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西村政府委員 ただいまの
お話は、航空界の有志がつくっております航空政策研究会というところで、
空港整備とその
財源問題についての提言というのを出されたわけでございます。その中では、今
お話しのように、主な問題としますと、特にそのうち
空港のあり方というのか、
空港整備のあり方としては、おっしゃるように、まず地方
中心主義ということでひとつやれということと、その場合に第三セクターというものを大いに活用したらどうだということを言っておられます。
地方
中心主義という場合に、どこまで地方
中心でやっていけるかどうかというのは多少問題があります。私
どもやはり成田なり羽田なり国の根幹となる
空港というのは国の責任でやる必要がある。現在、新東京国際
空港公団というのも、これもやはり国の責任で能率的な形で、国が直接やらない、公団という形をつくっただけで、やはり国自身の責任でやっているわけですから、国の責任というものをどう考えるか。全部地方
中心でできるかどうかということは、多少問題があるのじゃないだろうか。ただ、地方を大いに活用して、地方の自主性を尊重した形で
空港を
整備していくという方向は、なるほど首肯させられるものがあるわけでございます。
それから第二に、第三セクターを活用したらどうだということの御
趣旨は、それはそれで、非常にそのねらいは、第三セクターが企業的な形でやる。そうすると、国が直接負担し補助するということでなくて、別の
財源を求めて、そこで新たな
空港整備の展開ができるのじゃないか、こういう期待を持っておられるわけですが、問題は、第三セクターでやるための可能性は、非常に企業的な環境が必要なんです。実際に
空港整備が企業的にできるのは羽田ぐらいのもので、あとの
空港は大変収支が苦しい状況に相なるわけで、
一つの理想といいますか、そういった
考え方はそれなりに
理解できますが、現実に第三セクターがやれる
空港というのはちょっと見当たらないのじゃないかなと考えているわけでございます。
しかし、御議論としては十分にこれから私
ども、いろいろと貴重な意見を含んでおりますので、勉強させていただきたいと考えております。