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志村哲良君 ありがとうございました。ただいまは
建設大臣から内需拡大に関する大変心強い御意向を拝聴したわけでございます。
実は、私も本年二月の二十日、二十一日と参議院の
予算委員会におきまして
地方公聴会が開催されました際に、新潟県において開かれました公聴会に参加をいたしてまいりました。新潟県におきましても各界各層から大変立派な公述人に御参加をいただきまして、熱心な御意見をお聞かせいただく機会を得たわけでございます。ただしかし、まことに率直に申し上げまして、この中で一、二実は分明ならざる点もあったわけでございます。
例えば、現下における新潟県の経済はまことに順調に
発展を見ておるという公述がございましたが、同一の公述人のお話の中に、新潟県の重要な地場
産業であります燕市におきます金属洋食器
産業、あるいは新潟県の伝統深い織物
産業等々の
地域の経済に大変重要な関係を持った地場
産業、中小企業等々が必ずしも景況感を持っていない、場合によってはマイナス成長を見ておるというような、ある点矛盾した公述も実はあったわけでございます。このことの実態は、私はいわゆるエレクトロニクス
産業等々の好況によりまして経済全体がバランスをされているというような点に起因しているのではないかと考えるものでもあります。
そのときに、ただいま申し上げました燕市におきます金属洋食器
産業の実情視察にも参加をいたしてまいりました。燕市におきます金属洋食器の総生産額、年商約三百七十億円くらいであるとお伺いをいたしました。燕市の
人口は約四万五千人くらいだそうでございますが、これらの人々の大半がこの金属洋食器の
産業に従事をいたしておられるわけであります。私は、このような実情に触れます中で、今何かともてはやされておりますハイテク
産業、実は先ほど申し上げました公述人の公述の中にも新潟県におけるハイテク
産業は極めて順調な
進展を見せておるというような公述があったわけでございますが、今はやりのハイテク
産業、あるいはこれらに関連いたしました超LSI等に関して思いを寄せたわけであります。
私は全く素人でございまして、確たるところは存じませんが、先ほど申し上げました燕市の洋食器の総生産額三百七十億をもし超LSIにいたしたらどのくらいの量であるかというようなことをも思ってみたわけですが、どうも申し上げたように素人でわかりませんが、恐らく軽トラック一杯くらいのものではないかと実は考えてもみた次第でございます。このようなことに思いをいたしますと、燕市の金属洋食器
産業と今申し上げた超LSIが
地域の経済あるいは
地域住民の
生活に及ぼす波及効果という点ではまことに大きな問題が含まれておるというような点をまざまざと感じ取らせていただいてきた次第でございます。
このような点から思いをめぐらしますと、道路とか上
下水道あるいは
住宅等々、先ほど来、大臣の御
説明にありました
地域の経済あるいは
地域住民の
生活に及ぼす影響が極めて重要なものであるということを改めて確認いたすものでもございます。お話にもございましたように、
財政事情は極めて厳しい
状況であるとは存じますが、道路、上
下水道、
住宅等々、大きな波及効果を持ちます
公共事業投資を直接に所管なすっておられます大臣に、まことに重ねてで失礼でございますが、もう一度気持ちのほどをお聞かせいただけましたらまことにありがたいと存ずるものでございます。