な意思と
活力
が尊重されたからであり、外との
関係
にあっては、
米国
との
同盟関係
によって
確保
された国の
安全保障
及び
国際協調
がもたらした安定的な
対外環境
により、可能となったものであります。
もと
より、
民主主義
の
基本
は、
国民
の厳粛な
信託
にこたえて、誠実で明快な
国政
が行われることにあります。しかし、昨今、
国民
の
政治
に対する
信頼
が大きく損なわれております。私が
政治改革
を断行する
決意
に燃えているのも、この
民主主義
の
原点
に立ち戻り、
国民
の納得できるわかりやすい
政治
を行っていくべきであると
考え
るからにほかなりません。
国民
の
政治
に対する
信頼
を回復することこそが、
我が国
の平和と
繁栄
の
基盤
を揺るぎなきものとして、同時に、
我が国
の
対外
的なイメージを回復、強化するために不可欠であります。 そのため、
議会史上例
を見ない
政治不信
を引き起こしたリクルート問題に関し、
政治
的あるいは道義的なけじめをつけるだけでなく、このような不祥事が二度と起こることのないよう、根本にさかのぼった
措置
をとることが肝要であります。高い
政治倫理
の
徹底
を図るとともに、
政治資金
における公私の区分の
明確化
と
透明性
の
確保
、さらには、金のかからない
政治活動
と
政策
を
中心
とする
選挙
の
実施
など、
政治
の
あり方そのもの
を抜本的に
改革
しなければなりません。
政治
は、古来から、その国の風土や
文化
、
国民意識
を抜きにしては語れないと言われており、このため
国民意識
をも変革し、これを高めることが必要であると
考え
ております。
政治改革
の
理念
と
方向
については、
竹下
前
内閣
における
政治改革
に関する
有識者会議
による御提言や
自由民主党
の
政治改革大綱
において、
基本
に立ち返った
改革案
が示されております。 私は、いかなる厳しい試練に遭遇しようとも、これらの
理念
と
方向
に沿って、
政治改革
を大胆に実行することこそ、
国民
の負託にこたえる道であると
考え
ており、
政治改革
を
内閣
の最
重要課題
として、不退転の
決意
を持って取り組む覚悟であります。(
拍手
) 申すまでもなく、これらの
改革
は
政府
のみにて達成できるものではありません。
国会
、
各党
各
会派
の
皆様
の御
理解
と御
協力
によってこそ初めてなし遂げられるものであります。
自由民主党
を初めとして、
各党
各
会派
間において、
大局的見地
に立って
十分論議
を尽くしていただき、順次成果が得られることを切望します。私といたしましても、
皆様
とともに、全力を挙げてその
実現
に取り組んでまいります。 新
内閣
の発足に際し、各
閣僚等
の賛同の
もと
に、就任、辞任時における資産の公開や、
在任
中の株や不動産などの取引の自粛と
保有株式
などの
信託
を申し合わせ、
内閣
としてなすべき
政治改革
の第一歩を踏み出したのも、かかる
考え
によるものであります。 また、全体の
奉仕者
である公務員についても、昨今の
国民
の
批判
を厳しく受けとめ、その職務を行うに当たっては、
国民
からいささかの
疑い
を受けることのないよう、今後とも
綱紀粛正
の
徹底
に努めてまいる
所存
であります。 今日の
国際情勢
は、戦後
最大
の
転機
に至っていると
考え
ます。戦後四十
有余年間
、
国際関係
を規定してきた
米ソ
を
中心
とした
東西関係
は、大きく変化しつつあります。また、中
ソ関係
は、はぼ三十年
ぶり
に正常化されました。さらに、第三
世界
における
地域紛争
は、
解決
に向けて急速な
動き
を示しております。加うるに、幾多の国においては、
民主化
への
動き
が起こっております。 このように、
世界
は新しい時代を模索しつつあります。その背景には、
我が国
を含めた
先進民主主義国
の信奉する自由と
民主主義
という
価値
が、より広範な国々において
基本理念
として受け入れられる一方、
東側諸国
や開発途上国においても、
政治
的自由を希求し、
経済的停滞
を打破しようとする各
国民
の抑えることのできない
民主化
に向けての強い願望が見られます。 このような
動き
は、
日本
が選択した
民主主義体制
の
正当性
を証明するものと言えましょう。
我が国
といたしましては、今日の
日本
の平和と
繁栄
の源となり、かつ、諸
国民
が希求する自由と
民主主義
という
基本的価値
を、単に与えられたものとしてとらえるのではなく、これを積極的に担い、支え、この
もと
での
繁栄
を図っていくべきであると信じます。(
拍手
)
日本
は、このような
基本的価値
の
もと
で、国際的に貢献し得る
経済力
を有するに至ったのであり、「
世界
に貢献する
日本
」の
原点
は、ここにこそあると
考え
ます。 これは、
日本国憲法
に述べる「われらは、いづれの
国家
も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」との心から出るものであります。
世界
的に諸
国民
の間の
相互依存関係
がますます強まっている今日、
国際協調
にその生存を依存している
我が国
としては、国際的な
責任
を果たしていくことが、
我が国自身
の
国益
に不可欠であることを認識しなければなりません。
自由世界
第二位の
経済規模
を有するに至った
我が国
は、
自己
の
改革
をなし遂げつつ、より大きな
国際的責任
と
役割
を果たさなければならないという
意味
で、
歴史的転換期
を迎えていると
考え
ます。 このような
転換期
にあって、
内外政
の一層の
一体化
は必然であります。来るべき二十一世紀を
展望
し、
我が国
の
国際社会
への貢献をさらに
推進
するとともに、
国民
の
福祉
を一層
向上
していくためには、良好な
国際環境
の
確保
と着実な
内政
の
確立
が不可欠であります。
個人
の自由と
民主主義
に立脚した国の
繁栄
と
国民
の安寧の
確保
という
視点
に立って見れば、従来の
我が国
の
外交政策
の
基本
、すなわち、
米国
との
関係
を
基軸
とした
先進民主主義国
の重要な
一員
としての
立場
と、アジア・
太平洋地域
の一国として の
立場
という二つの座標軸にしっかりと立って、
国際責任
を果たすとの
外交路線
が正しかったことは
疑い
を入れません。私といたしましては、このような
外交路線
を継続し、
発展
させてまいります。(
拍手
)
安全保障
に関しましては、
日米安全保障体制
を堅持するとともに、
憲法
の
もと
、専守防衛に徹し、非核三原則と
文民統制
を堅持し、節度ある
防衛力
の
整備
を進めてまいりたいと
考え
ております。
日米
間を初めとして、
我が国
を取り巻く貿易経済問題は、深刻の度を
日ごと
に深めております。私は、戦後の
世界
的な
自由貿易体制
の恩恵を
最大
限受けた
我が国
が、強い
経済力
を持つに至った現在、
自己
中心
的な論理のみを主張することは妥当ではなく、
世界
的な
視点
に立って行動していくことが我々の
国益
にも資するものと
考え
ております。
我が国
として正すべき
国内
の
制度
や慣行については、これを
是正
することにちゅうちょしてはなりません。 もちろん、このような
国内
の
改革
は痛みを伴うものであることは
疑い
を入れません。しかし、あらゆる文明は、
自己満足
に陥り、
現状維持
にのみ関心を持つに至った
段階
から
活力
を失い始めることは、
歴史
の示すとおりであります。そして、戦後
日本
の
活力
を生み出したのが、
自由貿易体制
の
もと
で、まさに
個人
の創意に基づく自由な
経済活動
にあったことを想起すれば、
対外
不均衡の一層の
是正
を図り、引き続き内需を
中心
としたインフレなき
持続的経済成長
を堅持するとともに、
規制緩和
を含む
構造調整
や
市場アクセス
の
改善
を一段と進める必要があります。また、
輸入大国
となることによって、
国民
の
消費生活
を豊かにするとともに
世界経済
の調和ある
発展
に寄与することが、
我が国
のとるべき道であると
考え
ます。 私は、
竹下
前
総理
が提唱されました
国際協力構想
を
外務大臣
として積極的に
推進
してまいりましたが、この
構想
は、
世界各地
における
紛争
を収拾し、さらには、その再発を防ぐ平和のための
協力
、諸
国民
を貧困から脱却させるためのODAの拡充、多様な
価値観
を持つ諸
国民
の間の
相互理解
を
推進
するための
国際文化交流
の強化の三本柱を
中心
としております。 私は、この
構想
を、
日本
の
繁栄
のために、また、
人間性
が
最大
限に尊重される
国際社会
を築くためにも、引き続き力強く
推進
していく
考え
であります。そして、この
構想
を一段と
発展
させ、累積債務問題や
地球温暖化
を初めとする
地球的規模
の環境問題の
解決
に向けて積極的なイニシアチブをとることが、
世界最大
の純
債権国
、
黒字国
であり、かつ自由な
民主主義国家
としての
我が国
の
責務
であると確信いたしております。(
拍手
)特に、地球環境問題の
解決
は、人類の英知を結集していかなければならない
課題
であり、本年九月には、国連及び各国の
協力
の
もと
、
地球環境保全
に関する
東京会議
を開催してまいる
所存
であります。 確かに、
我が国
の
国際的地位
の
向上
に伴い、
我が国
に対する期待と同時に
批判
が生じております。私は、誤った
批判
については、その
是正
を求めるとともに、謙虚に受けとめるべき
批判
に対しては、
我が国
の行動と実践によって、これに対応していくべきであると
考え
ます。私は、
我が国
の姿を真に
理解
し、
我が国
に対するいわれのない
批判
に潜む誤解を解く上で、
文化
の
相互交流
が担う大きな
役割
に着目いたしております。異質な
文化
に対する寛容な心を培い、多様な
文化
の活発な
交流
を通じて、より豊かな開かれた
国際社会
を
実現
することは、
我が国
が果たすべき重大な
責務
であります。(
拍手
) 以上のような哲学の
もと
に、自信を持って
我が国
が
努力
を続けていけば、必ずや、
我が国
は正当な評価を受け、
憲法
の理想とする
国際社会
における名誉ある
地位
を
確保
することができるでありましょう。私としては、このような
基本
的な
考え方
に立って、
外交全般
に臨みたいと
考え
ます。来る七月のアルシュ・サミットにおきましては、全
世界
的な
観点
に立って、
政治
、
経済両面
における
先進民主主義諸国
の連帯の
確保
に努めます。 先般の
税制改革
は、急速な
高齢化
、
国際化
を迎えている
我が国
の将来
展望
を踏まえ、これまでの
税制
の持つひずみを
是正
するとともに、
国民福祉
の
充実
などに必要な
歳入構造
の
安定化
を図るものであります。私は、
シャウプ勧告
以来四十年
ぶり
のこの
税制改革
の趣旨を生かし、健全な
財政基盤
を
確立
する
努力
を続けてまいります。 多くの議論を呼んだ
消費税
は、
実施
されて二カ月を経ました。この間、
消費者
や
事業者
の
皆様
には、適切かつ冷静に対応していただき、全体として見れば、おおむね円滑に
実施
されていると受けとめられております。しかし、
消費
全体に広く薄く課税する
間接税
は、
我が国
の場合、なじみが薄いものであるため、戸惑いや不安を感じている方も少なくないと
思い
ます。 私は、
国民
の
皆様
の声に謙虚に耳を傾けながら、
便乗値上げ
の
防止
や円滑かつ適正な転嫁の
実現
への取り組みを初めとして、
消費税
が
国民
の
生活
の中に定着するよう幅広い視野に立ち、
各般
の
努力
を行ってまいる
所存
であります。なお、
免税制度等
各方面から御指摘を受けている諸問題については、
税制調査会
においてその実情を十分勉強していただいた上で、適切に対処してまいりたいと存じます。(
拍手
)
消費税
の税率については、前
内閣
と同様、私の
在任
中において、その引き上げを提案する
考え
のないことを表明いたします。
我が国
は、
世界
に例を見ないほど急速な勢いで
高齢化社会
を迎えつつあります。長い生涯を健康で生きがいを感じながら過ごすことのできる
社会
、
高齢者
が
社会
を支える重要な
一員
である
社会
こそ、築き上げるべき真に豊かな
社会
であると
考え
ております。
雇用制度
や年金・医療・
福祉
などの
社会保障制度
を初め、
高齢者
のための
施策
の一層の
充実
を図ることは言うまでもありませんが、
国民
の
自助努力
と相まって、働く
年齢層
の
人たち
にとって過重な負担を招くことのないようにしなければなりません。老いも若き
もと
もに手を携えて生きる豊かな
社会
に向けて、
国民
全体として知恵を出し合っていかねばならないと
考え
ております。
農業
は、
内外
の厳しい
情勢
の中で、足腰の強い産業として新たな
発展
を期すべき
転機
を迎えております。より一層の
生産性
の
向上
を図り、
農業経営
の安定を
確保
しつつ、
国民
の納得し得る価格での
食糧
の
安定供給
を行うとともに、
我が国農業
の
未来
を切り開いていくため、魅力ある
農業
の展開に向けた将来
展望
の
確立
と
農業構造
の
改善
や
生産基盤
の
整備
、さらには
技術
の
向上
などの
施策
を強力に
推進
いたします。
農林漁業
の持つ多面的な役 割を重視し、
農山漁村
の
活性化
などに意を用いてまいります。
教育改革
は、
我が国
が創造的で
活力
ある
文化国家
として
発展
し、
世界
に貢献していく
基盤
を築くものであります。
国際社会
の中でたくましく活動できる個性的で心豊かな青少年の育成は
もと
より、生涯
学習社会
の
実現
に向けて、引き続きその
改革
に取り組んでまいります。 狭隘な
国土
の上でわずかな資源を有するにすぎない
我が国
が、
国際社会
の中で
未来
に向かいさらなる
発展
を遂げるためには、人知の結晶ともいうべき
科学技術
及び
学術研究
の一層の振興、
発展
に力を尽くしていくことも忘れてはなりません。原子力については、
我が国
の
基軸エネルギー
であり、安全の
確保
を旨として着実に
推進
することが重要であります。
土地
問題の
解決
は、
内政
の
中核的課題
の一つであります。今
国会
に提出しております
土地基本法案
は、
土地対策
を強力に
推進
し、
土地
の
公共性
について共通の
国民意識
を
形成
する上で重大な
役割
を担うものであり、本
法案
の
早期成立
を念願いたします。
国土
の均衡ある
発展
をもたらすかぎは、
東京
への
一極集中
の
是正
と
地域
の
活性化
に求めることにあります。そのためには、第四次
全国総合開発計画
に基づき、多
極分散
型の
国土
の
形成
を図るとともに、
地域
が主体性と
責任
を持って
地域づくり
に取り組むことが
基本
であります。これは、前
内閣
が
ふるさと創生
という形で
推進
してきたものであり、真に豊かな
地域社会
の
形成
を目指して諸
施策
を展開してまいります。さらに、
政府
が率先して
地方分散
を
推進
するという
観点
から、国の
行政機関等
の移転については、これまでの方針どおり着実に
推進
してまいります。
行財政改革
は、
効率
のよい
活力
にあふれた
社会
を
形成
し、簡素にして
効率
的な
行財政
を
確立
するため、引き続き強力に
推進
すべき
課題
であります。新しい
税制
が
国民
の
理解
と
協力
を得て十分定着するためにも、
行財政
の
効率化
は一層重要であります。これまでも
特殊法人
の
整理合理化
や
行政機構
の
簡素合理化
など
各般
にわたる
改革
を行ってまいりましたが、
行財政
をめぐる厳しい状況を踏まえ、
行政
の各面にわたり、
視点
を新たにして
制度
や歳出を見直し、スリムな
行政組織
によるサービスの
向上
を図ってまいります。 当面、
財政改革
の第一
段階
として、
平成
二年度に
特例公債依存体質
から脱却するという目標の達成に努めてまいります。
国土
の均衡ある
発展
と
地方
の
活性化
のため、真の
意味
での自主的、自立的な
地方自治
の
体制
を築き上げるよう、
臨時行政改革推進審議会
の答申を待って、国・
地方
にわたる
行政改革
に積極的に取り組んでまいります。 本
国会
に提出されました各種の
法案
や条約につきましては、これが
国民生活
に大きな影響を持つものであることにかんがみ、速やかに
審議
の促進を図り、一日も早く成立するよう、
皆様
の御
理解
と御
協力
をお願いする次第であります。(
拍手
) まさに
改革
の時は今。民心が求める
倫理
の
確立
を図り、清潔な
政治
、
信頼
される
政治
を目指し、さらに、
日本
の
未来
、
世界
の
未来
に
思い
をはせ、私は、裂吊の気合いを持って、清新、
清例
な
政治
の
実現
に努めます。そして「
世界
に貢献する
日本
」の
実現
に挑戦していく
所存
であります。 私は、この
内閣
を「
改革前進内閣
」と命名したいと
思い
ます。(
拍手
)「
政府
はスリムに、
国民
は豊かに」との
基本的考え方
の
もと
、
政治
、
行政
、
財政
のすべてにわたり
改革
を進めていくことに全身全霊を傾けてまいる
決意
であります。
国民
の
皆様
及び
同僚議員諸兄
の一層の御
理解
と御
協力
を心よりお願いする次第であります。(
拍手
)
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金子原二郎
8
○
金子原二郎
君
国務大臣
の
演説
に対する質疑は、他の
日程
とともにこれを延期し、来る七日午後一時から本
会議
を開きこれを行うこととし、本日はこれにて散会されることを望みます。
田村元
9
○
議長
(
田村元
君)
金子原二郎
君の
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
田村元
10
○
議長
(
田村元
君) 御
異議
なしと認めます。よって、
動議
のとおり決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後四時三十一分散会
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