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柳澤錬造君 私は民社党・
国民連合を代表して、今回の
臨時国会召集ほど筋の通らないものはないという見解を表明いたします。
第一に、
中曽根総理は五月の二十二日、
国会最終日の
参議院本
会議におきまして、今、
臨時国会を口にするのは不見識である、
解散など考えていない、一度も口にしたことはないと言っておきながら、その数日後の五月二十六日、
自民党五役
会議におきまして
臨時国会の
開会を決め、与野党の相談もないままに五月二十七日の
閣議決定をいたしました。このことは極めて遺憾であり、権力の乱用と言わざるを得ません。
第二点には、しかも、その
臨時国会開会の
理由として取り上げているものが、
公選法が
改正になったので、一日も早く
違憲状態を脱したいと言っております。そうであるならば、あの
公選法の
改正は、総
選挙をやるために
改正をしたのかと言わざるを得ません。また同時に、
円高対策で
臨時国会を開けという、
参議院から八十九名の
署名で出されたということも
理由に取り上げられております。これもこの
憲法五十三条をよりどころにしておりますけれども、この
憲法五十三条は、
少数派が
国会を開けという
要求を通すために存在するものであって、
政権党がこの五十三条を利用するということは正常ではございません。しかも、
円高対策では、
予算委員会でもかなり論議をされまして、
東京サミット後におきましても
緊急質問をさせろということを議運の場で何回も申し上げましたけれども、
実現を果たせませんでした。さらには、
円高対策で
緊急質問をという主張もしましたが、それも
実現をしないまま終わってしまいました。それが今さら
円高対策でということを
理由に取り上げてくるということは、そのことの方が不見識と言わざるを得ません。
以上のような
理由によりまして、本日十時よりの本
会議の
開会には
反対をいたします。
以上です。