○
鈴木(恒)
委員 昔はテレビタレントというのは、好感度調査というのをタレントにやってみると、上位三位ぐらいまではみんな美男子であったわけですね。上原謙とかそういうのが上位にいた。最近は全然違うようでございまして、この好感度タレント、男で言えば「さんま」とか「たけし」とか、つまり美男子じゃないけれ
どもおもしろい、個性がある、こういうのが上位にランクされるということでございます。これはつまらぬことでございますが、つまり
国民の目がテレビのブラウン管を通じて、見てくれではない、つまり本質をそろそろ見抜く力を持っているという
時代になってきている証拠だと私は思うのですね。問題は、私
どもは都会地の過密の方の
選挙区におるからこういうことを申すのかわかりませんけれ
ども、極めて日夜多忙な、例えばサラリーマンの家族などにとりましては、もう瞬間的に
政治の知識を吸収する、電車の中で
新聞を読んで
政治を知る、あるいは夜遅く帰ってちらっと深夜テレビを見て
選挙の動向を知るとかという、瞬間で勝負をしてまいりますので、これからの
選挙というものを
考えますと、何かの形でテレビの活用というものをしないと、
政治への
関心は深まらないと私は
考えておるものでございますから、しつこいようでございますが、
事務当局もテレビの活用というものについて少し御
検討をいただければと
考えております。
以降私が述べますことは、多少偏見と独断が入りますのでいけないことでございますが、
国民の
関心が
選挙に向かなくなってきたという中で、私は極端に申し上げますと、
選挙権は
基本的人権でございますから完全に平等に与えられている、投票に行こうが行くまいが、それは自分の勝手、あえて言えばそういうこと。しかし、選ばれる側の権利、つまり被
選挙権の権利、これは当然みんな平等に法的には持っておるわけでございます。これは
大臣御存じのとおりで、昨今は少なくとも例えば国政レベルの
選挙に新人が挑戦をするというのは非常に難しくなってまいりました。私はこんなことを先輩の
大臣に向かって申し上げるのは不遜でございますけれ
ども、必ずいつの
時代も
時代を回してきたのは若い力でございまして、これは世の真理だと
考えております。
そこで、
政治を
活性化する、あるいは諸外国に例のない
発展を遂げたこれからの
日本の将来をさらに繁栄へと導くためには、さっき申し上げた
政治の
硬直化というものを打破していかなければならぬ。いや、そんなことを言うけれ
ども、そういう壁を乗り越えて新人は出てくるべきものだと二十九歳で当選をされた
大臣なら申されるのかわかりませんが、私もそのくらいの闘志を若者は持つべきだと思いますけれ
ども、しかし、それにしても地盤、看板、かばんと三つ道具がそろわないとなかなか挑戦ができない、これはかなり深刻な事態。ある特別の、あえて特別のと申しますが、ポジションにいる
人間だけが
政治へ挑戦する。今若い人に非常に優秀な能力を持っている人がふえておることは
大臣御存じのとおりで、国際
社会でも十分通用し得る能力、資格を持った若者がいっぱいおるわけでございます。例えばそういうことまで申し上げていいのかどうかわかりませんが、松下政経塾に学んでいる学生とか、あるいはそれぞれの大学の大学院で
政治を学んでいる連中などというものは、私
どもが恥ずかしくなるくらいの力量を持っている。しかし、現実にそういった方々が国政を憂えて
選挙に出てくるチャンスがない、余裕がない、アローアンスが許されないというのもまた事実でございまして、これからの
時代を担われるホープでもあられます
大臣には、こういう
政治の
状態を何とか、新規参入の道を有為な若者に開くべく公選法を少し見直すべきだ。
何をどうしろという具体論は時間がございませんから申し上げませんけれ
ども、せいぜい挑戦をし得る余地をなるべく広げてあげるという
意味で、公選法の改正と一部手直しといいますか見直しといいますか、お
考えいただけないものかどうかお尋ねを申し上げまして、時間でございますから私
質問を終わらせていただきますが、
大臣の
所見をぜひお聞かせいただきたいと思います。