○藤原房雄君 うちの議員から、この
地域のここは一部
保全緑地の指定を受けている、その条例があるのだけれ
ども、これを解除してもらいたいという申請があるという、そんな話がちょっとありまして、あそこが売買されるということは、「杜の都」とこう言われて、緑には特に
関心を持ち、そしてそれをふやそうということで大変努力している、それも一番いいところ、一番大事なところです。そこがそういうことで出ているということは、これは少し問題だなという意識でおったのです。しかし、何ぼ
林野庁、営林署でも、もちろん地方自治体との協議もあるだろうし、また、個人に売買するということは相当時間がかかるのじゃないかなと思っておったのですが、ことしの三月に入札したということです。
これは、国としては確かに国有財産の処分ということで、それなりの手続をやるのかもしれませんが、地方自治体としましては、地方自治体の
一つの
都市計画なり、
都市策観とかこういうことでいろいろな
計画があるわけですね。今そうでなくても地方財政が大変ですから、買うか買わないかと半年かそこらで問い詰められましても、買いますなどということは、相当財政力がなかったらできないのじゃないかと思う。いろいろな
利用計画というものは考えられたようですが、結局、国のものは安く買えるという
考え方が地方自治体にあるわけじゃないけれ
ども、特に、高いとか、もう少しどうかならぬかとか、いろいろ協議があり、また、使用目的が、どういう目的がいいのかということも随分検討をされたようです。とにかく、この話が出て一年近くというさっきも
お話があったのですけれ
ども、実際はそんなに期間がない。
それで、これをこの仙台という町の中から、この位置は非常に大事なところで、しかもこの中には学術林というのですか、そういう貴重なものもあるわけです。それは
保全緑地で条例で縛ってありますから、木は切れないとしましても、個人に渡るのと公的なところでそれを管理するのとでは違うだろと思います。また、
一般市民の
利用度というか、こういうことからいいまして、手続上私は何がどうだということじゃないのですけれ
ども、これは上から手続を踏んではさっとある期間でということじゃなくてもう少し時間をかける。それからもう
一つは、国でさえも財政が大変だといって身売りをする、身を切るのですから、いわんや地方自治体がそれを受けるなどという財政の余裕なんかあるわけがございません。こういうことから、これは
大臣、閣僚の一人ですから、もしその
利用の目的ということが明確になって、地方自治体として、こういう
利用方法がある、ぜひ買いたいということでありますと、それ相応の、自治省は起債を認めるとか、延べ払いにするとか、いろいろな支払い
方法とかなんかということで、対策というものを考える、やはり地方自治体の意向というものをあくまでも尊重する、こういうことで、財政的に援助が大変なことはよくわかりますけれ
ども、十数億ということでこれは入札でやってしまう。
私は、こういうことが、これはもうやってしまったことですから、けしからぬ、このやろうと、こう言ってもどうしようもないのですけれ
ども、今後のこととして、やはり物件によっては慎重に考えるべきところがあるのではないでしょうか。そしてまた、地方自治体が今すぐはできないのだということで、
利用のいろいろな方途について御
検討をなさるなら、また、その財政的な裏づけが当面すぐないということならば、それなりの配慮というものでこれを進めませんと、もう今
都市の中の緑がどんどん失われておる。一たん失われたものは再び返ってこないということで非常に叫ばれています。それが、役所が率先してそれをどんどん進めるみたいなことではこれはどうかな、いかがなものかなと思います。
林政審では、勇ましく進軍ラッパで三倍やるのだぞということですから、もう、それということかもしれませんが、やはり場所というものがあり、そしてまた、地方自治体は地方自治体の
都市計画というものはいろいろとあるわけです。これは
大臣、何とか自治省といろいろまた
お話しいただいて御検討いただきたいことだと思うのですが、いかがでしょうか。