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野口委員 それはそうでしょうね。主税局長が、そうでございますだなんてなことは言えるはずのものではありませんから、そんな答えが出てくるとは思っておりません。思っておりませんが、少なくとも大新聞は一応信頼すべき筋を通して調べたのでありましょうから、まんざらこれは一〇〇%うそであったとは私
どもは思い切れない。だから、何かあった、そういうような疑惑を抱かせるような先ほどのやり方ですね、
税制改正のやり方、これが私は気に食わぬと言っているのです。
それだから、もっと
国民が理解できるような、いわゆる百年の大計に基づくところの、今日のなにから今の
税制改革はかくあるべきである、しかし中期的にはこう
考える、短期的にはこう
考えないと例えば
内需拡大とかいろいろなことがあってこういう形になるということで出てくる
法案ならば別だけれ
ども、その一番大切な大どころの話が全然何にも言われなくて、つまり五十四兆円に対して四十一兆円の歳入しかなくて二〇%の物すごい赤字があるということは
国民には余り知らされなくて、そして一番下のところで
所得税減税と
法人税減税を
プラスしたものに見合うものを
売上税でというようなことを言うから、実は次の段階では
間接税が上がっていってこれにかわるのではないかとか、あるいは五兆八千億と言っているのが実際はもっとふえていくんではないかというようなことが議論されるんじゃないでしょうか。
だから、
大臣、ここが肝心なんですよね。
国民とのコンセンサスが足りなかったということはお認めですね。だけれ
ども、
国民が少なくとも憲法を守ろうという以上、納税の義務はあるのです。はっきりと納税の義務を
国民が意識をするならば、やはりちゃんとした
説明をしてやれば私は
増税だって構わないと思いますよ。少なくとも私個人はそう思います。だって、どこの家庭だってそうでしょうが。
歳出が五十四兆で
収入が四十一兆しかなかったら、どこかから金を持ってこなければならないんじゃないですか。ところが、先ほどから言っていますように、いろいろな
会計から借りてやりくりして、うそついて、たばこを上げるとか言って一年だけ我慢してくれと竹下さんはおっしゃったけれ
ども、一年どころかまだ続いておるでしょう。そんなことばかりやっていて、やりくり算段の
会計を片一方でやっていて、そして
プラス・
マイナス・ゼロでございます、ゼロシーリングを守りましたとか、あるいはまた
財政改革のために今日までいろいろと行政改革もやりましたけれ
どもだめだったんでといろいろ言いながら、実際は
プラス・
マイナス・ゼロ、いわゆる
ニュートラル方式によって今
減税をさせていただきたい、こんなことを
国民が信じると思いますか。
そんなもの、実際これは間違っておりました、もっと大義名分を明らかにして、
国民の前にその実態を明らかにしながら、長期的にはこう
考えます、百五十三兆という赤字をなくさなければならないのが
財政改革でありますし、
財政再建であります、しかしそれはちょっと簡単にできませんとするならば、先ほど
大臣がおっしゃったように、少なくとも二〇%になんなんとする
国債費をなくしていくことが当面の目標でございます、しかしそうはいってみても、内需の問題これあり、貿易関係の問題これありで、短期的には今即刻こうしなければなりませんというのなれば、そこのところに出てくることはわかりますよ。仮に私が自民党でなくてもわかりますよ。しかし、その
説明が何もなくて、そしてあたかも安易に小手先でちょっちょっとちょろまかせば、ちょろまかせばという
言葉は余りよくないかもわかりませんが、ごまかせばという
言葉だって同じですけれ
ども、何とかそこを言い逃れてくれば
売上税が入ってくるなんていうことはまさかお
考えになったのではないと思うのですが、結果的にはそうなってくるのですよ。まあ
山中大先輩に対しては申しわけないと思いますが、私
どもはそうとらざるを得ないのですが、
大臣、どう思いますか。もっと大義名分に立った、大上段から振りかぶった、大政党らしい、
大蔵大臣としてもっと堂々たる
財政改革案がどうして出ないのですか。