○三治重信君 そこで、あのときのグリーンカードの廃止、延期のやつのときも、僕も大蔵
委員で
質問したこともあり、我が党の大ボスが廃止にえらい運動したので非常に
質問のしにくかった思い出があるわけなんですけれ
ども、そのときにも僕なんかも非常に
大蔵省に言ったんですが、結局あれで延期に追い込まれたのは、やはり中小企業者や金持ちが無記名預金とかほかのところでやっているのまで
大蔵省が全部財源を追及しようとしたところに大きな反対があったと思うんですよね。だから金持ちは自分の利子が税金を取られるとかなんとかいう部分については、これは正規の
金融機関で利子はどれだけ払うというやつがわかるわけだから、それについてどれだけ天引きされるかというやつはこれはあきらめるのは早いけれ
ども、預けた金がどこから出てきたんだということにおったり、自分の息子や孫の
名前でやっていたやつが、それはどうしてこんな金を孫がもうけたんだというのを税務署の職員に追及されるのが非常に怖いわけです。怖いというよりか人間的に嫌なわけですよね。自分のものを人にそんなとやかく、どうしてそれが所有になったんだと、自分のものになったんだと、いかにもちょっと罪人扱いになるということが非常に嫌だから、そういうことはやめなさいということを随分言ったんだけれ
ども、いや不公平になるとかなんとか言って全然言うこときかなかったのが延期になった大きな
原因だと思うんですがね、そこをひとつ考えて、とにかく銭を持っているやつはその金がどこから来たかということを言われるのが非常に嫌だということですね。だから税金を取るのは、現実の利子の払われている
状態の中でどれだけうまいとこ取り上げるかということを考えればいいことなんで、その元の元本をどこからせしめてきたか、だれの
名前で、孫の
名前でやっているの、愛人の
名前でやっているの、そんなのはあんまりとっちめないでいくことが、
一つ全部を網かぶせるということになってくると、
一つ物すごく暴れたりなんかするともうみんな逃げちゃうようなことになっちゃうわけなんだから、税収目的ということならば税収の不公平税制の是正という
一つだけをまずつかまえてやってもらいたい。それを僕なんかこの前のときには随分グリーンカードのやつ、ひとつきのうかおとといになって本当のマル優カードだけ、いわゆるもう利子を免除してもらうだけのカードにすると、こうすれば、この前僕なんかが非常に主張したところなんだが、そうすればその人に利子を免除してもらうために住民票を持ってこい、そうしてその住民票のもとにおいてカードをある
金融機関が出せば、そのカードによってどの
金融機関も使えるということになれば、やはり利子を課税なくするために、預金をするときにそのカードを提示して預金をするということについての負担というものは非常にだれも嫌がらぬだろうと思うんですがね、そして隠れ預金やいろいろ隠している預金なんかというやつは、それは天引き四〇%が多ければ三五%を取って、そしてあとは返してもらいたい人は総合課税の申告をしなさいと、そうすれば返しますと、こういうぐあいにすればいいんですが、これもまたあんまり多くなると、先ほどじゃないが、金利の自由化でアメリカへ行けば、日本の都ですら六、七%の預金が向こうへ行けば一〇%も一二%ももらえるということになると、もうみんなその金が出ていっちゃうということになって、元が出ていっちゃえば、幾ら利子を余計税率を上げでつくっても、元が少なくなれば全体の税収は少なくなってしまうと、こういうことになろうかと思うんですが、これは皆さん方の方が専門だろうと思うんだけれ
ども、そういう意味において金利の自由化というものと国際金融の自由化というものとでいわゆるアングラマネーというものがいいのか、またそうでなくても正規の預貯金でもどこでも自由だと。先日もある
金融機関の何かが言ったのは、日本の中小企業でももう日本で金を借りるよりかスイスの
銀行で幾らでも金貸してくれますよと、我々みたいな全然世界に知れてない中小企業でも、また日本の
銀行だと
大蔵省の監視が厳しくて、監査が厳しくて、六カ月ぐらい金借りるのにかかるんだけれ
ども、スイスの
銀行なんかだったらもう一、二カ月で貸してくれると。僕は本当にびっくりしたと、借りた者がびっくりしているんですよね。ちょっかいかけて、言われると思ってやって、スイスの
銀行から金を借りるようにしたら、そうしたら幾らでもどうぞといって、もうその一、二カ月で貸してくれると、こういうことも事例としてあって、日本の国内の企業でもそういう国際金融の自由化に対して非常に鋭敏になっている。借りる方は安く借りる方がいい、預ける方は高く金を預けた方がいいと、こういうことである中で実施されるわけですから非常に難しい問題だと思うんですけれ
ども、そこをひとつ十分勘案されて、私は結論を言うと、マル優、とにかく法律がうまいとこ国民に信頼されて利用されなければ我々も立法して法律つくる意味もないし、それから役人も
施行されない法律をやったって自分
自身で不信感持ってやる気はないだろうし、だから実際やる法律というものは決めたからには実行されるような法律であってほしいと思うんですよね、立法機関にしても。だからそうなってくるとグリーンカードで失敗した、だからその目的は何かというと、マル優で税金を逃れるのを最小限度にしようということの、税収を確保するための一手段だろうと思うんですよね。そうしたら、免除するやつなら免除するやつだけでもいいじゃないかと、それだけをきちんとやれば、それはもう限度額できちんとそれが運用される、それ以外のやつは制度としては動かさぬで、今の分離課税制度なら分離課税制度でいって、金融の自由化をもっと見て、その上でまた第二次的な対処をすると。この前のグリーンカードみたいに、預ける金を全部、大蔵の税務当局が預金を全部つかまえるという体制だけはやめてもらいたいと思うんですが、その点はどうですか。