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政府委員(丹羽晟君)
運輸省でございますが、まず、先生の騒音問題の御質問につきましてお答えさせていただきます。
鉄道施設の
整備に当たりましては、
環境問題にも十分配慮をしながら
整備していくということは当然のことだと考えております。
それで、ただいま具体的な話につきまして
環境庁の方から御説明があったところでございますが、東北・上越新幹線につきましては、大宮開業後五年を経まして、
環境基準に言う達成目標期間を昨年の六月と十一月に迎えまして、
環境庁から沿線の騒音測定結果が公表されましたわけでございます。その結果が軌道の
中心から十二・五メーターと二十五メーター、そこの地点の平均値の問題といたしましては七十五ホンを切る水準に達しているわけでございますけれども、それも二年前の測定結果よりも改善の跡が見られるという形になっているわけでございますが、ただ具体的な地点ごとの
環境基準の達成率がいまだ低いということは事実でございますので、さらに一層の
対策を進めてその改善をしていくようにJR東日本の方に引き続き指導してまいるということを考えております。
それから本四
連絡橋の問題につきまして、これも先ほど
環境庁の方からのお話がございました。これは五十三年の五月に一般に公表されました
環境影響評価書の中で、鉄道騒音につきましては
環境保全目標、そういうものをつり橋等の長大橋梁部では八十五ホンということで、さらにそれを五ホン程度軽減するように努めるという形になっておりました。本四公団が開業後四月中旬に測定をいたしたわけでございますが、その結果ですと、その平均値が田之浦
地区で七十九から八十一、それから櫃石島で七十八から七十九、それから岩黒島で七十九から八十ホンということで、先ほど申し上げました
環境保全目標ということにつきましてはすべて達成していたわけでございますが、今のさらに五ホン程度の
努力目標の
部分につきまして、八十ホンを超えているところが一部ございました。
それで、現在八十ホン以下とするための
対策を本四公団において鋭意
検討中であると聞いておりますので、有効な
対策がとられるようにこれからも引き続き公団を指導してまいりたいと考えております。
それからなお、先ほど私の手を挙げるのが遅かったものですから失礼いたしましたが、
整備新幹線が鉄道の高速体系の問題になってくるわけでございますけれども、
整備新幹線の財源問題につきましては、御高承のとおり、現在政府・与党間に設置いたしました
整備新幹線
建設促進
検討委員会、そういうところにおきまして
検討していただいているわけでございますが、本年の八月までに結論を得るということとされておりまして、今その審議中というところでございます。
それで、この
整備新幹線の
建設につきましては、
運輸省といたしましては、都市間鉄道の高速化を図っていくということが今後の
交通体系の
整備、それからJR新会社の経営の基盤強化のために必要であるということで考えておりますが、一方それが新会社の経営に悪
影響を与えるというようなことになるといけませんので、そういう悪
影響を及ぼさないという形でやることが必要であると考えております。それで、このような見地から、財源問題等の
検討にこの
委員会の中で取り組んでいきたいと考えております。