○上原
委員 まあ、おおよそこれまでのことと余りかわりばえしないと言ったら失礼になりますが、大体そうだと思うのです。そこで、こういう二次振計の後期をどうするかという面では、
政府の御見解も我々が
考えている点あるいは
指摘をしたことと余り差がないわけですよね。共通性がある。ですから、私はその土俵を大事にしてもらいたいと思うのですね。しかし、その手法においてはいろいろまた異なる
考えもあるかもしれませんが、観光問題、観光
産業の
必要性というのはどなたも否定はしない。
ただ、これはきょうは時間的なゆとりがありませんので細かくは言いませんが、今のようなパック観光では、
沖縄の今後の観光
産業のいわゆる地場、民宿やそういうものに本当に好影響を与えているかどうか、先行き不安な面があるわけですよね。航空会社がリゾートホテルをどんどんつくって、募集するのも全部一括してやり、乗っけるのも一括してやる。今度宿泊も一括してやる。お土産品店も全部チェーンでやっていくという、これで
沖縄経済が果たしてプラスになるかどうかというものは、もっと分析する必要があると僕は思うのですね。こういう面は既に相当問題含みであると中小の観光業者や民宿等々からクレームがついているということは念頭に置いていただきたい。私、この間、西表に行きましたが、西表だって大変ですよ。石垣から朝行って、日中はみんな向こうで観光するけれ
どもまた引き返してくるというふうに、ある面ではごみを落として帰るようなものだというきつい御
指摘もありましたが、そういった面を
考えないと、大企業に独占をされる
沖縄の将来の観光のあり方というものは、よほど
政府段階でも御配慮をしていただかないと、今
長官が言うように、でっかいホテルや
輸送体系ができたから
沖縄観光が
発展をしたということにはつながらないという危険性というか暗い側面もあるということを
指摘しておきたいと思うのです。
そこで、総務
局長がいろいろお述べになりましたが、ぜひそういったことをひとつ体系化、具体化をしていただきたい。冒頭
長官がおっしゃった
交通体系、通信体系の面と関連するわけですが、観光を
重点施策の一つの柱にするという意味でも
交通体系の
整備というのは極めて重要だと思うのです。しかし、けさもいろいろございましたが、
那覇空港のターミナル問題にしたって、あんなターミナルが、国内はこっち、島内はこっち、国際はこうと、国際ターミナルは今中央に建設中ですが、これも長年
指摘をして、ようやく六十二年に向けて手をつけているようですが、どう見たってああいう変則的なあり方というのは
沖縄観光の玄関としてはよくない。そういう
基本的な問題さえも
整備されていないということ。さらに、
空港に至ってもこれから大変力を入れていかなければいかぬ。
そこで、けさもいろいろございましたが、繰り返しで恐縮なのですが、この
離島空港の
整備の問題は
久米島の
ジェット化は五次
空整でやっていきたいということでしたが、
久米島は観光だけの問題じゃないのですね。今クルマエビの栽培というのを非常に盛んにやっておって、四月から七月にかけてはちょうど収穫期に入って、これは直接空路で東京あたりに運ばなければならぬ、だが今のYSではどうしてもほかの荷物もあるから、特にそういった農産物、海産物というものを運ぶキャパシティーがないと言って、大変この面が問題だ。そういう面で単なる
空港整備という
政府全体の
計画の中にこの
久米島問題を
位置づけては遅過ぎるという
指摘がある。これは仲里、具志川の村長さんからもありましたし、私はクルマエビをつくっている現場まで行っていろいろ聞いてみたのですが、その面でもこの
久米島空港の滑走路延長というか拡張問題というのは、優先度として私は早めなければいけない一つの
課題だと思うのですが、その点はどうお
考えなのかということ。
もう一点、
南大東も五次
空整に入れるということでした。これは陳情書が来ております。
南大東は現
空港の
位置というのが防風林、いろいろあって、拡張は無理だという話もあって、東側に新しい立地を
考えているということもありましたが、この間の村長さんの
要請書を見ると、そういうことまで具体的には示されていないのだが、
運輸省も来ておられると思うのだが、この現
空港を
整備していくのか、あるいは新しく立地させるのかという問題。
それと、
多良間は御
承知のように平良と石垣の中間にあるわけですよね。ちょうど向こうは気象
条件が非常に悪いのですよ。悪くて、行くのは行ったが、帰りはよいよいどころかもう帰れないという場合もあるのです。レーダー、そういうものもなしで、有視界ですか、全くそういうことでやっているので、行ってみないと帰りの気象はどうなるかわからぬというので、パイロットの勘で向こうはやっているのですね、
空港は。そういう面で危険性の問題もあるし、気象上の面からも
空港の
整備というものは早急にやらなければいかぬということが、この間
青山委員長を初め御苦労さんでしたが、平良市に行ったときも強くそういう要求が出されているわけですね。一方、粟国の方も出されている。
伊平屋、伊是名はもちろんです。
もう一つは、ついでに言いますが、慶良間
空港、これはグライダーが飛んでいると思うのですが、あれは外地にある
空港ですが、これは御
承知のような豊田商事問題で、この会社が倒産をしてしまったのですね。今地元の座間味村当局や
関係者が何とか維持をしているようですが、安定的に継続的な運航が
確保できるようにやうてもらいたいという強い
要望があるのですが、こういった大どころじゃなくして、
県民やその
地域住民の
生活環境と結びつく足の
確保の
必要性、安全性というものを
考えないと、
離島空港整備というものは本物にはならないと私は思うのですがね。
今
指摘をした問題等を含めて、改めてどういう優先順位でやっていくのか。優先順位というと、先になる方はありがたがるが、遅くなる方は御不満があるかもしれませんが、しかし、みんな一遍にやろうとしたって今の
状況ではできないわけですから、そこはやはり
交通整理をして、もし後になる方はまたそれだけ御
理解をいただいて、協力も頼むということでないといかぬと思うのですが、甘い期待だけやらぬで、どういう形でやっていこうとするのか、そういう面はおのずと
方向性というのは出てくると私は思うのですが、ひとつ
開発庁、
運輸省から改めてお聞かせをいただきたいと思います。