○
中西(績)
委員 そのようなことは考えてないと言われますけれ
ども、ただ
局長あるいは
大臣、私はぜひ
理解をしていただきたいと思いますのは、今
局長が
校長の
リーダーシップによって
組織づくりをしてもらいたいということを言われましたね。これは
信頼関係がなければできません。あるいは
リーダーシップをとる人に対して
尊敬の念を持たなければそこに結集ができない、これはおわかりいただけると思うのです。だから、このことが私は、これがすべてとは言いませんけれ
ども、そういうものをつくり上げるについて、これが
一つの障害になる
可能性があるということ。
これは
皆さんの場合には
学卒ですし、そういうあれがありませんから、また
現場の
経験がありませんからおわかりいただけないと思うのだけれ
ども、私
たち現場におって、よほどそうしたことが
表面に出されて、
皆さんの討論の中でそれがなくされるようにしむけていかないと、なかなかなくなるものじゃありません。これが簡単になくなるようだったら、今の
学校というのは本当に
皆さんが
期待をするより以上にすばらしいものになっていると思う。
それともう
一つは、
リーダーシップをとらなくちゃならない人が、今問題になって新聞なんかに出る場合に、必ず問題なのは何かというと、ここにあるのですよ。何かというと、結局
自分が全責任、泥をかぶってでもそれを解決していく、そういう人が非常に少なくなってきていますね。小利口になってきていますよ。要領がよくなってきていますよ、近ごろは。そうしないと
だめ人間にされるから。だからどうかといったら、
現場で何もないことが一番いいわけです。積極的な
論議を起こしていって、
教育を、そして
子供をということでもって徹底的にやるということにはならぬ。そうすると、かえって何か不和な
状況があるということでもって、むしろ抑え込むような
格好になってしまうのです。できるだけ物事が起こらぬように起こらぬようにと抑えるわけですよ。これが今の
現場における
実態ではないかということを私は感じるわけです。それ以外には今度は、暴力は振るわぬけれ
ども権力でもってすべてを抑えていくというやり方しかないわけですよ。その
二つが非常に顕著になってきておるんじゃないか。
ということになってまいりますと、このような、今まで本当に
皆さんが真剣に討議をして、
子供を
中心にした
教育を
論議してくれば問題はなかったのだけれ
ども、こうしたことが逆に
一つの引き金になる、またあるいは無気力化する、そういうものに転化をしていくのではないかということを一番恐れている。そういう
意味で、私はこのことがより正しいかどうかということを非常に疑問視しておるのです。
ですから、この点、本当に
現場に立ち入ってその中のどろどろしたものを
経験しておられませんからね。
文部省の
会議というのは、
教育長が出てみたり、課長が出てみたり
校長が出てみたりして、
表面づらだけを
論議するような
格好になっちゃうのですよ。そこでみずからの恥をさらしてでもこういう問題をということで提起をして、本格的な深まった
論議をするかというと、なかなかそういうふうには、時間の問題があるでしょう。
自分の体面があるでしょう。それから県のそうした恥を言ってはならないということもあるでしょう。そういうものがやはり作用するのです。
ですから、そういうものを少しでも打破していくために、私はこういう
制度そのものが果たしてプラスをしていくかというと、決して将来そういうふうにはならないだろうと感じますので、この点について、もう少し
皆さん方で
実態を把握してこうなさったという何か具体的な資料でもあればお示しいただければと思うのです。その点、どうでしょう。