○国務大臣(藤波孝生君) 今御指摘をいただきましたように、官邸の
整備費として約一億八千万円が計上されておりまして、現在の官邸の機能を維持するため、外装とかあるいは内部施設、設備の
整備などの
改修に充てようとするための
経費でございます。また官邸機能の強化、近代化に関連するいろいろな
施設整備の
検討に必要な
経費としまして、
昭和六十年度
予算案に七百余万円計上いたしておるところでございます。
御指摘のように、臨調でも
内閣機能を強化していくということが取り上げられまして、非常に強調されてきておるところでございますし、また今日の行政を進めていく上で、いろいろな情報を総合化する、そしてその伝達を早く集中させて、そこで情報をいろいろ整理して対処していくというようなことからも、
内閣機能の強化ということを具体的に言えば、そういった情報伝達のシステムというものを首相官邸にもっと
整備すべきだと、こういうふうな形でいろんな御助言な
ども各方面からいただいてきておるところでございます。実際に機能の面でどのようにしてそういったいわゆる情報伝達のシステムというのを持っていくかということについて、これは通信機器な
どもいろんな形で発達もしておりますので、それらもうまく総合化されて活用されるということを頭に置いて
検討していく必要があろうということで、郵政省とも連絡をとりながらいろんな研究を進めておるところでございます。
それからもう一つは、首相官邸の施設そのものが非常に古くなっておりまして、
昭和三年に建てた官邸でございますので、そういう意味では、中の
会議をするときの機能とか、あるいは外国のいろいろな国公賓の方々をお迎えしてのいろいろな応接の段取りとか、なかなか事欠くところもあるというような話も従来各方面から指摘されてきておるところでございますが、これについても徐々にいろんな
検討、研究はしてきておりますけれ
ども、これをぐんと打ち出して、それじゃ首相官邸をどうするかというような論議をするというのもなかなかしにくい行財政改革路線の空気の中でもございますし、よく何回か浮かんでは消え、浮かんでは消えしてきております首相官邸のそういう施設の
整備という意味でも、当面は、何といいますか、少し内装を白く塗ってみたり、外のかわらが落ちてくるのを少し防ぐための工事をしてみたりしながらきておるようなことでございまして、いろいろ申し上げてまいりましたけれ
ども、その施設の面とか、あるいは機能の面とか、いろんな面で首相官邸を
中心とした行政の進め方についていろいろ研究をもっと進めていきたい、こう思っておりまして、
〔理事坂野重信君退席、
委員長着席〕
そういう意味では今申し上げました一億八千余万円というのは、これは施設の
整備をしていく費用、別途官邸機能を強化するためにいろいろな研究もしていきたいと思いまして、調査をするための費用などをとっておるようなことでございます。まだ具体的にそれらがどんなふうに動いていくかというところまで至っておりませんが、それらのいろいろな方面からの御指摘や御助言もちょうだいしながらよく研究していきたい、こんなふうに考えておるのが実情でございます。