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丸谷金保君 巷間伝わるところでは、経団連がお決めになるそうなんで、ひとつしっかりそうでないということを立証していただきたいと思います、事実をもって、今会期中に。
きょうはもう
一つ大事な問題がございますので、そのことを強く
要望でなくて要求して、今
国会で今まで言ってきたとおりにやってもらうことを要求して、一応この
質問を終わります。
それから、法制局
長官お見えになっておりますね。
実は、今回の政府提案の
法案の三十条についていろいろ憲法上の疑義の問題が出てまいっております。それで、私はそのことについて、
内閣法制局がいいと言っているのでいいのだというふうな話をしばしば
関係筋から聞かされます。
実は、
長官、こういうことがあったのです。あれは
昭和四十七年の夏のことなんです。私が池田町の町長時代、三宅さんという六十七歳のお年寄りが、当時です、訪ねてまいりまして、実は長いこと役場に勤めて、その後、楽な仕事ということで町内のある産婦人科の医院で事務をとっていた。ところが院長さんが年寄りでやめてしまって、今になってみると年金では食っていけない。
昭和四十七年の夏で年間の年金受給額が十七万八千円なんです。私は、少なくとも役場に長年まじめに勤めた方がこんなひどい年金で仕打ちを受けているということはもうもってのほかだ。
いろいろ紆余曲折は私の「乾杯!ワイン町長」という本の中で書いておりますので省略しますが、年金のスライド制を町だけで実行いたしました。町職員の退職者について全部計算し直して町費から出しました、労働組合から農村の人たちからみんなに
理解をしてもらって議会満場一致で。それが、道それから自治省そして法制局をくるんで違法だから直ちにやめれという指示を受けたのです。自治省の当時は公務員部長といいましたか、林さんという方です。
昭和四十七年です。そしてそのときも、法制局が違法だと言っているからやめれと。私はこのとき憲法で闘いました。憲法に生きる権利があるじゃないか、年金法にも食う年金を支払う義務を負っているじゃないか、財源もこういうふうにあるじゃないか。やめませんでした。
違法だからやめれという
内閣法制局の御託宜をもって自治省なり県なりがいろんなことで圧力をかけましたけれど、私は、憲法と、それからもう
一つは、食えない年金のままにほっとくということは不作為の違法を政府もやっているのだから、フリーハンドの原則からいっても私はこれで
行政的な処分をしてきたら闘いますと。そのままに結局なってしまいました。私の方はそのまま実行したのです。そのときに思ったことで今
長官にお伺いしたいのです。
法制局というのは、結局は国民のための法の番人ではなくて、政府、
行政機関が法律をつくってやりやすいようにしていくことに対する、これはこれでいいんだということを具申するというか、役所だな、国民のための法の番人ではなくていわゆる内閣の一機関として、内閣の命令に従ってこれはいいとか悪いとかという判断をする
行政機関だというふうに思ったのですが、その私の考えは間違いございませんでしょうね。