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1987-11-27 第111回国会 参議院 本会議 第1号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
六十二年十一月二十七日(金曜日) 午前十時二分
開議
━━━━━━━━━━━━━
○
議事日程
第一号
昭和
六十二年十一月二十七日 午前十時
開議
第一
議席
の
指定
第二
会期
の件 第三
国務大臣
の
演説
に関する件
━━━━━━━━━━━━━
○本日の
会議
に付した
案件
一、
日程
第一 一、
議員森下泰
君逝去につき
哀悼
の件 一、
特別委員会設置
の件 一、
日程
第二 一、
国家公務員等
の
任命
に関する件 一、
日程
第三
—————
・
—————
藤田正明
1
○
議長
(
藤田正明
君) これより
会議
を開きます。
日程
第一
議席
の
指定
議長
は、本
院規則
第十四条により、
諸君
の
議席
をただいまの仮
議席
のとおりに
指定
いたします。
—————
・
—————
藤田正明
2
○
議長
(
藤田正明
君)
議員森下泰
君は、去る十四日逝去されました。まことに
痛惜哀悼
の至りにたえません。 つきましては、この際、院議をもって、
同君
に対し
弔詞
をささげることといたしたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
藤田正明
3
○
議長
(
藤田正明
君) 御
異議
ないと認めます。
同君
に対する
弔詞
を朗読いたします。 〔
総員起立
〕
参議院
は
わが国民主政治発展
のため力を尽くされ
さき
に
航空機輸入
に関する
調査特別委員長エネルギー対策特別委員長
の重任にあたられました
議員
正四位勲二等
森下泰
君の長逝に対しつつしんで
哀悼
の意を表しうやうやしく
弔詞
をささげます ———
—————
—————
藤田正明
4
○
議長
(
藤田正明
君)
関口恵造
君から
発言
を求められております。この際、
発言
を許します。
関口恵造
君。 〔
関口恵造
君
登壇
〕
関口恵造
5
○
関口恵造
君 本
院議員森下泰
君は、去る十一月十四日、
兵庫
県西宮市
香雪病院
において心不全のため逝去されました。 本年八月ごろよりお体の不調を訴えられ、九月末入院されたことを聞き及び、一日も早くお元気な姿を見せていただきたいという私
たち
の願いや御家族の必死の御看病もむなしく、ついに
幽明境
を異にせられたのであります。まことに
痛惜哀悼
の念にたえません。 ここに、私は、
皆様
の御
同意
をいただき、
議員一同
を代表して、正四位勲二等故
森下泰
君のみたまに対し謹んで
哀悼
の
言葉
をささげます。
森下
君は、
大正
十年
兵庫
県芦屋市にお生まれになりました。
旧制甲南高校
を経て、
昭和
十八年
京都大学経済学部
を
卒業
、同時に
短期現役海軍主計科士官
として軍務に服し、
終戦
後さらに、向学の意抑えがたく、再び
大学生活
に戻り、
昭和
二十四年、
東京大学法学部
を
卒業
されました。 その間、
昭和
十八年には、
祖父森下博
氏の創立されました
企業
の
後継者
として
森下仁丹株式会社社長
に
就任
、
実業
の道に進まれていたのであります。したがって、
終戦
後の一時期は、
企業経営
と
大学生活
を両立させるという御苦労の多い
青年期
を過ごされたのであります。
大学卒業
後、
企業経営
に専念された君は、
同社発展
の
基礎
を築くとともに、
草創期
の
青年実業家
の拠点としての
青年会議所
の
活動
に
熱意
を示され、
たち
まち
関西若手財界人
の
中心人物
となったのであります。 そうして、
昭和
二十四年、
大阪青年会議所
の創立に参画、
昭和
二十七年には弱冠三十歳にして
日本青年会議所
の副
会頭
に、二年在任後、
会頭
に選任され、二期二年六カ月の任期を全うされたのでございます。 二つの
世界
の冷たい対立に特徴づけられた一九五〇年代に、君は、このときにこそ、
世界
の
青年
がこの
時代
の歴史的、
社会的要求
にこたえるべき使命を持つと訴え、
人類
の幸福、
世界
の平和、
社会
の安定という命題の実現に、
世界
の
青年
が手をつなぎ力強く
活動
することを訴えられました。 そうして、
会頭就任
と同時に、当時国交の
正常化
のなされていなかった
中国
の
青年
との
交流
を企画したのであります。
世界
の
青年
が団結
協力
しなければ、
世界
の
平和目的
は達成されないと
考え
たからであります。 君の
信念
は変わりませんでしたが、この
計画
は当時の
客観情勢
から
実行
は断念されたのであります。三十年経過した今日、
日本青年会議所
の招きで多くの研修生が
中国
からも来日しており、友好的に
交流
が深められていることを
考え
ますと、こういった点にも君のすぐれた
先見性
を見ることができるのであります。
実業
の道にあっては、
実業家
として一代を築かれた
祖父
を師と仰ぎ、
企業
の
社会的責任
の自覚、
海外雄飛
の進取の精神、自己を厳しく律する
明治人
の気質を学び取られたのであります。 そうして、私
たち
の世代の者は、
明治
、
大正
の先達と現代の若者とのかけ橋となって、
誇り
と自信を持った
国際人
としての
日本人
を受け継いでもらうのが私の悲願でもあるとの
信念
の
もと
に、早くより教育問題に着目し、
中央教育審議会委員等
を歴任されました。 また、
政治
の安定なくしては
経済
の安定なしとし、
政治
と
経済
が
一体
となって
国づくり
を進めていかなければならないと
考え
、
政界
への道に進まれたのであります。
昭和
四十九年、
参議院全国
区に立候補され、
見事当選
、以後、
大阪地方区
から五十二年、五十八年と三たび
当選
を果たされ、
参議院議員在職
は連続三期十三年四カ月余にわたり、
国会
で御活躍されることとなりました。その間の御活躍は目覚ましいものがあり、
環境政務次官
、
航空機輸入
に関する
調査特別委員長
、
エネルギー対策特別委員長
、
社会労働委員会理事
を歴任され、党にあっては、
自由民主党医療基本問題調査会
副会長、
環境部会長等
、重要な党務の衝に当たられました。 君は、
議員
として、
昭和
四十九年
参議院
に
当選
以来、一貫して
社会労働委員会
に所属し、
我が国人口
の
高齢化
の進行で安定した
制度
の
確立
が期待される年金、
医療保険
、保健、福祉諸
制度
の改正のための諸
案件
や五十年代以降の
雇用情勢
の悪化に対応した各種の
雇用対策緊急立法
その他の
案件
の
審議
に参加されました。 同時に、
医薬品
に関するすぐれた見識をもって、
国民医療
の
向上
のため不可欠な
医薬分業
の
推進
にも力を注ぐとともに、薬剤師の
社会的地位
の
向上
、
大衆薬
の
振興
、
医薬品
の正常な流通にも努めつつ、
国民医療
の
向上
と
医薬品業界
の
発展
に尽く されました。 また、
党環境部会長
として、
環境行政推進
のため、党内の取りまとめに特段の尽力をなされました。 さらに、
エネルギー対策特別委員長時代
には、二度の
石油ショック
後の新しい
エネルギー源
の
開発
と資源利用問題に
熱意
を示されるとともに、
昭和
五十六年十月の
北炭夕張
の
ガス突出災害
に際し、その
処理
に鋭意
努力
されたのであります。 君は、
企業家
としての卓越した手腕もさることながら、
日本
を思う心においても、民族の
文化
と伝統を深く愛し、武道としての剣道の達人でもあり、
地域
におけるその実践を通じて青少年の
教育訓練
に当たるほか、茶道にも造詣が深く、幅広い
活動
を行ってこられました。 君は、
人情家
で義理に厚く、
政界
、
財界
に限らず各界の人との
交流
をはぐくみ、また直言の人、
実行
の人でありました。君がそのたぐいない資質を十分に生かし、
政治家
としての理想を実現しようとする道半ばにして倒れられたことは、まことに残念でなりません。 今、まさに激動する
内外
の諸
情勢
の
もと
で、
我が国
はいまだかつて経験したことのない厳しい試練に直面し、我々に課せられた
責務
はいよいよ重大さを加えつつあるのであります。 こういった際に、君のすぐれた識見と
行動力
に期待するところ多大でありました。この機に君を失ったことは、御遺族のお悲しみ、君がその
発展
のため力を尽くした
大阪
の
関係者
の方々の御無念は
もと
よりのこと、
ひとり本院
のみにとどまらず、
国家
、
社会
のためにも
痛恨事
であると申さなければなりません。 ここに、謹んで君の輝かしい人生と多彩な業績をしのび、院を代表して心から御冥福をお祈り申し上げ、
哀悼
の
言葉
といたします。
—————
・
—————
藤田正明
6
○
議長
(
藤田正明
君) この際、
特別委員会
の
設置
についてお諮りいたします。
科学技術振興
に関する諸問題を
調査
し、その
対策樹立
に資するため、
委員
二十名から成る
科学技術特別委員会
を、
公害
及び
環境保全
に関する諸問題を
調査
し、その
対策樹立
に資するため、
委員
二十名から成る
環境特別委員会
を、
災害
に関する諸問題を
調査
し、その
対策樹立
に資するため、
委員
二十名から成る
災害対策特別委員会
を、
選挙制度
に関する
調査
のため、
委員
二十五名から成る
選挙制度
に関する
特別委員会
を、
沖縄
及び北方領土に関する
対策樹立
に資するため、
委員
二十名から成る
沖縄
及び北方問題に関する
特別委員会
を、 また、土地問題及び
国土利用
に関する
対策樹立
に資するため、
委員
三十名から成る
土地問題等
に関する
特別委員会
を、それぞれ
設置
いたしたいと存じます。 まず、
科学技術特別委員会
、
環境特別委員会
、
災害対策特別委員会
、
選挙制度
に関する
特別委員会並び
に
沖縄
及び北方問題に関する
特別委員会
を
設置
することについて
採決
をいたします。 以上の五
特別委員会
を
設置
することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
藤田正明
7
○
議長
(
藤田正明
君) 御
異議
ないと認めます。 よって、
科学技術特別委員会外
四
特別委員会
を
設置
することに決しました。 次に、
土地問題等
に関する
特別委員会
を
設置
することについて
採決
をいたします。 本
特別委員会
を
設置
することに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
藤田正明
8
○
議長
(
藤田正明
君)
過半数
と認めます。 よって、本
特別委員会
を
設置
することに決しました。本
院規則
第三十条により、
議長
は、
議席
に配付いたしました
氏名表
のとおり
特別委員
を指名いたします。 ———
—————
—————
議長
の指名した
委員
は左のとおり ○
科学技術特別委員
岡野 裕君 岡部
三郎
君 木宮 和彦君 後藤 正夫君
志村
哲良
君 高平
公友
君 出口
廣光
君
成相
善十君 長谷川 信君 林 寛子君
前島英三郎
君 最上 進君
稲村
稔夫
君
久保田真苗
君 高杉 廸忠君 松前 達郎君 飯田 忠雄君 伏見
康治
君
佐藤
昭夫君 小西 博行君 ○
環境特別委員
青木
幹雄君
石井
道子君 石本 茂君 梶木 又三君
佐藤謙一郎
君
関口
恵造
君
曽根田郁夫
君 原 文兵衛君 松尾 官平君 宮崎 秀樹君 柳川
覺治
君
小川
仁一
君 田渕 勲二君 丸谷
金保
君
渡辺
四郎
君 高桑 栄松君
広中和歌子
君 沓脱タケ子君
近藤
忠孝
君
山田
勇君 ○
災害対策特別委員
井上
孝君 岩崎 純三君 上杉 光弘君
大河原太一郎
君
下条進一郎
君
田代由紀男
君 竹山 裕君
永田
良雄
君
野沢
太三
君 星 長治君
増岡
康治
君 本村 和喜君
青木
薪次
君
梶原
敬義
君 松本 英一君 太田 淳夫君
片上
公人
君 下田 京子君 勝木 健司君 秋山 肇君 ○
選挙制度
に関する
特別委員
岩上 二郎君
海江田鶴造
君
梶原
清君 金丸
三郎
君
久世
公堯君
斎藤栄三郎
君 杉山
令肇
君 田中 正巳君 中西
一郎
君 藤野 賢二君 降矢
敬義
君 松浦 功君 村上 正邦君
森田
重郎
君 吉村
真事
君 上野 雄文君 小山 一平君
佐藤
三吾君
安恒
良一
君 猪熊 重二君 多田 省吾君 諌山 博君 山中 郁子君 栗林 卓司君
宇都宮徳馬
君 ○
沖縄
及び北方問題に関する
特別委員
伊江 朝雄君 板垣 正君 岩本 政光君 大城
眞順
君 大浜
方栄
君 岡田 広君
川原新次郎
君 北 修二君
志村
愛子
君 高木
正明
君
矢野俊比古君
菅野 久光君 鈴木 和美君 中村 哲君 及川 順郎君 中野 明君 市川 正一君
井上
計君
喜屋武眞榮
君
木本平八郎
君 ○
土地問題等
に関する
特別委員
井上
孝君
石井
一二君 小野 清子君
河本嘉久蔵
君
久世
公堯君
沓掛 哲男君
古賀雷四郎
君
斎藤
文夫君
志村
哲良
君
下稲葉耕吉
君
下条進一郎
君 田辺 哲夫君
永田
良雄
君
野沢
太三
君
増岡
康治
君 水谷 力君
森田
重郎
君
稲村
稔夫
君
小川
仁一
君
志苫
裕君
安恒
良一
君
渡辺
四郎
君
片上
公人
君 馬場 富君 和田
教美
君
近藤
忠孝
君 内藤 功君 三治 重信君
山田
勇君 野末
陳平
君 ———
—————
—————
藤田正明
9
○
議長
(
藤田正明
君) これにて午後三時まで
休憩
いたします。 午前十時十六分
休憩
—————
・
—————
午後三時一分
開議
藤田正明
10
○
議長
(
藤田正明
君)
休憩
前に引き続き、
会議
を開きます。
日程
第二
会期
の件
議長
は、
今期国会
の
会期
を十六日間といたしたいと存じます。
会期
を十六日間とすることに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
藤田正明
11
○
議長
(
藤田正明
君)
総員起立
と認めます。 よって、
会期
は
全会一致
をもって十六日間と決定いたしました。
—————
・
—————
藤田正明
12
○
議長
(
藤田正明
君) この際、
国家公務員等
の
任命
に関する件についてお諮りいたします。
内閣
から、
検査官
に
中島隆
君を、
公害健康被害補償不服審査会委員
に
島田晋
君、
出原孝夫
君を、
中央更生保護審査会委員
に
野田愛子
君、
武藤治雄
君を、
労働保険審査会委員
に
志賀巖
君、
仙田明雄
君を、
国営企業労働委員会委員
に
青木勇
之助君、
市原昌三郎
君、
神代和俊
君、
舟橋尚道
君、
堀秀夫
君、
山口浩一郎
君、
山口俊夫
君を
任命
することについて、本院の
同意
を求めてまいりました。 まず、
検査官
、
公害健康被害補償不服審査会委員
、
中央更生保護審査会委員
、
労働保険審査会委員
、
国営企業労働委員会委員
のうち
青木勇
之助君、
市原昌三郎
君、
神代和俊
君、
舟橋尚道
君、
堀秀夫
君、
山口俊夫
君の
任命
について
採決
をいたします。
内閣申し出
のとおり、いずれも
同意
することに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
藤田正明
13
○
議長
(
藤田正明
君)
総員起立
と認めます。 よって、
全会一致
をもっていずれも
同意
することに決しました。 次に、
国営企業労働委員会委員
のうち
山口浩一郎
君の
任命
について
採決
をいたします。
内閣申し出
のとおり、これに
同意
することに
賛成
の
諸君
の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
藤田正明
14
○
議長
(
藤田正明
君)
過半数
と認めます。 よって、これに
同意
することに決しました。
—————
・
—————
藤田正明
15
○
議長
(
藤田正明
君)
日程
第三
国務大臣
の
演説
に関する件
内閣総理大臣
から所信に関し、
発言
を求められております。これより
発言
を許します。
竹下内閣総理大臣
。 〔
国務大臣竹下登
君
登壇
、拍手〕
竹下登
16
○
国務大臣
(
竹下登
君) 私は、
さき
の
国会
において、
内閣総理大臣
に指名され、
国政
を担うことになりました。
内外
の
情勢
が厳しい中、
国民
の
皆様
の期待と
信頼
にこたえるべく、全力を尽くして
国政
の遂行に当たってまいります。よろしく御
支援
のほどをお願いする次第であります。 戦後、
我が国
は、多くの
分野
で目覚ましい
発展
を遂げてまいりました。しかし、これまでの
発展
は、どちらかといえば、物の豊かさを追い求めてきたものではなかったかと思います。 私は、かねてから「
ふるさと創生
」を唱えてまいりましたが、これは「
こころ
」の豊かさを重視しながら、
日本人
が
日本人
としてしっかりとした
生活
と
活動
の本拠を持つ
世の中
を築こうどの
考え
に基づくものであります。私は、すべての
人々
がそれぞれの
地域
において豊かで、
誇り
を持ってみずからの
活動
を展開することができる幸せ多い
社会
、
文化
的にも
経済
的にも真の豊かさを持つ
社会
を創造することを目指してまいりたいと存じます。 このような
日本
を実現するため、
政治
には、「大胆な
発想
と
実行
」が求められております。
もと
より
政策
の
継続性
が大事なことは言うまでもありません。同時に、新しい
時代
に即応していくためには、大胆で斬新な
発想
を取り入れていくことが必要であります。
政策
の
実行
に当たっては、
人々
の求めるものがどこにあるのか、その本音を感じ取って、
世の中
の変化に応じた速度と方法で対応するというきめ細かな配慮を怠ってはなりません。私は、
国会
における各党、各会派の御
理解
と御
協力
を得、かつ、
国民的合意
を求めながら、
政治
を進めてまいります。しかし、複雑な
経済社会
の中で、
政府
の
最高責任者
として、みずから判断することが必要な際には、
国民
のため
責任
を持って決断し、これを誠実に
実行
してまいる
考え
であります。 また、清潔な
政治
と効率的な
行政
の
確立
を図り、
国民
の
皆様
の
信頼
を得ることができるよう努めてまいります。 以上の
考え方
の
もと
で、
内政外交
の
重要課題
について、私の
基本方針
を述べ、
皆様
の御
理解
と御
協力
をお願いする次第であります。 私は、これからの
我が国
は、「
世界
に
貢献
する
日本
」との姿勢を
確立
し、
日本
の豊かさと
活力
を
世界
に生かしていかなければならないと
考え
ます。この
意味
から、私は、
外交
のこれまでの
基本路線
を承継し、さらにこれを
発展
させてまいります。
世界
の平和と
繁栄
が
日本
の生存と
発展
の
基礎
であり、今や
国際秩序
の主要な担い手の一人となった
我が国
としては、平和への寄与と
繁栄
への
国際協力
をより積極的に
推進
していかなければなりません。また、諸
外国
に対し
我が国
の
考え方
をはっきりと伝えるとともに、その
責務
を誠実に
実行
してまいります。 このような主体性を持った
外交
を行っていくことこそが、私は、
外交
の
基本
であり、
日本
が
国際社会
において
信頼
を得る道であると信じます。 平和も
繁栄
も
我が国自身
が懸命に汗を流して追求すべき
課題
であり、そのためのコストは進んで負担していかなければならないということを
国民
の
皆様
に御
理解
いただきたいと
考え
ております。
世界
の平和にとり最も大きな
影響力
を有しているのは、
米ソ関係
の動向であります。私は、近々開催される予定の
米ソ首脳会談
において、
軍備管理
・
軍備交渉
などに一層の進展が見られ、安定的な
東西関係
が構築されるよう、
米国
の
外交努力
を
支援
していくとともに、
日本
としても
世界
の軍縮に積極的に
貢献
していきたいと
考え
ます。
日米関係
は、
我が国外交
の基軸であります。私は、
日米友好協力関係
の基盤を一層強固なものとしていくため、できるだけ早く
米国
を訪問し、
レーガン大統領
との間で、胸襟を開いた
意見交換
を行う
考え
であります。また、
西欧諸国
及びカナダとの間で、建設的な
協力関係
を一層強化するとともに、アジア・太平洋の一員として
地域
の安定と
発展
に
貢献
してまいります。特に、韓国、
中国
、
ASEAN諸国
を初めとする
近隣諸国
との
関係
の増進は重要な
課題
であります。私は、来月マニラに赴き、
ASEAN諸国首脳
との
会議
に出席し、
ASEAN諸国
への
積極的協力
と
支援
を表明する所存であります。ソ連との間では、
最大
の懸案である北方領土問題を解決し、
平和条約
を締結することにより、真の
相互理解
に基づく安定した
関係
を
確立
するため
努力
を続ける
考え
であります。
安全保障
に関しては、
日米安全保障体制
を堅持するとともに、
日本
の
防衛
のため何が必要かという
観点
から
防衛力整備計画
を
中心
に
考え
、
平和憲法
の
もと
、専守
防衛
に徹し、非核三原則と
文民統
制を堅持し、
軍事大国
への道を歩まない節度ある
防衛力
の
整備
を進めていきたいと
考え
ます。 また、
開発途上国
に対し、
我が国
としては、国力に見合った
貢献
を行っていくとともに、国連の
活動
への
支援
を初め
国際紛争
の解決と
世界
の平和への
貢献
に積極的に
努力
してまいります。飢えや
紛争
に苦しむ
人々
への思いやり、その悩みをともに感じる心の優しさを持つことによって、私
たち
は、地球が
人類共通
の
ふるさと
であるということを身近に実感できるのではなかろうかと
考え
ます。 このような
観点
から、今後とも、
経済協力
に重点的に配慮するとともに、累積債務問題にも真剣に取り組んでまいります。 また、ペルシャ湾における
自由安全航行確保
については、
さき
に決定した
方針
に基づき、非
軍事的手段
による
我が国
としての
積極的貢献
を図ってまいります。 対外
経済
問題の
処理
は、
現下
の
日本
が抱える
最大
の
課題
の
一つ
であります。私は、
自由貿易体制
を維持しつつ、多様で
世界
に開かれた
日本市場
を形成していくとともに、
我が国経済
を
輸出依存
型から
内需主導
型に転換していくことを
基本
にこの問題に対処してまいります。
世界経済
の一割を超える
日本経済
を
世界経済
と調和のとれたものとしていくため、
我が国
としては、
市場アクセス
の改善や
金融
・
資本市場
の
自由化
、
経済構造
の調整などを積極的に進めていかなければならないと
考え
ます。その
意味
で、まさに
内政
と
外交
は
一体
であります。この過程において、時には
国民
の
皆様
に我慢をお願いせざるを得ないことがあるかもしれません。しかし、
日本
は、
自由貿易
から多大の恩恵を受けている国であり、このような
改革
は、
日本経済
を
世界経済
に調和させるためだけでなく、
日本
が今後とも
発展
していくために避けて通れない道であることを
国民
の
皆様
に御
理解
いただきたいと思うものであります。
日本
の真の
国際化
のためには、国と国との
外交関係
だけでなく、さまざまなレベルでの
国際的交流
を進めていくことが重要であります。各地方において多様な
分野
の
人々
が直接
外国
と
交流
するなどの
草の根外交
といったものも活発化することが必要と
考え
ます。また、各国との
交流
は、
政治
や
経済
の
分野
だけでなく、
社会
、
文化
などあらゆる面で深めていくことが重要であります。これらの面での
外交
を強力に
推進
してまいる
考え
であります。
現下
の
内政
上の
最大
の
課題
の
一つ
は、
土地対策
であります。私は、先般の組閣において、新たに
土地対策担当大臣
を設け、また、
内閣総理大臣
が主宰する
土地対策関係閣僚会議
を
設置
し、
政府
としての土地問題への取り組みを強化したところであります。昨今の異常な
地価上昇
に対処するため、
さき
に
政府
は、
臨時行政改革推進審議会
の答申などを踏まえ、
国土利用計画法
の機動的な運用、
金融機関等
への指導、
住宅
・
宅地開発
の促進などを内容とする
緊急土地対策要綱
を定めたところであり、これを着実に実施してまいります。さらに、良好な
都市環境
に恵まれた
住宅
、
宅地
の供給を目指し、中長期的な
土地対策
について、今後、衆知を集め検討し、実施してまいります。 また、
国会
において、
土地問題等
に関する
特別委員会
が
設置
され、充実した
審議
が進められていることを高く歓迎するとともに、
政府
としてもこの
委員会
での
審議
が円滑に行われるよう
協力
してまいります。
地価上昇
の原因の
一つ
は、
東京
への
人口
や諸機能の
一極集中
であります。
東京
への過剰な
依存
から脱却し、多
極分散
型の
国土
を形成していくために、全国的な
交通通信網
の
整備
を進めるなど第四次
全国総合開発計画
の着実な
推進
を図ってまいります。 同時に、私は、第四次
全国総合開発計画
などによる
国土開発
に、いわば「
こころ
」を吹き込み、
地域
の知恵と情熱を生かし、潤いのある
町づくり
や
活力
のある
村づくり
、そして、
災害
に強く安全な
地域づ
くりを進め、それぞれの
地域
を
人々
の
生活
と
活動
のしっかりとした本拠としていきたいと
考え
ております。
経済
運営については、インフレなき持続的
経済
成長を図るとともに、
日本
の
経済
力にふさわしい
生活
を実現するため、
社会
資本の
整備
を着実に進めることを
基本
に置き、民間の
活力
を生かし、調和のとれた
経済社会
を築いてまいります。 為替相場の安定については、
基本
的に、各国間の
政策
協調と為替市場における
協力
が重要であります。
我が国
は、引き続きルーブル合意の枠組みの中で、各国と協調し、為替相場の安定を図ってまいる
考え
であります。 財政運営については、次の世代に過剰な負担を残さぬよう一日も早く、財政の対応力を回復していく必要があると
考え
ます。また、
行政
改革
についても引き続きこれを
推進
していく
考え
であります。
昭和
六十三年度予算編成に当たりましては、これまでの
努力
と成果を踏まえ、引き続き、財政
改革
を強力に
推進
し、歳出面においては、特に経常経費について一層の節減合理化を行ってまいります。同時に、内需の拡大など
内外
の
経済
情勢
に適切に対処してまいります。 税制
改革
については、
国会
における税制
改革
法案
審議
の際の議論等を通じ、
国民
の間にも税制
改革
についての意識が高まってきていると
考え
ます。急速な
経済社会
の変化に対応していくため、視点を新たにして国際
国家
にふさわしい、
日本経済
の活性を高める税制、
国民
が納得して負担できるような簡素で公平な税制、本格的
高齢化
社会
の到来を控え、安定した歳入基盤を提供し得る税制、これを追求しなければならないと
考え
ます。 その際重要なことは、開かれた議論を通じ、税制
改革
についての
国民的合意
を形成していくことであります。
さき
の
国会
で税制改正法案が成立し、税制
改革
の第一歩が踏み出されたところでありますが、さらに、広範な議論を通じ、所得、消費、資産等の間で均衡がとれた安定的な税体系の構築に努めてまいります。 このような認識の
もと
、私は、政権発足後直ちに税制
調査
会に対し、所得、法人、資産及び消費課税等についてその望ましい税制のあり方につき諮問を行い、精力的な御
審議
をお願いいたしました。これらの場を通じ、
国民
各界各層の御意見を十分に伺いながら、望ましい税制の全体についてできる限り早期に成案を取りまとめてまいります。
日本
は、戦後大きく
発展
してまいりましたが、
経済
的な
発展
に比較し、
国民
一人一人が豊かな
生活
を送っているとの実感に乏しいのも事実であります。私は、
経済
発展
の成果を
国民
生活
に生か し、真の豊かさを実感できる
社会
の創造を目指してまいります。 このため、産業構造の変化に対応し、また、
地域
の実情に応じた雇用対策を進めるとともに、高度な技術・知識集約型産業の
発展
の中で働く場が確保されていくよう努めてまいります。 また、特に労使との対話を深め、
理解
と
協力
を得て、豊かな勤労者の
生活
が実現されるよう努めてまいるとともに、労働時間の短縮も
推進
してまいります。 さらに、
経済構造
の変化を初め厳しい環境に直面している中小
企業
が、これに積極的に対応し、健全な
発展
を遂げられるよう
支援
してまいります。 農林水産業は、食糧の安定供給、
国土
・自然環境の保全など
基本
的かつ多面的な役割を担っております。私は、
内外
の厳しい環境の
もと
にある農業について、
さき
の農政
審議
会報告を踏まえ、生産性の
向上
を図りつつ、
国民
の
皆様
の納得を得られる価格水準で食糧の安定供給が図られるよう、経営規模の拡大や生産基盤の
整備
など各般の施策を積極的に進めてまいります。 また、二十一世紀初頭には本格的に到来すると予想される
高齢化
社会
に備えるため、医療や年金などの
制度
の
改革
をさらに進めますとともに、高齢者に適した仕事の場や
生活
の場を拡大するための技術の
開発
、
地域
社会
の形成に努めてまいります。 婦人の能力を生かす
社会
環境を
整備
する一方、母子家庭、障害者など
社会
的、
経済
的に弱い立場にある
人々
に対しては、きめ細かな配慮をしてまいります。 教育の問題については、私は、
国際社会
の中でたくましく
活動
できる個性的で心豊かな青少年を育成していくことが何よりも大切であると
考え
ております。このため、創造的で多様な教育の実現を目指し、臨時教育
審議
会の答申を受けて、引き続き教育
改革
を進めてまいります。 教育については、学校教育が
基礎
であることは言うまでもありませんが、教育は、学校の場においてのみ行われるべきものではありません。私は、
国民
一人一人が生涯にわたって学習できるよう、生涯学習の環境づくりを進めてまいります。また、各地で、
地域
の特性を生かしたスポーツ、
文化
活動
を盛んにし、さらには、すぐれた伝統
文化
を尊重しつつ、
世界
に
誇り
得る
文化
、芸術
活動
の
振興
に努めてまいります。 未来を開くかぎの
一つ
は、科学技術の
発展
であります。科学技術の
発展
は、
人類
の進歩
向上
や産業の新しい展開にとって大きな力となります。また、ロマンと
活力
に満ちた二十一世紀の
日本
を築き上げるためにも科学技術の
発展
は欠かせません。私は、創造的な科学技術の
基礎
研究を充実するとともに、がん、難病などの克服のための研究も積極的に進めてまいります。 以上、
内政外交
の重要
政策
について所信を申し述べました。私の目指す「
ふるさと創生
」は、単なる
国土
の
開発
や
地域
の
振興
の問題ではなく、
日本
国民
すべてがより幸せで、楽しい、充実した人生を歩めるような
日本
列島を創造し、さらに、
世界
の
人々
の期待にこたえていくことであります。その
意味
で、これは
国政
全般にかかわる事柄であります。かけがえのない自由、そして、
ふるさと
を大事にすることがみずからの国を守る気持につながっていくと信じます。均衡ある
国土
づくりを進め、
日本
の
活力
をより大きく発揮させていくことが、
日本
の
世界
への
貢献
をさらに高めることになっていくものと信じます。 二十一世紀を目前にして、荒海を未知の
世界
に向かってこぎ出すような気持ちでありますが、人間の真価は、非常時にこそ最もよく発揮されることを歴史は私
たち
に示しております。重大な転換期を迎えた
世界
と
日本
のために、私は、常に
国民
の
皆様
方の声に耳を傾け、衆知を集め、合意を求めながら、「誠実な
実行
の
政治
」を目指し、全身全霊を傾けてこの難局に当たる決意であります。 重ねて、
国民
の
皆様
の御
理解
と御
協力
をお願いする次第であります。(拍手)
藤田正明
17
○
議長
(
藤田正明
君) ただいまの
演説
に対する質疑は次会に譲りたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
藤田正明
18
○
議長
(
藤田正明
君) 御
異議
ないと認めます。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時二十七分散会
—————
・
—————
昭和
六十二年十一月二十七日(金曜日) 開 会 式 午後零時五十八分
参議院
議長
、衆議院
参議院
の副
議長
、常任
委員
長、
特別委員
長、
参議院
の
調査
会長、衆議院
参議院
の
議員
、
内閣総理大臣
その他の
国務大臣
、最高裁判所長官及び会計検査院長は、式場に入り、所定の位置に着いた。 午後一時 皇太子明仁親王殿下は、衆議院
議長
の前行で式場に入られ、お席に着かれた。 〔一同敬礼〕 午後一時一分 衆議院
議長
原健
三郎
君は、式場の中央に進み、次の式辞を述べた。 式 辞 天皇陛下の御名代として 皇太子明仁親王殿下の御臨席をいただき、第百十一回
国会
の開会式を行うにあたり、衆議院及び
参議院
を代表して、式辞を申し述べます。
現下
わが国をめぐる諸
情勢
はきわめて多端であります。 このときにあたり、われわれは、決意を新たにし、当面する
内外
の諸問題に対処してすみやかに適切な施策を講じ、もって
国民
生活
の安定
向上
につとめなければなりません。 ここに、開会式にあたり、われわれに負荷された重大な使命にかんがみ、
日本
国憲法の精神を体し、おのおの最善をつくしてその任務を遂行し、もって
国民
の委託にこたえようとするものであります。 次いで、天皇陛下から次のおことばを 皇太子明仁親王殿下から賜った。 おことば 本日、第百十一回
国会
の開会式に当たり、この席に親しく臨めないことを、誠に残念に思います。
国会
が、国権の最高機関として、当面する
内外
の
課題
に対処し、
国民
生活
の安定
向上
、
世界
の平和と
繁栄
のため、その使命を遺憾なく果たし、
国民
の
信頼
にこたえることを切に望みます。 〔一同敬礼〕 衆議院
議長
は、おことば書をお受けした。 午後一時五分 皇太子明仁親王殿下は、
参議院
議長
の前行で式場を出られた。 次いで、一同は式場を出た。 午後一時六分式を終わる