○木部国務
大臣 ただいま御
質問のありました三点につきまして申し上げさせていただきまして、
あと技術的な問題や詳細につきましては
政府委員から
答弁させたい、こういうふうに御理解を賜りたいと思います。
第一番の地震の問題でございますが、先生御承知のとおり、地震対策には予知と防災とこの二つの大きな柱があるわけでありまして、特に、防災の問題についての建築基準その他についての高層ビルや何かの御
質問でございます。
私
どもは、今、地震に対応するために、静岡外六県でございますが、東京ももちろん、全体的にはそういう直接的な補助率云々を言わなくても、そういう技術的な指導は思い切ってやっているわけでございます。近年御承知のとおり、私
ども、なるべく東京なんかの場合には、高層ビルによってそれだけのまた空間や緑地帯や、また快適で安全な、災害に強い都市をつくるために今いろいろ事業を進めておるわけであります。
そういう中にありまして、今
調査団が行っておりますが、メキシコなんかの地震の話を断片的に伺ってみますと、何か新しい建物が崩壊して古いのが残っているという
ようなことを伺っておるわけでございます。日本の場合には、今申し上げます
ように、地震を想定して、建築基準その他については、一面ではやはり
緩和をしていかなければならぬでしょうが、そういう耐震上の問題であるとか防災上の問題につきましては、かなり建設省の方も
関係省庁と調整を図りながらそうした問題に耐えられる
ような位置づけをするために努力をしておる、そういうふうに実は私は受けとめておるわけでございます。
それから、第二点の道路位置指定の問題につきましても、これもやはり何といっても防災や交通の問題に非常にかかわりのある問題でございまして、そういう
観点から最低限必要であるということで、今日に及んでおるわけでございます。私は、例えば地震なんかの場合でもそうでございましょうが、いざというときに避難するという場合になるべく広い幅があった方が避難しいいわけですね、緊急の問題ですから。そんなことを考えてみましても、また河川のはんらんその他によって避難しなければならぬとか、豪雨によって避難しなければならぬとかいう
ような場合にも、やはりそうした基準というものが指定されておって、最低限そういう問題の場合に稼働していくというためにも非常に必要な問題じゃないか、こういうふうに実は考えておるわけでございます。
それから、第三点目の地中化の問題でございますが、これは私
ども建設省といたしましては、学者や
関係省庁、そういう有識者によってキャブシステムの研究
委員会をつくりまして、そして地中化に対してどういうふうに対応するかという
ような検討を進めていただきました。たしか十月の月末にこの研究会としての結論をいただいたわけでございます。
それで、これはもう申し上げるまでもありませんで、私
ども建設
行政の柱というものは、快適で安全で、そして通行区間というものを確保するということが都市防災上非常に大事な問題でございます。それからまた、雪の方の地域を考えれば、雪を除雪したりなんかする場合に電柱が非常に邪魔になるという問題等もございますので、都市の景観や美観というものを考えてみても、電線類その他についての地中化ということは、都市の景観上からいっても防災上からいっても非常に大事な問題である。したがいまして、建設省といたしましては、当面昭和六十年度から全国の主要都市、そういう
ようなものといろいろ協議しまして、大体十年ぐらい先までの間に約千キロぐらいの地中化を進めていこうという
ような計画で、今いろいろ利害
関係者であります例えば電力会社であるとか、それから電信電話株式会社であるとか、また有線テレビの
関係であるとかいう
ようなところとの調整をしながら、事業を進めておるわけです。
これは東京で第一号でございましょうが、問屋街の馬喰町でつい最近あそこのところが地中化をされました。私は、工事が半ばのときに、ちょうどことしの春だったでしょうか、現地を見てまいりまして、この間地中化の落成式がありまして、現地を見さしていただいて、落成式にも出席させていただきましたが、これはもう見違える
ように都市の景観、今の電柱がなくなりまして、電柱にかわって樹木を植えるとか、それからカラー舗道にするとか、非常にきれいな景観になりまして、私は、キャブシステム研究
委員会、また
役所の方でも進めてまいりました地中化の問題というのは、こんなにすばらしい景観を出して、こんなに防災にも大きく役に立つのかなというふうな非常な印象でした。しかし、これを進めるためには、やはり何といっても地域のそういう利害
関係の、馬喰町なんかの場合には商店街の連合会長さんを中心にして、地元と建設省との
関係を非常にうまく調整していただきまして、おかげで立派に目的を果たすことができた、私は実はそういうふうに考えておるわけであります。
詳細にわたりましては
政府委員から
答弁さしていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。