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安永英雄君
臨教審のこの前の答弁じゃないけれ
ども、
局長、そういうものじゃなかったでしょう。第一期の関東一円をやってみてそれからというようなのんびりした話じゃなかったんですよ、これ。そうじゃなければ四回もこれが廃案になるはずがないですよ。すべてのとにかく生涯
教育あるいは機会均等ということで計画的にやっていきますというのでやっと一期が終わって二期目にかかってみたときには、まあ、一期目はやってみて、そして地方の方から要請でもあればそこのところ試験的にやらしてみてというふうな答弁じゃこれは全く違うですよ。またこれはそういうことであればNHKが出さぬはずですよ。これはあなた、計画を立てて、例えば六十三年の第二世代の通信衛星打ち上げるぞというのをもう虎視たんたんとねらっておかなきゃならぬ問題じゃないですか。さあ、どうしましょうかという話じゃないですよ、これ、この法案ができたときには。金がないのなら金がないとおっしゃってくださいよ。だから今みたいな形しか遅々として進みませんと言うのならまた私もある
程度わかるけれ
ども、あれだけのかねや太鼓でたたいておいて、そして今でも全国皆がとにかく生涯
教育もこれで勉強できるというふうなことを言っておいて、今になってどれぐらいかと言われてまだ言えない、完成が。六十三年の衛星を使うということであれば、もうはっきり
予算関係その他考えておかなきゃならぬ時期ですよ、これ。それが、今どうも
大臣のあれではカセットみたいなもので、あれやってみようかとか、金持っている地方の方でそういった放送
施設でも地元で持ってくれればそれでいってもいいがというふうな、そんな意気込みじゃなかったわけでしょうが。私は、これは随分変わった
文部省の取り組みだと思うんですよ。しかもこれはあなた、金全額国の方から出資するんですよ、これ。これ以上聞いたっておっしゃらぬでしょうし、私は、もう
局長あたりはこの六十三年の、今、外国から入れるのか、国産でいくのか、いろんな問題があって、それにどれぐらいのとにかく金を要するのか、それに
文部省としてはどう対処するのかというふうなお答えがきょうあるだろうと思っておったんですが、これはもう言ったってむだということであればやめます。
最後に私は、この放送大学で与野党の激突があったりいろんなことがありましたけれ
ども、一番やっぱり問題は、理事長、監事及び学長の人事、これがすべて
文部大臣の権限に集中しておる、まさに今もそのとおりであります。
文部大臣がこれは握っておられる。理事についても、理事長が
文部大臣の許可を得て任命をするということになっておる。あくまでも
文部大臣というところからいっておるわけです。教員の人事権は、学長、副学長と、六人か、今は何人か知りませんが、十二名の幅があったと思うんですけれ
ども、教授によって構成される評議会であるけれ
ども、その評議会も学長の申し出によって理事長が任命をする。一般の大学では教授会に人事権があって大学の自治というものを守っておる。これはもう大学の自治の根源でありますが、ここにはないんです。教員は五年の任期制、こういうことになって
文部省に管理された大学だというところで、私
どもとしてはこれはやっぱり大学の形態をなしていない、
文部大臣の恣意によってこの大学が左右される、はっきり言って国家権力が全国ネットワーク化すればこれは非常に危険だというふうなことまで
論議をされていったわけです。電波を出して、全国民にこれが伝達できる、これは学生だけじゃない、だれだってチャンネルひねっていけば見えるわけですね。勉強することができるわけです。いわばこの電波というのは国民全部が見るという機会がある。
そこで、
大臣の
考え方、こういったもので政治的な中立というのが果たしてここで守れるかどうか。
教育基本法にのっとった
教育というものが電波を通じて全国民に流れていくわけですが、そういった場合に非常に疑義があるというところが大体一番焦点であったわけです。私
どもは最後までその点についてこれは追及をしていったところでありますが、これは強行採決をされたわけです。したがって、これが私は今後の放送大学というものについてのやっぱり心配は残る。今の
大臣がそうというわけには私は言ってはおりませんけれ
ども、いずれにいたしましても私は、今から注意をしておかなきゃならぬのは、いわゆる
カリキュラム、テキスト、こういったものについて私はよほど気をつけて、先ほど言ったような政治的な中立が守られておるかどうか、あるいはまた
教育基本法にきちっとのっとった範囲でやられておるかどうかというふうなことも、これは
大臣の掌中にあるわけです。
私はこの前、去年、放送大学に行っていろんな書類もらいました。現在のいわゆる教授あたりの、もう既にメンバーがずらり並んで、その人がテキストつくっておる。私はその後帰って、ああ、この人がなという教授を見つけて、ずっとやっぱり調べてみた。本人の著書その他も見たけれ
ども、非常に、私は名前は言わないけれ
ども、やっぱり心配な教授が入っている。この人が
カリキュラムをつくりテキストをつくり、そしてこれが全国に流されていくとなれば、これはあの人の
考え方がむき出しに出たら大変なことだというふうに感じました。そういった
意味で大学の
教育の基本というものは
大臣しっかりつかんでおいていただかなきゃならぬ、こういった私の心配に対して
大臣の御答弁を願いたいと思います。