○井上吉夫君
質問の
趣旨を十分
道路局長も国土庁の方も把握をしていただいたと思いますし、さらに積極的に二十一世紀へ向けての対応を図るために御努力をいただきたいと思います。そして、
質問の
趣旨に十分こたえられるように心から
希望を申し上げておきます。
最後に、
建設大臣にお伺いいたします。ここで細かい数字比較をお伺いする時間もありませんので、私の印象と
建設大臣がつかんでおられる印象なり数字なりというものと恐らく違いはないと
考えますので、それを
前提に御
質問をしたいと思うのでございます。
日本は、昨今の経済成長で自由世界の中で言うなれば第二位の経済大国ということを内外ともに実は認め合うところに来たと思うんですが、その中で一番おくれているのは社会資本ではないか、社会資本の蓄積という点で見るならば欧米先進国よりもかなりおくれているのではないかというのが通説だと思います。社会資本
整備の着実な前進はこれから先の経済の浮揚のためにも極めて大事なことでございますし、冒頭の
青木委員の
質問の中にもありましたように、今、世界との
関係でまさに
日本が置かれている大問題というのは貿易の不均衡であり、そしてそれを解決する手段として一番大きく求められ、そして
日本がまたその手段を大きく前進させなきゃならぬというのは言うなれば
内需の
拡大ではなかろうかと思うわけであります。
これらの諸点を通して
考えた場合、しかもその結果は後の世代まで立派な遺産として残っていくのが社会資本でありますから、その中の最重要項目であります
道路整備というのは私はそれこそ最も大きな力点をかけてやっていかなきゃならぬことではないかと思うわけであります。そして同時に、今、
日本経済の中で問題があるとすれば、それは業種間の不均衡であり、あるいは
地域間のふつり合いということが大きな問題として出ているわけでありますので、
公共事業の大幅な前進、社会資本の
整備という全体的な目標の達成、前進とあわせて、これらの
事業の配分を通して少なくとも
地域間の経済格差の是正という、そういうことにも活用できるというか、手法として十分利用ができるというぐあいに思うわけであります。
それらのことを
考えあわせますと、とりわけ
財政事情が厳しいと言われるさなかではありますが、
建設大臣に奮起一番していただきながら、これから先の建設
事業のさらに大きな前進と同時に、六十年度に向けても今申し上げましたようなことを基本に置いて強力に
財政当局と折衝をして
いただき、本
制度がとりあえず三年ということでありますので、その以後の進展を頭に置きながら、この
事業が終わった後、一体一般
財源として大幅に建設
関係の公共
予算を伸ばすという形に展開をしていくのか、あるいは本
事業をこの後も続けていくのか、そのことはこれから先の扱いの問題ではありますけれ
ども、少なくとも社会資本の充実というものがいかに大事かということをしっかり腹におさめて、ひとつ強力な行政展開を特に
建設大臣に御
要望申し上げたいと思うわけでありますが、
大臣の御決意をお伺いして私の
質問を終わります。