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中村(茂)
委員 特に、独禁法とのかかわり合いの問題ですけれ
ども、まず自民党で、与党として独禁法改正に関する特別
調査会というものをつくって研究に入った、こういうふうに報道されております。それから
建設省は、いま話がありました、いわゆる
計画局長の私的な諮問機関として独禁法の研究をする、こういう機関をつくった。また次に、私もきょう
質問しようと思っておりますけれ
ども、
公正取引委員会で、小規模な建設業者の需給調整の活動についてガードラインをつくるという作業に入っている。それから
全国中小建設業協会でも、独禁法改正特別
委員会をつくって入っている。
こういう
状況で、この点について、私はいままで特に公共工事と談合とのかかわり合いという問題について一点強く主張してまいりましたのは、いずれにしても、談合に絡む法的な問題としては刑法上の談合罪がある。それから独禁法の面からいけば自由競争の排除、これが談合とかかわり合ってくる。それから会計法上の面からいけば、一般競争入札の原則とのかかわり合いが出てくる。建設業法の関係も出てくる。こういうふうに、あらゆる面の法的な規制なりかかわり合いがあるわけですが、そういうことを考えていくと、まず公共工事の発注問題、契約問題というものを考えてみた場合に、この法の
趣旨というものは、競争原理というものがいかにあらゆるところで生かされていくか、そして公正な競争によって契約が成立する、この原理原則は非常に大切にしていかなくちゃいかぬ、こういうふうに思うのです。
それから二点目の問題としては、先ほ
ども計画局長が、建設業界というのは特殊的な
立場にある、こういう
意味のことを言われました。確かに私はそういう面あると思いますけれ
ども、いまの建設、土建業界の体質、私は談合体質、こういうふうに言っているのですけれ
ども、それをそのままに温存しておいて、そうして特殊的な
立場だから、それから建設業界は五百、小さな企業まで含めればあるというふうに言われているのですけれ
ども、数が多いから、こういうことだけで、そうして独禁法のかかわり合いをやるとか法の改正をやっていくということは間違いじゃないかというふうに思う。やはり長い間積み重ねられてきておりますけれ
ども、この土建、建設業界のいわゆる談合体質というものについても、これはきちっとした姿勢をとってもらわなければどうにもならない、こういうふうに二点目として思うのです。
それから三点目としては、きょうの一部の新聞にも報道されておりますけれ
ども、いわゆる国際協力事業団の発注に絡む問題について、天の声の衝突によって入札がいろいろ乱れて安い入札になったという記事が出ておりますけれ
ども、いわゆる
政治、
政治家とのかかわり合い、こういうことが裏でさまざまな問題が起きてくれは、私はどういう
制度をつくったって公共事業の発注というものが公正に、しかも内容もすきっとしたもので契約されるということにならないと思うのです。
ですから、
ただ、もう一度申し上げますと、いわゆる建設業界の体質、長い間積み重ねてきたもの、こういうものをそのまま温存して法だけ直してもだめ。そういう関係をきちっとさしたとしても、
政治家などの介入が公然と行われて、そうしてそういうルールを乱していくという裏が存在している以上、公共事業の発注というものはスムーズにいかない。ですから、これは
ただ単に法の面だけということで、どうも私の心配するのは、一口に言えば独禁法の除外にしてもらいたいというようないまの潮流というか動き、こういうものに押し流されてはいけない、こういうふうに思いますので、これは別に
答弁は必要ありませんけれ
ども、私の気持ちであるということを強く要求しておきたいというふうに思います。
それから、やはり昨年からの談合の問題についてもう
一つは、談合事件と独禁法のかかわり合いで出てきたこういう問題を、見本と言えば言い過ぎかもわからぬけれ
ども、事件というのは、静岡県下に起きたいわゆる談合事件ではないかというふうに思うのです。
公正取引委員会が来ていると思いますのでお聞きいたしますが、この静岡のいわゆる談合事件、これは静岡建設業協会、清水建設業協会、沼津建設業協会、この三団体だと思いますけれ
ども、独禁法の第八条違反として、昨年の八月六日に排除勧告が出されました。簡潔で結構ですけれ
ども、この違反の内容と、課徴金についてまだ処理されていない、こういうふうに聞いておりますけれ
ども、課徴金問題について現在どのようになっているのか、お伺いいたします。