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佐藤(徳)
委員 この問題だけやっちゃって終わってもしようがありませんから前に進めさせていただきますが、
文部省のお答えを聞いておりますとどうも何かそらぞらしいな、表現はよくありませんが、そんな空虚な感じを持たざるを得ません。
藤木委員も同じようなことを先ほど申し上げたようでありますが、私もお答えを聞いて全く同じように感ずるわけであります。
さて、大臣、ついこの前、私は要請もあったものですから自分の地元の
中学校に行ってきたのです。体育館を見てくれというわけなんですね。それは福島県郡山市立の第六
中学校なんでありますが、そこは私もよく知っている
学校でありまして、四百人から五百人規模で建てた
学校であり体育館だったのですね。ところが何と六十年五月一日現在は生徒数が千六百二十名もいるのですよ。それで
学級数はといったら三十八
学級であります。特殊
学級——特殊という
言葉、さっき差別だと言いましたけれども、通常使っておりますから。それも一、二含まれていると思うのですが、まず大変ですね、もう生徒を、天気のときには校庭に集めるということはありますけれども、体育館に一堂に集めることは不可能ですね。入り切れないのです。何とかしてほしいという訴えをいただきました。ところが市の方も、
設置者の方もいろいろ判断をいたしまして、六十年の四月一日現在に新しくそれこそ分離をさせまして富田
中学校というのを新設したのであります。これが現在五百九十八名で十五
学級であります。
中学校の十五
学級くらいは適
正規模でありましょう。ところが分離したのにもかかわらず、ことしの五月現在は郡山六中というのが一千百六名なんですよ。そして二十六
学級。従来まで三十八
学級あったわけでありますから、新設が十五
学級ですと差し引くと勘定が合わないのですね。それだけふえておる、また急増になっておるわけです。もうどうにもならないのですね。それで職員室にも行ってまいりましたが、入り切れません。この
学校だけではありませんが、例えば同じ郡山市立第一
中学校なんというのもそうなんでありますが、職員室が学年ごとにあるんですよ、一学年、二学年、三学年と。そうでもしないと学年の意思疎通もできないし、ましてや全体の意思疎通なんというのはできない
実態です。まさに私は、やはり建物もそうですけれども、
子供たちがかわいそうだなという感じを非常に強くしてきたわけであります。
例えば、新市内になりますが、東京も同じでありましょうけれども、ドーナツ現象になっておりまして、中心部は非常に過疎地、過疎地と言ってはあれですが、少なくなってきている。そのかわり周囲が非常にふえている。安積
中学校というのですが、ここは生徒数が千三百五十三人、三十三
学級です。行ってきました。校舎が足りなくてプレハブが建っているのですよ。夏は暑いし冬は物すごく寒いし、
子供も大変だし
先生も大変だと思いますね。これを解消してやらないと、
子供の健康の問題もあるし、あるいは
教育効果、学習意欲の問題もあるのではないか、こんな感じを強く持ってまいりましたし、現場の
学校長を初め
先生方ほとんどが、やはりこういう大規模校の解消をしてもらいたいし、急増
地域の対策をもっともっと進めてほしいということは理屈なしに実は望んできているわけであります。
中学校の例だけを申しましたが、
小学校だって類似したのがたくさんありますね。例えば、今安積中の例を出しましたが、その近くにあります私のところの安積第一
小学校なんというのは児童数が千二百七十四名ですよ。それで三十一
学級であります。これまた足りなくてプレハブであります。これはどうしようもないのですね。こういうのが私のところの地元だけではなくて、先ほど数字を挙げていただきましたが、正しく言えば
標準学級を超えているのはもっと多いはずだ。そういたしますと、いろいろなことがここで起こるだろうと思っているのです。幸い今事例を挙げました
学校では、いじめや校内暴力の問題が起きていませんから、それだけ生徒
指導が徹底している、
子供と心と心が通い合って
教育活動を続けているのだなと思いますけれども、少なくとも、
文部省の発表によっても明らかなとおり、いじめや校内暴力、非行、いわゆる
教育の荒廃現象ですね、この発生率というのは
学校規模によってかなり率が高くなってきているという事実もあるのですよ。
それで、時間がありませんからそう多くを語ることはできませんが、
教育効果や生徒
指導の面も含めまして
一つの事例を出しただけにすぎませんけれども、大臣いかがでしょうか。御見解を承りたいと思います。