○瀬戸山国務大臣 せっかくの
長谷川さんのお言葉ですが、余り実力はないのでございますが、前に砂田文部大臣の時代に、木島さんとの応答の中でこの問題取り上げられておりますことは速記録に見ております。その際も、文部大臣は、いま
お話しのように前向きでこの問題を
検討していきましょう、こういう
お話があったことは
承知しております。
長谷川さんおっしゃるように、やはり
学校教育は、
先生方と子供と何となく人間的な信頼感、親しみを感ずる、また教師の方で目が届くという範囲のものが私は一番
理想的だと思います。七、八百ぐらいの
学校が一番いいのじゃないか、
学校教育は素人でございますが、そう感じております。忠生中
学校は何か千二百ぐらいあるということでございます。大きいから全部悪いというわけじゃありませんけれ
ども、そういう
意味でどうしても目が届かない、何となくただ集団がおるというだけのような、
学校教育上としては必ずしも適切でないという感じがしております。
実は先般、よけいなことでありますけれ
ども、広島県に行きまして、たまたまこれはほかの用で行ったのですけれ
ども、府中町、これは私は府中市かと思ったら、人口五万ぐらいの町だそうでございます。例の東洋工業のある町でございますから、大きいのだろうと思うのです。そこの中
学校の
先生方が見えておりましたが、どのぐらい
生徒がおるか、千四百人だというのです。それは大き過ぎますねという話をしたのですけれ
ども、やはり土地の
状況なんかから、いろいろそういうことがあると思うのです。
その過大な
学校、私は都市化は
教育上としては必ずしも適当でないと思います。おっしゃることはよくわかる。先ほど局長からも
お話がありましたように、
学校教育法施行規則にも、十七条ですか書いてありますけれ
ども、あれが
理想だというか、標準的な
規模を書いてあります。それを標準的にやっておるわけでございますが、過大になると分離をしたいというときに、先ほど申し上げたように運用でやっておるわけでございますが、これをさればといって法定してうまくいくものかどうかという、いまも
お話があるようにやや疑問があるわけです。特に
急増地帯というのは
用地の問題が非常にむずかしいということと、それから
学校区というのはなかなか御父兄の間でいつの時代、私も主張したことがありますが、なかなかやかましい問題があります。そういうことで、やはり
お話し合いの中で運用で、分離したときには新設校として見る、いまのことをしばらく続けて、どうしてもおかしいときには
法律で何とかもう少し
基準を明確にするか、そういう時期もあるかもしれませんが、恐縮ですけれ
ども、もうちょっと様子を見た方がいいのじゃないか。きちっと
理想的に決めても、かえって逆にトラブルが起こるおそれもあるというのが偽らざる——担当省としても気になるところでございますから、気持ちはよくわかるし、私
どもそうしたいという希望はあるのですけれ
ども、さてそういう実行が必ずしも伴うか、むしろ行政の運営、
財政の運営上、
市町村がそういう
急増地帯あるいは過大
学校を持っておるところが希望があればそれをかなえてやる、こういう運用をしばらくやってみたいというのが偽らざるところでございます。