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城地委員 それではっきりわかりましたが、結局は
郵政省の監査というのは内部監査だけ。言うなれば、
会計検査院は、その内部監査をして得た報告に基づいてこの書類を作成しているということなのであります。だとすれば余計、
郵政省の監察といいますか、監査
制度を充実させなければならない。これも先ほど申し上げたことと重複しますけれども、私は何も監査
制度というのは、どれもこれも全部監査するなんということは絶対不可能なことであります。これだけ多くの金額、そしてこれだけ多くの三十一万人が仕事をやっている、そのことを一人一人何かやるんじゃないかというようなことで監査していたら、当然それは監査してもし切れないわけであります。そういう意味で、今
年度大分新しい方法でやっておられるとうことで、その面では安心するのですが、私が仄聞するところでは、どうも監察官、内部の監査というようなものがある意味では十分行われない嫌いがある。
それと、もう一つは、先ほども若干
指摘をいたしましたが、日常の毎日毎日の現金出納なり監査というよりは、日常
業務ですね、そういうことに一部問題がある。特に特定
郵便局においては何か、先ほどの赤池の例は十四名ということでありますが、非常に人数が少ない。そのために、言うなればツーカーで、とにかくああそれはあした頼むよというようなことでやれば、そのまま明日に持ち越すというようなこと等があるという話も聞いています。いずれにしても、この種の問題は、先ほど
会計検査院から
職員のモラル問題というふうに言われましたが、私はモラルといっても、人間だれでもだれも見ていないとすれば、例えばそこにお金が落ちていれば拾いたくなるような、これは
当たり前のことであるし、そのために監察
制度もある。だからといって、そういう窮屈にぎゅうぎゅう締めるのが、こういう不正事件や事故をなくするということではないと思うのです。もう少しそういう点で機能的に監査
制度というようなものを打ち立てる必要があるような感じがいたします。
きょうは、先ほど申し上げましたように、時間がこの程度しかありませんから、専門的な関係でとかもう少し突っ込んだ点の
指摘は難しいと思いますけれども、どうも漠然と監査をしているだけではやはりまずいのであって、問題の出るところは、この事故報告等を見ても大体共通している課題がかなりはっきりしてきていると思うのです。そういうことからすれば、監査もどこに重点を置いてどういうふうに監査をするか、それでも恐らく不正事件や事故が起こるでしょう。それは起こっても、人間の社会ですから、事故をゼロにしろといってもそのことは無理だと思うし、私自身それはゼロが望ましいが、そんな空論を言っているわけではないのですけれども、先ほどの赤池
郵便局事件のような問題が十一年間もわからないでいる、そういうような事態、そして毎年毎年これだけ多くのそういう不正
事項が
指摘をされる、しかも、その
指摘事項が内部監査の結果の報告であって、
会計検査院はその報告をもとにしてこの報告書をつくるということであります。そういう意味で、内部監査を疑ってかかる必要はありませんけれども、内部はあくまでも内部の監査なんですから、そういう意味で若干の疑念と言うとおかしいですが、自分の悪いところは出したくない、これは人情でありますが、それと同時に、やはり出さなければならない、監査をしなければならないという監察官の人たちの気持ちもわかるわけです。しかし、どうもそういう意味で監査
制度そのものが少し一本何か欠けているのじゃないかという感じがするわけでありますけれども、私の杞憂であれば幸いなんですが、これらの内部監査の充実等について大分指示をされておられるようですが、
郵政大臣の今後の対処についての御所見を伺いたいと思うのです。