○安永英雄君
審議会が十六、協力者
会議が十五、この仕事の
内容を実際は言ってもらいたかったわけですけれども、時間がありません。全部うまくいったら、
教育全般について手抜かりなく今の
文部行政の中で
機能するようになっているんですよ。それをあえて
総理直轄の
審議会に持っていくというところには、どうしてもここの理解ができない。しかも、今聞いておりますと、厳然として
文部省側の
立場をあなた強調されたけれども、これらの
審議会を中心にして
文部省はこぞって今の体制でやっていけばこれはやれるんですよ。だから、二十五人集まって
総理直轄で今度の新しい
審議会がやっているというときの
関係というのは、今さっき言ったようにうちが主体ですよと、これと合わせるものがあったら言ってください、あるいはうちからもこっちに頼みますよと、こういう
関係で実にくだらぬ
審議会をつくるものだと思うんですよ。鳴り物入りでこんなものつくる必要ない。
文部省はしっかりしておけばいいわけですよ。何か
文部省の中で、仕事がとにかく今も言ったように
社会の進展その他の問題でどうしても力不足、そういったものならいいけれども、私はそうは思わない。もう時間がありませんから具体的に今の十六と十五の
審議会についての
内容は聞きませんけれども、中で特徴的なものを聞いていきたいと思います。
どこの機構の中でも、
文部省の中で二十一世紀を目指して
教育をやっていこうというふうなことで手抜かりのあるところはない。手抜かりがあるとすれば金の問題ですよ。金がないんですよ。私は、ちょっと横道にそれますけれども、金の問題で、驚いたことにこういう
審議が行われておりますね。これは四月の二十五日に
総理が
答弁されたんですけれども、
教育改革がすぐ財政負担につながるとは考えない、必要な改革は実行していくけれども、
教育改革即財政負担というふうには考えない、
臨教審の自主性で現在の財政状態をある程度考え、答申が行われると
期待している、実に私はこれは
総理として言うべきことじゃないですよ。それこそ先ほど言ったように二十五人の
委員に失礼に当たる。何でも自由に皆さん方検討してください、張り子いっぱいやってください、憲法、基本法も多少飛び出たっておもしろいじゃないですか、そこで思う存分の案を出してください、それは法律の中で尊重します。しかし財政の問題になってくると、とにかく
委員はそれぞれ財政が苦しいからわかっているでしょうと、余り財政を使わぬことを
期待していると、こう言っている。
それから衆本
会議で、これは日にちはちょっと忘れましたが、議事録の中から見たんですけれども、竹下大蔵
大臣に至りましては、
教育の予算は厳しい財政
事情のもとでも必要なものは確保している、これが今の現状です、
教育改革の
内容いかんでは財政の負担を軽減する場合もあると。二十五人が一生懸命やったら今よりも財政負担がかからぬようになる結論が出るかもしれぬ、逆に新たな負担を生ずる場合もある、
教育改革は財政負担が増大すると決めてかかるべきではない、財政再建は
国民的
課題で、どんな政策もこれに立脚したものでなければならないとの基本認識に立っているという、実に公然と今の
教育改革について財政面からはっきりとしたことを言っている。
後で私は申しますが、
教育改革の中心に恐らくなるだろうと思う今後の大学のあり方、これについても行政審の方から、もう今度の報告書の中で競って一様に今後の大学の新設あるいは増設、あるいは学部、学科の増、絶対に厳しく抑制する。こういう財政面から考えたら、私は今度のこの
臨教審から出てくるものは何も
期待できませんな。初めから
文部省の方に、たくさんとにかく当面の問題があるから、予算を今度の概算要求では張り子いっぱい出せというんなら話はわかるけれども、財政面から考えたときの
総理と大蔵
大臣の発言、こういうものから見れば全く何にもこれは私は
期待できない。それと、先ほど言った
内容というものも、
文部省が下になっておる。そして、向こうから参考になるものがあったらすり合わせをしましょう、こういったものは、ここに何を
期待するのか。そもそもこの問題は
総理が言い始めたときには、現在の
教育の荒廃、落ちこぼれ、非行、いろんなものが目に余る、だからとにかく
教育改革をやろうじゃないかという、この点は与野党ともに一致している。そこから発想してきたものが、いつの間にか二十一世紀を目指して、そしてそれを目指しても予算は何にも考えられない。
文部省もやれればやるんですよ。私はこれは疑うわけじゃないけれども、
文部省がなりふり構わず自分の職責を
総理の直轄に持っていく。私はひどいことを
文教委員会で言ったですな、もう
文部省はもはや
文部省ではなくて文都庁、そういうふうに私は言ったこともありますけれども、それでも一番大きなねらいというのは、財政的にはいろんな予算で苦しいその
文部省が、得たり賢しとこの機会をねらって、
総理の直轄になるし各省が協力する、こうなれば予算も相当潤沢にとれるであろう、そこに大きな
期待を
文部省は持ったからこそ、我々としては、これは日常与えられた固有の事務というのをやってまいりますというところにあったと思う。ちょっと財政面の問題で横道にそれたけれども、これは先ほど言ったように、皆さん方がよろしいように英知を絞ってやってくださいと言った、結果は尊重する、尊重するといっても出鼻をくじいてこの
審議の中で、
総理大臣と大蔵
大臣がここまで言えば、何とか
文部大臣としても本気で考えているのかというふうな気がする。
文部省だってそれを
期待したのじゃないのか。これは出ませんよ、どうです。