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1983-10-31 第100回国会 衆議院 大蔵委員会 第6号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和五十八年十月三十一日(月曜日)     午後二時九分開議 出席委員   委員長 森  美秀君    理事 越智 伊平君 理事 大原 一三君    理事 中西 啓介君 理事 中村正三郎君       麻生 太郎君    石橋 一弥君       今枝 敬雄君    木村武千代君       熊川 次男君    古賀  誠君       笹山 登生君    椎名 素夫君       白川 勝彦君    玉沢徳一郎君       津島 雄二君    平泉  渉君       平沼 赳夫君    宮崎 茂一君       柳沢 伯夫君    山崎  拓君       山下 元利君  出席国務大臣         大 蔵 大 臣 竹下  登君  出席政府委員         大蔵政務次官  塚原 俊平君         大蔵省主計局次         長       平澤 貞昭君         大蔵省主税局長 梅澤 節男君         国税庁次長   岸田 俊輔君  委員外出席者         大蔵委員会調査         室長      矢島錦一郎君     ————————————— 委員の異動 十月三十一日  辞任         補欠選任   小泉純一郎君     石橋 一弥君   塩川正十郎君     津島 雄二君   藤井 勝志君     古賀  誠君   森  喜朗君     玉沢徳一郎君   森田  一君     宮崎 茂一君   山崎武三郎君     山崎  拓君   与謝野 馨君     山下 元利君 同日  辞任         補欠選任   石橋 一弥君     小泉純一郎君   古賀  誠君     藤井 勝志君   玉沢徳一郎君     森  喜朗君   津島 雄二君     塩川正十郎君   宮崎 茂一君     森田  一君   山崎  拓君     山崎武三郎君   山下 元利君     与謝野 馨君     ————————————— 本日の会議に付した案件  昭和五十八年分の所得税臨時特例等に関する  法律案内閣提出第七号)      ————◇—————
  2. 森美秀

    森委員長 これより会議を開きます。  現在、日本社会党公明党国民会議民社党国民連合日本共産党及び新自由クラブ所属委員が御出席になっておりません。出席を要請いたしますので、しばらくお待ちください。——日本社会党公明党国民会議民社党国民連合日本共産党及び新自由クラブ所属委員出席を要請いたしましたが、御出席がありませんので、やむを得ず議事を進めます。  階和五十八年分の所得税臨時特例等に関する法律案を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑申し出がありますので、これを許します。中西啓介君。
  3. 中西啓介

    中西(啓)委員 野党出席を得られないのはまことに残念なことでございますが、しかし、国会が正常化していないのは別の次元の問題でございますし、立法府は国民の生活に関連した法案を審議する場所であります。特にこの減税法案は、大変な関心を持って一日も早く成立をという国民皆さん方の強い願望でありますから、この委員会開会もやむを得ぬ開会であるというふうに私も考えます。  そこで、二、三国民皆さんの側に立って疑問点をお伺いをしてまいりたいと思います。  まず最初大蔵大臣にお伺いをさせていただきますが、今回の所得税及び住民税減税につきましては、これはもう国民の強い要望にこたえるために実施するわけでございます。政府が今回厳しい財政事情の中で、昭和五十八年度、五十九年度を通じて総額一兆二千億円の規模減税実施を決定したところでございますが、これは従来のいわゆる野党と与党の合意に沿ったものとなっているのかどうか、そこら辺を少し明快にお答えをいただければと思います。
  4. 竹下登

    竹下国務大臣 まず、減税についての与野党間の協議の過程で、最初各党間の合意がなされ、それに「衆議院議長見解」というものが背景に存在しております。それに基づいて政府としては、七月以来所得税住民税部会税制調査会の中で精力的にお開きいただいて、その答申をいただいて今日提出し、御審議いただいておる、こういう経過をたどっております。  それと並行して、各党間の話し合いはたびたび持たれました。それを集約いたしますと、まず一点は、法案は十月下旬に提出する、これが一つであります。二番目には、実施年内とする、これであります。三番目は、景気浮揚に役立ち得る大幅規模とする、この三つに集約されると思います。  この減税年内実施ということは、まさに昭和五十八年分の所得税臨時特例等に関する法律案を十月二十八日に国会提出したことによって、さき合意のうちの十月提出年内実施という条件は完全に満たされておるというふうに御理解をいただきたいと思います。三番目の景気浮揚に役立つという問題でありますが、政府は今年度予算審議過程においてたびたび明らかにしておりますように、年度間を通じての経済成長を三・四%というふうに申し上げてきておるところであります。したがって、今回の減税というものは、三・四%の成長をより確実ならしめるという趣旨にまさに沿ったものであるというふうに考えておるわけであります。  先ほど御意見としてお述べになりましたように、総額一兆二千百億円、これはまさに大規模なものであります。そうして、このうちの五十八年分は年末調整でお返しすることとしておりますし、一−三月分は来年の年末調整調整いたしますし、四月分からは源泉徴収税額の減額という本格減税を行うことに相なりますので、そうしたもろもろの期待感を含めて景気振興に資するというふうに私どもは考えております。  と同時に、今回の減税は、単に短期的な景気浮揚という観点からだけでなく、いわば社会経済の実態に即して、所得税制を全体としてより公平かつ適正なものとすることによりまして、今後の経済安定的成長に資することができるよう、その政策的観点を踏まえて行われたものでありますが、これは中長期に見ますと、経済に対して好ましい影響を及ぼすものであるというふうに期待の持てるところであると確信をいたしております。
  5. 中西啓介

    中西(啓)委員 おおむね与野党合意に沿ったものであると解釈をさせていただきます。  それでは、もう一点大蔵大臣にお伺いをいたします。  来年度の所得税本格減税については、課税最低限二〇%程度引き上げ減税規模七千億、こんなふうに伝えられるわけでありますが、課税最低隈を二〇%引き上げれば一兆円の規模減税となるはずなのに、七千億円減税ということは、最低税率引き上げ等の隠された増税があるのではないかというふうな懸念が一部あるわけです。これについて、大蔵大臣はどのように考えられますか。そしてまた、具体的な五十九年度減税の姿はどうなっていくのか。政務次官どうぞ。
  6. 塚原俊平

    塚原政府委員 中西委員からはいつも適切な御指摘をいただきまして、本当にありがとうございます。また、御指摘のような主張があることも、私ども承知をいたしております。  五十九年度以降の本格減税具体的内容は、現段階では決まっておりませんので、今後の税制改正作業の中で、所得税制中長期的あり方を踏まえつつ決定をさるべきものでございます。したがって、具体的な改正内容減税規模とを結びつけて議論をすることは、これは適当ではないというふうに考えます。  最低税率引き上げについては、さき税制調査会所得税住民税部会報告において、課税最低限度の引き上ほの程度と関連しつつ、低所得者層負担にも配慮して、その引き上げ幅を定めるのが適当であるとされているところでございます。課税最低限税率組み合わせ方についてはいろいろな組み合わせがあり得ると考えられ、現段階具体的内容は定まっておりませんが、いずれにせよ、組み合わせの結果として算出される税負担が現行よりも増すような納税者が生じないように配慮をされることは言うまでもございません。したがって、増税となる納税者が生じるのではないかという一部の主張には、何か誤解があるのではないかと考えられます。
  7. 中西啓介

    中西(啓)委員 よくわかりました。  それで、政務次官最後一つ質問をいたします。  今回の減税で、サラリーマンが年末調整の際に減税を受けるわけでありますが、年末調整を行う一般会社にしてみれば、その事務負担も非常に大きいと考えられるわけです。国税庁は、今回の減税が的確に処理されるように、年末調整を行う一般会社に対して前広にPRすべきと思うが、その対応について万全を期すことはできるのかどうか、その点だけひとつ最後に……。
  8. 塚原俊平

    塚原政府委員 御質問めように、今回の減税実施されることになった場合には、サラリーマンについては年末調整において減税が受けられることになります。このためには、徴収義務者に対して、減税内容について十分に周知を図る必要がございます。  当庁といたしましては、減税内容を記載した説明書を作成して、年末調整説明会において適時適切に減税内容の具体的な説明を行うなど、十分なPRを行い、年末調整を行う企業等負担をかけないよう、最善の努力をする所存でございます。
  9. 中西啓介

    中西(啓)委員 これで質問を終わります。(拍手
  10. 森美秀

    森委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————
  11. 森美秀

    森委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論申し出もございませんので、直ちに採決に入ります。  昭和五十八年分の所得税臨時特例等に関する法律案について採決いたします。  本案賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立
  12. 森美秀

    森委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。(拍手)  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 森美秀

    森委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————
  14. 森美秀

    森委員長 本日は、これにて散会いたします。     午後二時二十五分散会