○藤原(房)
委員 去年の七月だったか八月ですか、最近土地改良事業等につきまして非常に負担が重いということで、各地でいろいろな、今後どうするかということがにわかに
議論になって、地元で大問題になっておりました。それらのこと等を踏まえましていろいろ
お話を申し上げました。
私の選挙区の共和町のことやそれから函館の近辺の上磯、これらのことについても
お話申し上げました。
一つは、共和町につきましてはいろいろなお
話し合いの中から、一部では村なり農協なりの負担でということでありますが、双葉地区、双葉ダムを中心にしたところの倶知安町とか京極とか喜茂別とか、ここの
関連のところですね。農民の
方々も
自分たちが利用するということで最初つくったわけでありますから、それを放棄するなんという気持ちはないのですが、やはりこういう米価が下がり、また農畜産物の
価格の下がる中で負担し切れないということで、少しでも負担の軽減ができないかということがこれらの
人たちの大きな叫びであります。そのことを真剣にだれが考えるかということになりますと、地元では
農家の負担をどうする、少しでも軽減するためにどういう方法があるかなんということを真剣に考える人は実際いないわけですね。
私も倶知安の方といろいろ
お話をいたしましたが、双葉ダムからの受益者負担、当初十アールで二千ぐらいと言われておりましたが、後々だんだんこれが高くなって十アール四万円程度、こんな状況になっている。工期が長くなっているうちにだんだんこういう形になってしまったんでしょう。地元の考え方もいろいろあるのです。多目的ダムですから、そういうところではいろいろな考え方があるのですが、大変な豪雪地帯と言われている倶知安ですから流雪溝で雪を流す、こういうことは駅前やなんかでもできておるのですけれ
ども、ほかにも国道や、そのほかでもやりたいと思っても水源がないという。ですから、あるダムの水を使わしていただければ、多目的ですから、そういうことができればそっちの方で応分の負担をいただくとそれだけ
農家の負担が軽減されるということです。
先ほど来もいろいろな話がありましたが、規制の緩和といいますが、それはもう当初ダムをつくるときに受益者ということできちっとつくる。当初どこどこがどうするかということの上に立って物事をするんでしょうが、しかし
時代がこんなに変わりますと、それだけではなくてまた別な使用目的ができたりいろんなことがあったときに、それに参入する方法とかいろんなことを
条件や何かによっては考えるような方向でいたしませんと、参加した市町村だけしか利用できないとか、余り規則ずくめで一歩もそれが動かないようなことになりますと、どうもこれは硬直的で道が開けない。
特に転換畑の
方々は大変に負担が重くて、
自分たちは直接水田ではない転換畑ということですから補助金は打ち切られる、そういう悪
条件の中で何とか方法はないのか。地元としては流雪溝の水としてダムの水を使用する。水源がないということで非常に困っておるということならばそういうことはできないのかというような意見もあるのですけれ
ども、こういうことは柔軟に地元のいろんな要望等を聞いていただきたいと思うのです。これはひとつ御検討いただきたい。
それから先ほど来もまた
お話ありましたが、今までの公団のお仕事というのは、大体畜舎を建てるにしましても何にしましても、あの山奥に建築基準法にのっとって建物を建てなければならないという。人間様の住んでいるところよりも立派な、建築基準法できちっと土台を築かなければならぬ。今まで何年も前から何度も申し上げていることなんですが、これは県庁なんかに行きますと、建築担当の方は、国から補助金もらってすぐ壊れるようなものでは困るから、建築基準法という物差しに乗っかってちゃんとつくってもらわなければいかぬ。それは理屈としてわかりますが、農政担当の方によると、あんな立派なものもどうですかな、人間が住んでいる家よりも立派だという。これも何度か申し上げて、農林省でもいろいろ検討して、少しは緩和の方向に進みつつあるように思うのですけれ
ども、これもちょっと現実的でない。
こういうことで規制の緩和ということがよく言われるのですが、現場に即した形で物事を進めていただきたい。それから、こういう規制等につきましても、これは農林省でお考えになっても会計検査院でまただめだということになるのかもしれませんが、これはよく将来に御検討いただくとしまして、もう少し現実に即した形で進めていただく。
ダムの問題も各地でいろんなことがありますが、なかなかほかの目的、建設当時その中に参入いたしておりませんとだめだというようなことで、
時代がこんなに大きく変わる世の中ですと、やはりある程度そういう道も考えるようにしなければならぬじゃないか。
いずれにしましても、これから米価が上がるなんという状況にはないだろうと思いますし、また農畜産物がこれからまた上がるなんという状況にはないだろうと思います。そういう中で合理化をするという。施設費や管理費やそういうものだけはどんどんその
時代の経済状況にのっとって値上げしていくという。こんなことでは、もう合理化とか健全経営とかと何ぼ言ったってできるわけがありません。そういう周辺整備のことにつきましてぜひひとつ御検討いただき、地元の
農家の
方々がそれに即して営農の計画を立ててやっていけるような形というものをお考えいただきたいと思うのですが、どうでしょうか。