○中西珠子君 今度
入院の費用が一日に五百円ということになりますと、それが一カ月だと一万五千円ですね、三十日として。それから差額ベッドが今おっしゃった一日当たり三千三百円ということですと、これがほとんど十万円になります。それから付添料の差額、償還支払いをされる額と慣行料金との額には千円の差があるとおっしゃいましたから大体これは三万円ですね。それから
お世話料が東京付近、首都圏ですと四万九千四百円ですか、そうするとほとんど五万円です。そういうものを加えますとやっぱり相当の費用になるわけでございます。それが今度どうしても払わなければ退院してくださいというふうなことになってくるわけですから、
老人を抱えた
家庭、そして
老人で
病気になっている
患者さんにとっては大変何か不安のもとになっているということが言えると思うんでございます。
それで、
世代間の
公平化というふうなことをおっしゃっておりますけれ
ども、結局
老人は
所得が低いんだから、本人に貯金があれば本人の貯金から出すけれ
ども、一緒に住んでいる
家族、そういった若い人たちが出すということにもなるんじゃないかと思うんです。例えば東京都の中野区が調べた結果というものが出ておりますけれ
ども、これは
昭和六十年四月から六月にかけての付添看護料を請求に来た区内の六十五歳以上の方の
入院費というものについて調査したそうですが、付添看護料を除いて一カ月の
入院費というもの、保険外のものが十万円以上かかった人は全体の五〇・四%、二十万円以上が二六・六%、こういったものを含んだ八六・六%の人がとにかく三万円以上は
病院に払っていたというわけです。
そうすると、やはりこういった保険外
負担というものもどんどん少なくなるような
方向で
厚生省が御指導いただかない限り、そしてまた、今度のように
自己負担が上がりますと結局
家庭の崩壊、
家庭経済の破綻ということにつながってくるのではないかと思うわけでございますから、やはり急激な引き上げというのはこれを何とかしていただきたい。修正できるものならしていただきたいし、できれば撤回していただきたい、このように考えているわけでございますが、衆議院でちょっと修正がありまして外来は千円が八百円になったわけですが、
入院費の方は一日五百円を四百円にするとか、そういうお考えは全然ありませんか。
これだけみんなが
反対している。
賛成しているのは市長会、市町村の長の方々とか、それから
国民生活の中で
国民健康保険というふうなものを扱っていらっしゃる方々、市町村の方、それから
国民健康保険中央会の方々、そういった方々だけで、それ以外の方々はこの
老人保健法の
改正法案に対して物すごい
反対で、毎日私の家に電報がどんどん来ます。手紙も参ります。それから議員会館の部屋には朝から晩まで次から次へと陳情にいらっしゃるわけです。あそこに座っていると次から次から皆様にお会いしなければならない。
委員会に私が来ておりましても、その間にどんどんいらっしゃるから秘書が応対しておりますというような状況でございまして、これだけ
国民の皆様方が
反対していらっしゃるということを
厚生省としてはどのように受けとめていらっしゃるんでしょうか。そんなものは全然平気と、我々の
考え方が正しいからあくまでもやるというふうにお考えでいらっしゃいましょうか。これは大臣にお聞きしましょうか。