○斉藤(節)
委員 では、鋭意その方を進行させていただきたいと思います。
これ以上追及しますと時間もありませんので、やめることにいたしまして、次の質問をさせていただきたいと思います。では関係大臣の方、また
政府委員の方、結構でございます。お帰りになってください。
次は、乾電池問題についてお伺いしたいと思うのでありますけれ
ども、これは主として通産省の方に御質問したいと思います。
乾電池は、申すまでもなく最近非常に問題になっております。特に水銀乾電池ですね、ディスク型といいますかボタン型のそういう乾電池が非常に出回っておりますし、また筒型の乾電池も大変出回っているわけでございます。昔の筒型の乾電池は長もちしなかったわけでありますけれ
ども、これは水銀を使っていなかった。水銀を使えば長もちするのはなぜか、これは申すまでもなく亜鉛をアマルガム化しますと非常に腐食が遅くなりますので、そういう点で今まで二、三カ月でだめになった乾電池も五年も六年ももつまで長もちするようになって、製品としては大変結構な問題でありますけれ
ども、しかし、それによって使い捨てになる使用済みの乾電池が非常に問題になるということであるわけでございます。
この乾電池の中でも、今申し上げましたような水銀電池に関しましては、ボタン型の電池でありますけれ
ども、これが今年二月から厚生省と通産省の両省の御努力によりまして、乾電池メーカーでつくっている日本電池・器具工業会、ここで使用済みのボタン型の電池を全国十一万一千余りの取扱店で自主回収するということを決めておりまして、現在先月から実施されていると思うわけであります。これは環境保護の
立場から私は大変結構なことであると思うわけであります。このように行政側も支援する形で行われている今回の新方式というのは、同じように環境汚染が心配されております家庭電化製品、プラスチック製品、こういったような廃棄物処理のモデルケースとして注目されると私は評価しているわけでございます。
ところで、今回の回収につきましては、筒型電池が回収
対象から外されているということ、これは経費の面、いろいろの面は私はわかります。わかりますけれ
ども、依然としてこういった筒型のものが野放し状態になっているということは非常に重要な問題であろうと私は考えておるわけでございます。
また、このボタン型の乾電池、特に水銀電池でありますけれ
ども、これの回収箱を各府に備えつけたといっても果たして全面回収が可能かどうかということ、これは大変私は疑問に思うわけであります。また、地方自治体の中でも京都、大阪、神戸、このような三市は前から回収をやっていたのでありますけれ
ども、分別回収です。ごみの中の乾電池だけを分別回収してきたのでありますけれ
ども、これはメーカーの責任でやるべきであるとして、それからまた回収した後もこれをどのように処理していいかわからない、めどが立たないというような、そういう理由で中止してきたわけですね。やめてきたわけです。中止した。このようなことから、この辺でいよいよ国がこの問題に乗り出していかなければならない事態になってきたのではないか、そんなふうに私は考えているわけであります。
そこで御質問申し上げたいのでありますが、メーカー側がやっているこのボタン型の電池の回収だけではなくて、筒型の乾電池についても回収をやるように行政指導すべきじゃないかと思うのでありますけれ
ども、いかがですか。
また次に、筒型電池の水銀量を三年後には減らす研究をするということを言っているわけでありますけれ
ども、私自身も化学者でありまして、そのようなことの研究というのは非常に難しい問題だと思うのです。そういう観点から、一部の専門家も言っておりますけれ
ども、私もそう思うのですが、非常に難しい問題ではないかと思うのです。しかし、これは鋭意しっかりやっていただきたい、工業試験所などで研究してもらいたい、そんなふうに考えているわけであります。そういうことで、通産省としてこういった研究開発に対してどのような支援、指導を行うつもりか。
まず、この二点について
通産大臣にお答え願いたいと思うわけでございます。