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増岡康治君 ただいまのお話のように一生懸命に勉強し開発をしながらも、なおかつ今回起こりましたような
集中豪雨、殊に三時間だとか四時間の
集中豪雨が引き金に最後はなるわけですが、こういうものをある
地域に特定するということは非常に難しい、これはまさしく私もそうだろうと思います。しかしながら、将来そういう三時間予想もやってみようかという一つの気象庁の態度には非常に敬意を表します。ひとつ頑張ってほしいと思うのです。これからの問題というのはやはりそこからが原点で物を考えにゃいけない時期になったわけでございまして、防災情報の全体のシステムというものがまずやはり、今回は雨の問題で、雨が一番資料が多いんですからいろんな勉強が非常にしやすいのじゃないかと私は思っておるわけでございますので、ひとつ大いに勉強してほしいと思います。
したがって、気象庁の予報だけですべて、今は非常に情報が発達しておりますので、それで行動する癖がついております。したがって、そこにすき間があっちゃいけないなというのが私の今の考え方であるわけでございまして、やはり限度があるという問題に対して、今度は国土を管理する各省の立場からこれを補完していかにゃいけない、こういう感じがあろうかと思います。
そういう前提に立って、今度は
加計町の方は主として
土石流でございました。
島根の方は
河川災害等の問題があって一般
災害が多かった、農地被災が多かったわけですが、まず
土石流関係で一つお聞きしたいんでございますが、
全国にたくさんの
危険箇所が既に統計上出ておりまして、どういう順位でやるべきかという問題があろうと思います。今回特に
島根の
先生が、地元の人がおっしゃっておるのは、我々は
集中豪雨の常襲地帯じゃないかということを非常に主張されました。そうでしょう、五年間に三回も起こるのですから。したがって、そういうところについてはどうにかして、やはりいろいろな
全国の
危険箇所があろうけれども、そういう地点については特に集中的にやってほしい。
砂防ダムも林野の
治山ダムもそうでございます。あるいは
河川改修もそうでございましょうが、今回
要望が強かったのは、やったところが全部助かったじゃないかということで、これは本当に今、
青木委員のおっしゃるように、やったところは助かっているのですから、そういうことを非常に感じまして、まずそういう問題がやはり一番大切なことであろうと思っております。
その中で私が申し上げたいのは、
全国的にどうもそういうところが——熊本もそうだと私は思っておりますが、長崎もそうだと思います。ことし熊本がやられたんです、実は。何かそういう
地域があるのかなと思ってみたり、やはりこれは
全国的にどこも危ないと思わにゃいけないのか、そういう点がいろいろありましょうが、各省庁ともいろいろ資料をお持ちでございましょうから、
集中豪雨常襲地帯のところは特にひとつ力を入れてほしいということと、さっきお話しのように、もう既に我々は予知予報時代に入ったな、予防医学時代に入っておる、人命が一番大切であるということで
避難体制が必須であると私は思っております。とても今のことを把握してないで、今度の雨でここが崩れますというような予想はなかなかできそうにもないが、ある
程度はできる。しかし、最後まではその特定はなかなかできないと思う。やはり
地域住民を巻き込んだ予知体制というものが非常に大切である、こういうことでございます。
最近の科学技術は非常に進歩しておりまして、ほとんど今は無線で通用する。今回も
島根災害におきましては
三隅町の前回の五十八年の各戸無線が非常に動いたという、これ以後
全国の
市町村が無線でお互いに情報を知ろうじゃないかという動きがありまして、相当な普及率がございますが、さらに加えて、そういう山を守る、
溪流を守る、川を守る責任の体制の中から、予知、予報、警戒、避難問題という、殊に
避難体制の問題というのはやはり徹底的にシステムをつくっておかないと、あるいは予行演習ぐらいやらないといけないのじゃないかと私は思っております。
そういう意味で、今それと同時に特にお願い申し上げたいのは、数たくさんの事例が、今まで
がけ崩れ、
土石流、いろんなものが起こっておるわけですから多くの研究が今日までなされたはずです。そういう研究成果がどういう姿で今日動いておるのか、その辺を含めまして、特に
土石流対策について今の現状と今後進むべき方向をひとつ砂防
課長の方から御答弁願いたいと思います。