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山原委員 こうなってきますと
全貌がつかめないということですね。そして、昨日
逮捕されました
田中元
主査、現
文化庁会計課長ですが、
昭和五十三年度からの
わいろの問題が出てきております。五年たっているのですね。これは長期にわたって、しかも
中曽根、
田中、鳥野見という歴代の
主査をやっている、しかもこれは
文部省予算のまさに中枢を構成する重要な人物ですね。
予算というのは、これは国家
予算でも
文部省予算でも、最も重要なものですからね。教育政策問題と絡んだ最も重要な部分において、五十三年度から長期にわたってこのようなことが行われ、しかもそれを内部において全く
把握することができなかったということはただごとではないのです。私はそういう
意味で、これは明らかに、ここまで言いたくないのですけれ
ども、責任問題に絡んでくると思います。どこの官庁だって――私は県
会議員も経験しておりますけれ
ども、一
部長が荷さばき所の建設に当たってわずかの金を業者からもらっておったという
事件が起こりまして、県政自体が大混乱に陥ったことがあるのです。これはそれとは全く異質なんですね。今度の場合は、
オリエンタルマシンという、決して大企業ではありません、いわば小さな企業だと思います。必死の思いで
ワープロの売り込み作戦をやる。小企業の売り込み作戦というのは大変なものだと思うのです。でも、それと
ワープロを
大学に
購入させることをいわば地位を利用して強要する――その
一つが
電話です。
電話ですから真偽の確かめようがありませんけれ
ども、間違いありません。私は聞いていますからね。これを買いなさい、あえて
メーカーは指定しないけれ
ども、
オリエンタルマシン以外はだめだということを言って
購入させた。そして、その
金額は今までにない高い
金額で買わせているわけです。これは国費です。国費を使った
わいろ事件ですからね。単に業者がいろいろのことを頼んでその謝礼として出したということではなくて、国費がここで動いて、それが
わいろになっている。しかも、その浮かした私の計算では二千万円に達する余分のもうけ分がどこに行ったかわからぬと私は思っています。だから、そういう点で、これはただの汚職
事件ではないですよ。
国民の税金がここで消費されている問題ですから、単なるお頼みをして、そして
わいろを何十万かもらったというようなものとして受け取ってはだめです。
だから、そういう点でこの問題は、
文部省の大きな責任問題が出てきたと思うのです。これから
事態がどういうふうに発展するかわかりませんけれ
ども、少なくとも責任は明確にしなければなりません。そうでなければ、今
教育改革を論ずる資格が
文部省にあるか、こういう問題になってきます。
文部省はあらゆる努力をして、何をおいてもこの問題について真相を
国民の前に明らかにすべきである、また、議員の
質問に対しても、あらゆる努力を払って真実を明らかにすべきである、そのことが今先決問題ではないのかというふうに思うわけでございまして、私は、文部
大臣の責任の
一つはそこにあると思うのです。今無理に二十一世紀に向かって
教育改革をやるということで
審議をされておりますけれ
ども、肝心の部分を抜きにして本当の
審議ができるのか、また、その
審議をしましても、
国民の信頼を
文部省自体がかち取ることができるのかということを考えますと、本当に深刻な
事態としてこれを受けとめまして、あらゆる努力を払って真実を明確にしていくことが大事だと思うのです。その
意味で文部
大臣の意見をぜひ伺いたい。
文部
大臣は、今日まで何回かこの場所で陳謝もされております。
気持ちはわかりますけれ
ども、これは
文部省、戦後初めての汚職
事件、しかも小さな
事件ではないということを考えますと、必ず責任問題が起こってくる。恐らくその問題についてもお考えになっておると思いますが、これについて
大臣の御見解を伺っておきたいのです。