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小澤(克)
委員 この北村さんという方、学者さんのようですけれ
ども、これは先ほど御説明あったように科技庁にいろいろ関与をしておられる方のようでございます。それから衣笠さんという方は、通産省、工業
技術院ですかに籍のある方で、かつ科技庁の
安全審査等にも関与しておられる方のようでございます。こういう方が現地に行きまして、いろいろなことをおっしゃっている。この原燃サービスという一
民間業者に対してあれこれとサゼスチョンしている。
ちょっと中を見ますと、確認できないということですのでしょうがない、こちらから
指摘するしかないのですけれ
ども、例えば先ほ
ども読み上げたとおり、この再
処理工場予定地の地質
調査をやっているピット(1)というところに関して、これは北村
先生のようですけれ
ども、「露頭から受けた印象では構造性の断層ではないと思う。」「このような構造ができる成因がよくわからない。」「面の方向からみると、五メートル道路のある尾根を横断して延びているような印象も受ける。」「上記のような点を考慮すると、構造性の断層とはいえないものの、明快に地すべりであるとも言い切れないところがある。」そして、形態図があるのですが、「一般的な地すべりならこういう形態になるだろう。「従って、地すべりであることを説明するため、地すべりとしてのモデル的な構造を
調査して確認しなければならないと思う。」それから、先ほど言いましたとおり、「〝急傾斜崩壊〟が言葉として適切ではないか。」こんなことを言っておられまして、要するに、この再
処理工場の予定地にある断層に関して、
活断層ではないということを何とか言いたいがために「褶曲や断層などの構造形態を作った地殻
運動とは無
関係に起こった地すべりあるいは急傾斜崩壊」、要するにがけ崩れだろうと思いますが、「として片付けたい」、こういう
観点からいろいろなサゼスチョンをしている、このようにしか読めないわけですね。
しかし、この北村
先生自身が言っておられるように、地すべりや急傾斜崩壊でこのような構造ができる成因がよくわからぬ、疑問は疑問のままになっているわけです。要するに、
活断層である可能性が全然否定できていない。それにもかかわらず、こうやって何とか、構造形態ではない、単なる地すべりあるいはがけ崩れだというように解釈するよう、いろいろと指導をしているとしか思えないわけですね。
それから、衣笠さんに関して言えば、tr2という地層があるようですけれ
ども、ここにf―1という断層が何らかの影響を与えている。このことについて、このf―1の断層について、「tr2のヒゲ」これは小断層という
意味のようですが、「ヒゲがある。問題ないが、第三者から
活断層といわれないように、きちんと記載して、地形に沿ったクリープ性のものとか注意書きをしておく必要がある」「f―1断層は、tr2を切っていないので問題ない。ただtr2中のヒゲについては記載をして、成因の説明ができる資料を用意しておいた方がよい」。このような形で何とか
活断層ではないという印象を与えるように
申請書記載方法について細かく指導をしているわけですね。
こういうことについて、どうですか。通産の方でも科技庁の方でも結構ですが、こういうことについてどう思いますか。