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1988-12-05 第113回国会 参議院 議院運営委員会 第11号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和六十三年十二月五日(月曜日)    午前十一時十分開会     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         嶋崎  均君     理 事                 井上  裕君                 高木 正明君                 柳川 覺治君                 鈴木 和美君                 浜本 万三君                 鶴岡  洋君                 橋本  敦君                 橋本孝一郎君     委 員                 大塚清次郎君                 木宮 和彦君                 久世 公堯君                 佐藤謙一郎君                 斎藤 文夫君                 陣内 孝雄君                 高橋 清孝君                 高平 公友君                 松浦 孝治君                 山口 哲夫君                 猪熊 重二君                 沓脱タケ子君         ─────        議     長  土屋 義彦君        副  議  長  瀬谷 英行君         ─────    衆議院議員        議院運営委員長  三塚  博君    国務大臣        国 務 大 臣        (内閣官房長官) 小渕 恵三君    政府委員        内閣総理大臣官        房審議官     稲橋 一正君    事務局側        事 務 総 長  加藤木理勝君        事 務 次 長  佐伯 英明君        議 事 部 長  戸張 正雄君        委 員 部 長  辻  啓明君        記 録 部 長  小野 博行君        警 務 部 長  黒澤 隆雄君        庶 務 部 長  菅野  清君        管 理 部 長  長谷川光司君        渉 外 部 長  波多野裕造君    衆議院法制局側        法 制 局 長  上田  章君        第 一 部 長  和田 文雄君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○故衆議院議員内閣総理大臣三木武夫君に対する弔詞に関する件 ○故元議員須藤五郎君に対する弔詞に関する件 ○国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域静穏保持に関する法律案衆議院提出) ○本日の本会議議事に関する件     ─────────────
  2. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) ただいまから議院運営委員会開会いたします。  まず、故衆議院議員内閣総理大臣三木武夫君に対する弔詞に関する件を議題といたします。  事務総長報告を求めます。
  3. 加藤木理勝

    事務総長加藤木理勝君) 元内閣総理大臣衆議院議員三木武夫先生には、去る十一月十四日、急性心不全のため、千代田区の三井記念病院において逝去されました。謹んで御報告いたします。  本日、午後二時から三木武夫先生衆議院内閣合同葬儀が日本武道館においてとり行われます。  本委員会理事会におきましては、協議の結果、お手元にお配りしてあります案文弔詞をささげることに決定いたした次第でございます。
  4. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) 本件につきましては、ただいまの事務総長報告のとおり決定することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  6. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) 次に、故元議員須藤五郎君に対する弔詞に関する件を議題といたします。  事務総長報告を求めます。
  7. 加藤木理勝

    事務総長加藤木理勝君) 元議員須藤五郎先生には、去る十一月十八日、急性心不全のため、大阪府堺市の同仁会耳原総合病院において逝去されました。謹んで御報告いたします。  本委員会理事会におきましては、協議の結果、お手元にお配りしてございます案文弔詞をささげることに決定いたした次第でございます。
  8. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) 本件につきましては、ただいまの事務総長報告のとおり決定することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  10. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) 次に、国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域静穏保持に関する法律案議題といたします。  提出者から趣旨説明を聴取いたします。衆議院議院運営委員長三塚博君。
  11. 三塚博

    衆議院議員三塚博君) ただいま議題となりました国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域静穏保持に関する法律案につきまして提案趣旨を御説明申し上げます。  まず、本法律案提案いたしました理由は、国会審議権の確保と良好な国際関係の維持に資するため、国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域における拡声機使用について必要な規制を行い、これらの地域静穏保持しようとするものであります。  その主な内容につきまして、御説明を申し上げます。  まず第一に、国会議事堂等周辺地域、すなわち国会議事堂周辺地域並びに指定された政党事務所周辺地域及び外国公館等周辺地域における拡声機使用については、当該地域静穏を害するような方法での拡声機使用規制しようとするものであります。  第二に、内閣総理大臣は、衆議院議長または参議院議長のいずれかの要請があったときは、衆議院議員または参議院議員が所属している政党の主たる事務所及びその周辺地域のうち、静穏保持することが必要であると認める地域を、期間を定めて、政党事務所周辺地域として指定しようとするものであります。  第三に、外務大臣は、外国使節団公館外国領事機関公館等及びその周辺地域のうち、静穏保持することが必要であると認める地域を、期間を定めて、外国公館等周辺地域として指定することができるものとしております。  第四に、国会議事堂等周辺地域等における拡声機使用制限適用除外といたしましては、公選法に定める選挙運動選挙における政治活動、災害、事故等発生の場合の危害の防止及び国または地方公共団体業務を行うためにする拡声機使用は、制限を受けないものとしております。  第五に、警察官は、これに違反して拡声機を使 用している者があるときは、その者に対し、拡声機使用をやめるべきことなど必要な措置をとるべきことを命ずることができるものとし、その命令に違反した者は、六月以下の懲役または二十万円以下の罰金に処するものとすることであります。  第六に、この法律適用に当たっては、国民権利を不当に侵害しないように留意するとともに、法令の規定に従って行われる請願のための集団行進については何らの影響を及ぼすものではないものとしております。  なお、この法律は、公布の日から起算して十日を経過した日から施行しようとするものであります。  以上が本法律案の概要であります。  御承知のとおり、国会周辺及び外国公館等周辺地域における静穏保持につきましては、長年にわたる懸案事項でありまして、しばしば両院の議院運営委員会において、その対策が論議されていたところであります。  本問題については、今臨時国会におきまして、関係機関との調整を行うなど精力的に協議を進め、去る一日、衆議院議院運営委員会において委員会提出法律案と決定し、翌二日の本会議において、自由民主党公明党国民会議民社党民主連合賛成を得て可決した次第であります。  なお、衆議院議院運営委員会におきましては、起草案について、提案者及び政府当局等に対し、各党から質疑が行われました。  その主なものについて、参考のため紹介いたします。  まず、本法律案は、国会行政官庁に対する国民請願など、集団行動については規制影響を与える意図はないと認識してよいかなど規制対象に関する質疑に対し、提案者から、現在東京都公安委員会の許可を受けて国会議事堂周辺で行われている労働団体等による請願及び陳情については規制対象には当たらない旨の答弁がありました。  また、政府当局から、本法律案規制されているのは、社会通念当該地域において受忍し得ないような形態での拡声機使用であり、平穏に行われる請願行進規制する趣旨のものではないと受けとめている旨の答弁がありました。  また、何人も法のもとの平等との観点から、いわゆる右翼団体だけを対象とするのでは憲法上問題があるとの質疑に対しては、提案者から、本法律案により規制される行為は、当該地域において静穏を害するような方法拡声機使用する行為一般であり、特に一部の団体対象としたものではない旨の答弁がありました。  また、質疑の中で政府に対し、本法律案運用に当たっては現場警察官恣意によって判断することがないよう、統一的、客観的な運用を行うよう要望がありました。  なお、本法律案提出に伴いまして、それまでの論議を踏まえ、全会一致で次の委員会決議を行いましたので、朗読させていただきます。   国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域静穏保持に関する法律案提出に伴う決議   政府は、本法実施に当たり、本法国民基本的人権に深くかかわるものであることにかんがみ、拡声機使用制限については、国民権利を不当に侵害しないよう慎重に行うべきである。  以上であります。  何とぞ、御審議の上、御賛同をお願い申し上げます。
  12. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) 本案に関し意見開陳の申し出がございます。鈴木和美君。
  13. 鈴木和美

    鈴木和美君 私は、日本社会党護憲共同を代表して、ただいま議題となりました国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域静穏保持に関する法律案反対意見を申し述べるものであります。  反対理由の第一は、本法案に関連する事柄は昭和四十五年から国会において取り上げられ審議を続けられてきていますが、基本的な憲法上の表現の自由問題をめぐり今日まで結論が出なかった難しい案件であります。したがって、今日までの経緯から見ても拙速に取り扱うべきものではないと考えます。  第二は、本法案成立によって、通常行われてきた集団や個人の請願行動が後に法文の拡大解釈等によって規制されるおそれがあると考えるからであります。  また、本法第五条において拡声機使用制限をうたっていますが、静穏を害するか否かの判断基準が不明確で、しかもその判断現場警察官にゆだねられていることは、現場警察官恣意で乱用される危険があり、右翼統制の名をかりて善良な国民基本的権利が侵害されることになりかねないと考えるからであります。  したがって、従来の審議から一歩前進して本案は起草されているとは思いますが、日本社会党護憲共同は時期尚早という判断基本的人権の擁護の立場から反対するものであります。  以上です。
  14. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) 橋本敦君。
  15. 橋本敦

    橋本敦君 私は、日本共産党を代表して、国会議事堂等周辺地域静穏保持に関する法律案反対意見を述べます。  言うまでもなく、右翼宣伝車による国会政党本部などへの異常な騒音妨害は、音の暴力行為とも言うべきもので、その規制は必要であります。しかし、それは現行刑法威力業務妨害罪軽犯罪法等適用で可能であるにもかかわらず、実際上野放しにされてきています。この問題は憲法が保障する国民表現の自由にかかわる重大な問題であるため、ソ連外相の来日を理由に立法規制しようとすることは、その必要性も含めて十分かつ慎重な検討をなすべきもので、性急に決定すべきものではありません。このことを、まず指摘しておきます。  法案反対する最大の理由は、静穏を害するような方法での拡声機使用という極めて不明確な規定を設け、これに違反するかどうかの判断をすべて現場警察官裁量にゆだねていることであります。  何が静穏を害することになるのか、どのような態様のどの程度の音を規制するのか、衆議院審議でも社会通念上受忍できない程度というだけで極めてあいまいであります。そうなると、大きな右翼騒音があっても、警察官が認めなければ処罰もされず、一方、国民国会への請願要請マイク使用であっても、警察官静穏を害すると判断をし、その指示に反すると判断するなら犯罪とされるおそれも出てきます。我が党に対する盗聴事件等もありましたが、こういったことを見るまでもなく、現在の警察の対応から見て公正な運用を期待することは困難であります。  このように犯罪構成要件が不明確である上、処罰すべき行為判断について警察官裁量判断を大幅に認めるならば、それは、何人法律の定める手続によらなければ刑罰を科せられないとする憲法第三十一条の適正手続罪刑法定主義の原則に反し、右翼騒音規制を口実にして国民表現の自由を抑圧する危険を持つものであり、到底容認することはできません。  以上が本法案に強く反対する主な理由であります。
  16. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) これより採択を行います。  本案賛成諸君挙手を願います。    〔賛成者挙手
  17. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) 多数と認めます。よって、本案は原案どおり可決すべきものと多数をもって決定いたしました。  浜本万三君から発言を求められております。浜本君。
  18. 浜本万三

    浜本万三君 私は、ただいま可決されました国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域静穏保持に関する法律案に対し、自由民主党日本社会党護憲共同公明党国民会議日本共産党及び民社党国民連合各派共同提案による附帯決議案提出いたします。  案文を朗読いたします。     国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域静穏保持に関する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法実施に当たり、本法国民基本的人権に深くかかわるものであることにかんがみ、拡声機使用制限については、国民権利を不当に侵害しないよう慎重に行うべきである。   右決議する。  以上でございます。
  19. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) ただいま浜本君から提出されました附帯決議案議題とし、採決を行います。  本附帯決議案賛成諸君挙手を願います。    〔賛成者挙手
  20. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) 全会一致と認めます。よって、浜本提出附帯決議案全会一致をもって本委員会決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、小渕内閣官房長官から発言を求められております。小渕内閣官房長官
  21. 小渕恵三

    国務大臣小渕恵三君) ただいまの決議につきましては、その趣旨を踏まえ、対処いたしてまいりたいと考えております。
  22. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  23. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  24. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) 次に、本日の本会議議事に関する件を議題といたします。  事務総長説明を求めます。
  25. 加藤木理勝

    事務総長加藤木理勝君) 本日は、冒頭、元内閣総理大臣衆議院議員三木武夫逝去につき哀悼の件でございます。議長から、弔詞をささげることにつきまして異議有無をもってお諮りいたしました後、弔詞を朗読されます。その際、一同起立をお願いいたします。  続きまして、元議員須藤五郎逝去につき哀悼の件でございます。議長から、弔詞をささげることにつきまして異議有無をもってお諮りいたしました後、弔詞を朗読されます。その際、一同起立をお願いいたします。  次に、日程第一について議院運営委員長報告され、採決いたします。  以上をもちまして本日の議事を終了いたします。その所要時間は約十分の見込みでございます。
  26. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) ただいまの事務総長説明のとおり、本日の本会議議事を進めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 嶋崎均

    委員長嶋崎均君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  暫時休憩いたします。    午前十一時二十六分休憩    〔休憩開会に至らなかった〕