○平井国務大臣 いろいろ御議論を拝聴いたしておったわけでございますが、率直に申し上げて、特に北海道地区の場合は、三次
産業等々の一部を除きまして展望が開けない、地盤沈下、こう
考えてよろしいかと思うわけであります。今後さらに
経済力の底の浅い北海道の
産業をリードするのも見当たらないということになりますと、私たちが最も心配いたしておりますのは、大型の
雇用不安ということになりますると石
炭鉱業のみでございませんで、あと鉄鋼すべてを含めて
考えました場合に、やはり北海道地区に社会不安を起こすような
雇用不安の拡大は何としても防止しなければならぬということになります。これはもう正直な話、
労働省の従来の
対策というのはどうしても対症療法になりまして、そういうことで総理も御心配になりました結果、つい先般、
雇用対策推進本部というものを
政府・与党でつくりまして、昨日、第一回会合をやったわけでございます。これは単に会合で議論するのみならず、私が強く要請をいたしておりますのは
経済構造の調整、
産業構造の転換、これはやらなくてはなりませんが、時間がかかります。最短距離でも五年、六年はかかる。相当の出血も覚悟しなければならぬ。そういう
意味で犠牲を少なく最小限に食いとめるための施策というのは五年先の問題でございませんで、きょうとあしたの問題が問われておりますので、何としてもここは応急の処置であろうと緊急
対策であろうと相当大幅な財政の出動を
お願いしなければならぬ。特に公共
事業とよく申しますが、ある
意味で
考えれば、こういう大きい
雇用不安を解消するために公共
事業の出動というのは大型に踏み切るべきであるということで私は順次御
要望申し上げ、各
事業官庁に対して
お願いをいたしておるわけでございますが、こういったような
雇用不安が来年の三、四月がピークか、いやいやそうじゃなくて秋ごろになるのか。いずれにしましてもこの
雇用問題は一年、二年、単年度の単位で徹底的な
対策を立てなければならぬというふうに
考えておりますので、早晩、これは私が独断で申し上げるわけにはまいりませんけれ
ども、特に
地域に対する特別な配慮ということで、財源その他の問題は私が論じる問題でございませんけれ
ども、相当従来の発想を変えた大幅な公共投資等も
考えなければなかなか収拾できないような非常に懸念すべき
雇用問題である、
雇用不安であるというふうなとらえ方をいたしておりますので、そういう
意味で今後
労働省のとるべき
対策の上にさらにそういったような緊急
地域対策ということで、
労働省自体
地域の総合
対策を来国会に
お願いいたしますけれ
ども、やはり来年度の
予算等々におきましてはかなりなことを
考えませんと、特に北海道の場合、先ほど申しましたように社会不安につながりやすいんではないか。これは政治が最も心すべき問題でございますので、せっかくこの
雇用対策の推進本部が
政府・与党首脳で発足いたしましたから、ひとつここで私なりに今後
重点的にその問題を発言いたしまして、各官庁にも
お願いし、最終的にはまた党幹部、また総理の御決断もいただいて、それなりの
対策を立てたいというのが私の念願であります。