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矢原秀男君 本当に御苦労さんでございました。今後ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。
では次に、第二点目の
整備新幹線の
建設問題の件でございます。
これほど
予算編成時、六十二
年度において最大の
課題というのか、私たちもいろいろとニュースを伺っておりましても、自民党内の御
意見と
政府閣僚の御
意見、そういうふうな二つに分かれているように思うわけでございます。そういうふうな中でやはり問題となるのは、私も各自治体のアンケートやなんかを拝見させていただいておりますが、常に第一位が交通問題であり、そしてまた交通の中でも
鉄道のスピードアップの問題、そして道路問題、この二点というのが常に地方自治体では一位から二位に挙がっていることは事実でございます。
そういう意味で私もやはり
全国に高速網というものが張りめぐらされて、国民の皆さんの御
要望にこたえていくということも必要だなと思いますけれども、今も大臣からお話がございました財源の問題であるとか、そして新しく六つに分割をされる、そういう新しい
会社がそれによって、プラスの場合はいいけれども、大きなマイナスになった場合は、第二の
国鉄問題というものが国民の上に乗っかってくる、そういう問題を考えたときに、本当に冷静に分析をする、客観的に分析をして、そうして
政府が対応しなくちゃいけない、そういう問題が今本当に私はやってきていると思うわけでございます。そういう観点の中から質問をしてみたいと思います。
私も新聞のあれを読ませていただいておりますと、
新幹線の採算という問題、自民党内の研究の方では三菱総合研究所
事業戦略研究室、今私手元に持っておりますが、「二十一世紀の交通ビジョンを探る
整備新幹線の実現方策」というので、確かにこれ見ておりますと、
新幹線の
建設費の比較、一キロメートル当たりの
建設費、東海道の東京から新
大阪が三十四年の四月着手で三十九年の十月開業、延長五百十五キロメートル、キロメートル三十九億四千万円ですね。それから上越の大宮—新潟間で五十七年の十一月に開業、延長二百七十五キロメートル、これはキロメートル七十億二千万円、こういうふうな数字が出ております。今度は
整備新幹線、盛岡—青森間、これは延長百七十五キロメートルでキロメートル三十三億六千万円。田舎でございますから土地買収、いろんなことでもうぐっと金額が落ちているようでございます。
こういう金額を見ておりますと、
国鉄でも将来
計画していらっしゃるんではないかと思うリニアモーターのそういう中央
新幹線の問題等も三十三億から四十億の以内、そういうふうなことでまあまあの数値だなと私も思っているわけでございますけれども、やはりこういうことになって、
建設財源についての考え方を見ておりますと、こちらの方では租税、
一つの目的税をつくるべきであると、それから二番目には債券で
建設国債、地方債、特殊債、民間債、三番目はその他として財政投融資、運賃の積み立て、寄附金、こういうふうな三点から
建設財源というものを考えているようでございます。
私もこの
整備新幹線の
建設問題の
一つは財源の問題、それから先ほどから大臣が御答弁されていらっしゃいました出発する
旅客会社に本当に迷惑がかからないのかどうか、そういうふうな問題、それから三番目には、一緒でございますけれども、その中には並行在来線に対する
影響、これをずっと私考えておりますと、これは大変な問題であって、
地域では
要望はされるけれども、本当に
建設の財源、そして将来国民にどれだけまた第二の
国鉄としての
赤字をかけるのかどうかという問題を考えると、関係の方面で慎重に考えていかなければいけない、そういうふうに非常に厳しい、
政府の方では厳しい収支の見通しというものが数字で出ている。細田さんが中心になっていらっしゃいます自民党の方の
委員会では、三菱総合研究所のこういうふうな
一つのデータをもって、私見ておりましてやはりきちっと対立をしていることは明らかになっているわけでございます。
そういう中で、今
運輸大臣の御答弁を伺っておりまして、やはり大臣は関係の中の関係者であるから非常に私は慎重だなと、大臣の御答弁は本当に国民の大きな立場の中で考えていらっしゃるんだなと、そういうふうに感じております。細田さんも、私あの方大臣のときに運輸
委員長をしておりまして、あの方も二十一世紀の交通を考えた、非常に専門的に見ていらっしゃるなと思ったんですけれども、報道を見ている限りでは、
建設に反対をするメンバーに対しては何かえらいにらみをきかしているような
発言のお姿というのが出ておりますので、そのお立場お立場で非常にいろいろとこれは考えることがあるんだなと思っておりますが、まず結論的に今私大臣に直接お伺いする前に、まず
国鉄総裁か林さん、どちらでも結構ですけれども、とにかく林さんは、この
国鉄を民間方式にする事務的サイドの中で、非常にぜい肉を減らしたいという立場で一生懸命
努力、御苦労された方でございました。きょうの時点であなたに言えというのは酷だと思うんですけれども、あえて私は林さんと総裁に専門的な立場から、申しわけないけれども、自民党側の方の推進の方と、そうして今孤軍奮闘されているように思います
運輸大臣の立場、そういう中で専門的に見て本当にこの
整備新幹線というものの諸条件というものがもうゴーをしていいのか、それとももう少しこれは冷静に分析をすべきであるというお立場なのか、御両名にまず伺ってみたいと思います。